大文字伝子が行く


 ======== この物語はあくまでもフィクションです =========
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 ==EITOとは、Emergency Information Against Terrorism Organizationを指す==
 ==エマージェンシーガールズとは、女性だけの、EITO精鋭部隊である==
 ==EITOガーディアンズとは、エマージェンシーガールズの後方支援部隊である==

 9月1日。午前1時。
 インタラプト・ゲーマーがRedにメッセージを載せた。
 「お待たせしたね、EITOの諸君、東京ドーム。午前10時を押えておいたよ。ああ、労働省の日だ。分からない?9月1日だよ。冗談だよ。9月4日だ。最終戦だから、楽しもう。」

 9月1日。午前9時。EITO東京本部。会議室。
 「とうとう、来ましたね。」と、馬場が発言した。
 「余計なこと言わないの。みんな分かっているんだから。」と、金森が窘めた。
 「ケンからの情報で、兵隊は、大陸から渡って来られない状況にあるらしい、ということは、今までは、南部地域から多く兵隊を送ってきた事になる。」と、伝子は話を切り出した。
 「北部の国境近くだと、イーグル国に対する兵隊が必要だろうしなあ。」と、筒井は言い、腕を組んだ。
 「幸か不幸か、バトルは3日後だ。心して訓練するしかない。」と、なぎさが言い、「山並には、引き続き、情報に警戒するように言ってあります。」と、草薙が言った。
 「前回の事があるからな。もう見落としはしないだろう。」と、渡が横から言った。
 「体長、副隊長。高木と話していたんですが、【2人乗り電動バイク】を使うんじゃないでしょうか?最近、若者で流行り出しているんです。」と、青山は、図面を出した。
 「詰まり、ホバーバイクの後部座席で攻撃態勢に入るのと同じって訳ね。選んだ理由は?」と、あつこが尋ねた。
 「原付二種または自動二輪の免許所持者なら扱えます。それに、通常のバイクより軽い。エンジンに拘らなければ、実践向きです。」
 「よし。草薙さん。山並に大量購入候補で挙げておいてください。」と、伝子は指示した。
 「了解しました。」
 「なんで、9月4日なんだろう?それに、今回は、なぞなぞ無し。」珍しく五郎が発言した。
 「なぞなぞは、余裕がないからだろう。偶然かも知れないが、プロ野球の対戦がない日だ。そして、他のイベントも予定がない。イベントの調整を依頼する必要がない。」と、夏目警視正が発言した。

 9月4日。東京ドーム。午前9時半。
 予想通りだった。闇サイトハンターこと山並が探し出した情報に、2人乗り電動バイクのマーベラス二世が100台買い集められていた。転売サイトも賑やかだった。
 日を置いた、本当の理由は、これか、と伝子は山並の情報から判断した。
 予想外だったのは、小学生らしき子供が、後部に固定され、乗せられているバイクが10台あることだった。
 電動バイク群の真ん中に、パネルバンが登場し、どこからか、沢山のドローンが飛来した。
 あれが、インタラプト・ゲーマーか。小学生の子供にしか見えない。

