わたくしのお母様は王妃様と仲が良くて、それでお茶会をよくしていてそれでエリクさまにも出会った。
いや、私は団地に住む子供で紅茶なんておしゃれなもの嗜んでなかったし、それにまきちゃんといつも放課後まで学校で遊んでた。
いやいや、わたくしはエリクさまと婚約して王太子妃教育を受けていて、王妃のアンジェラさまとお茶をいつもご一緒していて……。
そんなわけないっ! だって、一生懸命勉強頑張って入った高校の卒業式に幼馴染のまきちゃんと写真撮って、それからそのまま家に帰る途中に……あ……れ?
家に帰る途中に猫を見かけて、それで神社に入ってから……それから……
私はゆっくりと隣にあった大きな姿見を見つめて呟く。
「黒髪に茶色の目……私に間違いない」
私は間違いなく『神崎友里恵(かんざきゆりえ)』だ。
でも、確かに『リーディア・クドルナ』でもある。
あ……思い出した……。
私は卒業式の日に神社で白い光に包まれて、気づいたら暗いじめじめとした鉄格子で囲われた部屋にいた。
いや、私は団地に住む子供で紅茶なんておしゃれなもの嗜んでなかったし、それにまきちゃんといつも放課後まで学校で遊んでた。
いやいや、わたくしはエリクさまと婚約して王太子妃教育を受けていて、王妃のアンジェラさまとお茶をいつもご一緒していて……。
そんなわけないっ! だって、一生懸命勉強頑張って入った高校の卒業式に幼馴染のまきちゃんと写真撮って、それからそのまま家に帰る途中に……あ……れ?
家に帰る途中に猫を見かけて、それで神社に入ってから……それから……
私はゆっくりと隣にあった大きな姿見を見つめて呟く。
「黒髪に茶色の目……私に間違いない」
私は間違いなく『神崎友里恵(かんざきゆりえ)』だ。
でも、確かに『リーディア・クドルナ』でもある。
あ……思い出した……。
私は卒業式の日に神社で白い光に包まれて、気づいたら暗いじめじめとした鉄格子で囲われた部屋にいた。