そして、私はクリシュト国に、ユリウス様の元に戻るのよ!

「どうした? 威勢がいいのは終わりか?」
「いいえ、あなたのその条件受け入れるわ」
「ほお?」
「あなたが私を振り向かせることができたらあなたと婚約する。これでどう?」
「なるほどな、いいだろう。その条件飲んでやる」

 よしっ! これで手がかりを堂々と探せる!!

 レオは頬杖をつき、余裕の表情を浮かべて私のほうを見つめる。
 そのアメジスト色の色気のある瞳にくらくらしそうになるが、なんとか自我を保つ。

 そう、これはあなたと私の勝負よ!

 こうして、レオとの奇妙な勝負は始まった──



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【ちょっと一言コーナー】
レオという名前はわりと悩みました。
でも呼びやすくて気に入ってます。



【次回予告】
レオと約束を交わしたユリエは心の中で現代、そしてクリシュト国への帰還を誓う。
一方、ユリエのいなくなったクリシュト国では……。
次回、『あなたがいない日々なんて~SIDEユリウス&アルベルト~』。