 エマージェンシーガールズは、一列横隊で並んでから、四散した。
 ホバーバイクのEITOガーディアンズが、子供を乗せたバイクの下方を狙う。
 弓矢隊もそれに習う。
 そこに、4トントラックが3台到着した。遠山組。窪内組、小堺組のテキヤ連中は、EITOから貸与された、【銀玉ガトリング砲】で、子供を乗せたバイクのドライバーのヘルメットを狙った。
 銀玉一個一個は大した威力は出ないが、まともな運転が出来ない。
 エマージェンシーガールズが、バトルロッドとバトルスティックで白兵戦に臨む一方、テキヤ達は、子供を乗せたバイクのみ、転倒させた。
 そのドライバー達はバイクを乗り捨て、エマージェンシーガールズに向かって行った。
 「大文字。子供達は引き受けた。」
 ウォーキートーキーで遠山が叫んだ後、エマージェンシーガールズの形勢は、一気に逆転した。ドローンはブーメラン隊がけん制していたが、シュータとメダルカッターに切り替えるよう、みちるが指示を出した。
 バトルスティックは、戦闘用の棒で、バトルロッドはバトルスティックの三段変形可能なもの。しかし、いずれも接近戦用だ。
 マセラティを移動させた弓矢隊がバイクのドライバーを攻撃する一方、柊隊員がホバースライダーでオスプレイから降りて来た。
 ホバーバイクは、【宙に浮くバイク】で、本来自衛隊か警察に採用される予定だったのが、採用されなかったので、芦屋グループの芦屋総帥が買い上げ、改造して戦闘に使用している。水流ガン、ペッパーガン、フリーザーガン等色んなカートリッジ装備がある。
 ホバースライダーとは、先日、EITO大阪支部で活躍した、【宙に浮くキックボード】だ。以前、柊隊員がテスト的に使用したが、平衡を保つのが難しいので、オスプレイでサブコントロールでアシストする。
 今回は、渡がその任務を担った。
 ホバーバイクも2人乗りバイクの後部座席のドローン操縦者を落す作戦に移行した。
 ホバーバイクは、一番効果が高いとされるペッパーガンで攻撃した。
 ペッパーガンとは、大文字学と藤井康子のアイディアを元にした、胡椒・ガーリック等を捏ねた【胡椒玉】を弾にして撃つ銃だ。
 後部座席の者が滑り落ちても、ドローンの攻撃は止まなかった。
 パネルバンは、単なる【司令席】では無かった。
 コントローラーで、複数のドローンを攻撃する。
 そこで、待機していた、ランボルギーニで本郷隼人が登場。直接パネルバンに向かって【ぶいシステム】を放った。
 【ぶいシステム】とは、ドローンの電波を攪乱させ、尚且つレーザーポインターを当てるシステムだ。
 本郷は、エマージェンシーガールズが敵を全員倒した、とみちるから連絡がまで攻撃を止めない積りだった。
 30分後。長波ホイッスルが鳴った。
 長波ホイッスルとは、犬笛に似たサイレント・ホイッスルである。
 主に、【作戦終了】の合図に使われる。
 この長波は、オスプレイが受信して各員に伝達する。
 エマージェンシーガールズはイヤリングで、EITOガーディアンズはホバーバイクで確認する。
 本郷は、ランボルギーニで長波を確認し、【ぶいシステム】を止めた。
 同乗していた伝子は、本郷と共に、パネルバンに行った。
 インタラプト・ゲーマーは、虚空を睨んでいる。
 「見えないのか?」
 「見えない。」
 「成長を止められたのか。」
 「止められた。」
 「コンティニューと同じか。」
 「コンティニュー?誰だ。」
 「次の幹、は誰だ?」
 「次の幹?ああ、お前達は幹と呼んでいたな。ババアだ。50代の。インバース・ビーナス。それが、あのオンナの・・・。」
 インタラプト・ゲーマーは吐血した。
 「飯星!」
 飯星は、筒井のホバーバイクに乗ってやってきた。
 飯星は、脈を取り、かぶりを振った。

 救急車がやってきた。
 長波ホイッスルで、【片づけ隊】と共にやってきていたのだ。
 【片づけ隊】とは、バトル後、逮捕・連行する為の警察のチームだ。

 愛宕警部・橋爪警部補・西部警部補が走ってきた。
 同時に、救急車は発車した。
 「先輩。」
 「終わったよ、愛宕。」
 「お疲れ様でした。」
 「みんな、聞いての通りだ。本部に帰ったら、今日は家に帰れ。」
 伝子はイヤリングに向かって言った。

 「台風、来なくて良かったですね。」福本の声が聞こえた。
 そうだった、今日は、DDメンバーを念の為、東京ドーム周辺の場外整理に呼び出していた。
 「じゃ、我々も引き揚げるよ、大文字。お疲れ。」
 「「「「「お疲れ様でした。」」」」」」

 DDメンバーの声はウォーキートーキーからオスプレイに送られ、エマージェンシーガールズに伝わった。

 午後7時。伝子のマンション。
 「甘酒なんて用意していないだろうな。」と、伝子は言った。
 「やだ。おねえさま。まだ、根に持ってる?」と、みちるは言った。
 「ああ、一生呪ってやる。」と、伝子は口を歪めた。
 「まあまあ。みちるも反省しているよね、新・副隊長。」と、あつこが茶化した。
 「なぎさねえさん、もう出発するんですか?」と、あかりが言った。
 「今度の連休中にね。みんな、お世話になりました。」と、なぎさは頭を下げた。

 「ホントに仲の良い『姉妹』ね。」と、藤井が呆れた。
 「帰国した時は、必ず連絡してね。」と、綾子が言った。
 「これでもう、なぎさちゃんのパンティ、洗わなくて済むな。」と、高遠が言うと、「どういうこと?」と、綾子は目を丸くした。
 「と。とにかく乾杯!!」と、なぎさはジュースのグラスを掲げた。
 「「「「「「「乾杯!!」」」」」」

 ―完―

 ※今回の登場人物(順不同)
 大文字伝子(だいもんじでんこ)・・・主人公。翻訳家。DDリーダー。EITOではアンバサダーまたは行動隊長と呼ばれている。。
 大文字[高遠]学・・・伝子の、大学翻訳部の3年後輩。伝子の婿養子。小説家。EITOのアナザー・インテリジェンスと呼ばれている。
 橘なぎさ一等陸佐・・・ある事件をきっかけにEITOに参加。伝子を「おねえさま」と呼んでいる。皆には「一佐」または副隊長と呼ばれている。EITO副隊長。ロバートと婚約してから、姓を戻している。
 久保田[渡辺]あつこ警視・・・ある事件をきっかけにEITOに参加。伝子を「おねえさま」と呼んでいる。皆には「警視」と呼ばれている。EITO副隊長。
 愛宕[白藤]みちる・・・ある事件をきっかけにEITOに参加。伝子を「おねえさま」と呼んでいる。あつこと警察学校同期。警視庁丸髷署からのEITO出向。警部補。副隊長として、指揮をとることになった。

 中島[増田]はるか3等海尉・・・海自からのEITO出向。副隊長補佐。見合いしたMAITOの中島と事実婚をしていたが結婚した。出産して育児休暇中。
 馬場[金森]和子二尉・・・空自からのEITO出向。副隊長補佐。
 高木[日向]さやか一佐・・・空自からのEITO出向。
 高崎[馬越]友理奈二曹・・・空自からのEITO出向。
 深井[大町]恵津子一曹・・・陸自からのEITO出向。
 田坂ちえみ一曹・・・陸自からのEITO出向。
 浜田なお三曹・・・空自からのEITO出向。
 稲森花純一曹・・・海自からのEITO出向。

 安藤詩三曹・・・海自からのEITO出向。
 愛川静音(しずね)・・・ある事件で、伝子に炎の中から救われる。EITOに就職。
 青山[江南]美由紀・・・、元警視庁警察犬チーム班長。警部補。警視庁からEITOに出向。
 伊知地満子一曹・・空自からのEITO出向。ブーメランが得意。伝子の影武者担当。
 葉月玲奈二曹・・・海自からのEITO出向。
 越後網子二曹・・・陸自からのEITO出向。
 小坂雅巡査・・・元高速エリア署勤務。警視庁から出向。
 下條梅子巡査・・・元高島署勤務。警視庁から出向。
 高坂[飯星]満里奈・・・元陸自看護官。EITOに就職。
 渡[財前]直巳一曹・・・財前一郎の姪。空自からのEITO出向。闘いの最中に渡と結婚した。
 仁礼らいむ一曹・・・仁礼海将の大姪。海自からのEITO出向。
 水上[七尾]伶子・・・警視庁からEITO出向の巡査部長。
 大空真由美二等空尉・・・空自からのEITO出向。
 新庄珠恵・・・元結城たまき警部。結婚と、『身バレ』の可能性から、名字だけでなく、下の名前も改名。警視庁は退職して、EITOに再就職。
 柊安江・・・元マラソンランナー、元やり投げ選手。EITOに就職。

 高木貢一曹・・・陸自からのEITO出向。剣道が得意。EITOガーディアンズ。
 青山たかし・・・元丸髷署刑事。EITOに就職。EITOガーディアンズ。
 馬場力(ちから)3等空佐・・・空自からのEITO出向。EITOガーディアンズ。
 井関五郎・・・鑑識の井関の息子。EITOの爆発物処理担当。EITOガーディアンズ。
 筒井隆昭・・・伝子の大学時代の同級生。警視庁警部。警視庁テロ対策室からのEITO出向。EITOガーディアンズ。

 河野事務官・・・警視庁からのEITO出向。
 原田正三・・・元新宿署刑事。警視庁警部。警視庁からEITO出向。

 大文字綾子・・・伝子の母。介護士をしている。
 藤井康子・・・伝子マンションの区切り隣の住人。栄養士。モールで料理教室を開いている。

 愛宕寛治警部・・・伝子の中学の書道部の後輩。丸髷警察署の生活安全課刑事。『片づけ隊』班長をしている。
 橋爪警部補・・・『片付け隊』メンバー。丸髷警察署からの出向。
 西部警部補・・・『片付け隊』メンバー。高速エリア署からの出向。

 斉藤長一朗理事官・・・EITO司令官。EITO創設者。
 夏目房之助警視正・・・EITO東京本部副司令官。

 草薙あきら・・・EITOの警察官チーム。特別事務官。ホワイトハッカーの異名を持つ。
 渡伸也一曹・・・空自からのEITO出向。GPSほか自衛隊のシステム担当。財前隊員と結婚。

 -------- ゲスト –---
 物部一朗太・・・喫茶店アテロゴマスター。伝子の大学の翻訳部の副部長。故人となった蘇我義経の親友。蘇我と結婚した逢坂栞も翻訳部同学年だった。
 南原龍之介・・・伝子の高校のコーラス部の後輩。教師をしていたが、組合活動に嫌気を差し、退職。妻と共に学習塾を営む。
 南原文子・・・南原の妻。親の残した学習塾を経営していた。
 依田俊介・・・伝子の大学の翻訳部の後輩。高遠学と同学年。あだ名は「ヨーダ」。名付けたのは伝子。
 依田慶子・・・依田の妻。伯父の小田祐二の勧めで依田と結婚。
 福本英二・・・伝子の大学の翻訳部の後輩。高遠学と同学年。大学は中退して演劇の道に進む。社会人劇団で演劇をする傍ら、建築事務所で働いている。
 福本祥子・・・福本の妻。同じ劇団にいた。事実婚を経て結婚。
 山城順・・・伝子の中学の後輩。愛宕と同窓生。海自臨時職員。
 山城蘭・・・南原の妹。山城の妻。美容師をしていたが、山城と結婚を機に引退。
 服部源一郎・・・南原と同様、伝子の高校のコーラス部後輩。妻のコウと共に音楽塾経営。シンガーソングライター。
 服部コウ・・・服部の妻。見合いの席で逆プロポーズし、結婚。
 井関[新町]あかり・・・みちるの後輩。丸髷署からEITO東京支部に出向していたが、井関五郎と結婚を機に退職。
 本郷隼人・・・EITO開発局長。普段は、EITO秘密基地にいる。
 遠山新八・・・遠山組組長。今は、久保田管理官の紹介で、テキヤの傍ら区役所のゴミ収集下請けをしている。伝子を崇拝している男の一人。
 窪内真二郎・・・窪内組組長。今は、久保田管理官の紹介で、テキヤの傍ら区役所のゴミ収集下請けをしている。伝子を崇拝している男の一人。
 小堺新一・・・小堺組組長。今は、久保田管理官の紹介で、テキヤの傍ら区役所のゴミ収集下請けをしている。伝子を崇拝している男の一人。