私が聖女召喚されたことももしかして隣国が関係しているのかしら?
そう深く考え込んでいたところ、王が突然私とユリウス様の名を呼んだ。
「ユリウス、それにユリエ」
「「はいっ!」」
「お前たち、婚約しないか?」
「「…………え?」」
私だけじゃなくユリウス様も虚を突かれたようにちょっとへんぴな声が出る。
「父上、あの……確かに私には長らく婚約者がいませんでしたが、なぜ今……?」
「理由の一つはコーデリア国へのけん制。エリクがいなくなって王子がユリウスのみとなったこの状況で次期国王に婚約者がいないのはまずい」
「それはそうですが……」
「それに二人ともお互いのことがまんざらでもないそうじゃないか」
「──え?!」
王はニヤニヤと笑いながら、頬杖をついて私たちを眺める。
確かに、私ここまで皆さんによくされているのに何もできてないし、もし役に立てるのならいいのかもしれない。
「ですが、ユリエはいつか帰らなければならないお方です。その方を我が国の事情で縛ってしまうのは……」
「ユリウス様がよろしいのであれば、私は構いません」
「ユリエ?!」
そう深く考え込んでいたところ、王が突然私とユリウス様の名を呼んだ。
「ユリウス、それにユリエ」
「「はいっ!」」
「お前たち、婚約しないか?」
「「…………え?」」
私だけじゃなくユリウス様も虚を突かれたようにちょっとへんぴな声が出る。
「父上、あの……確かに私には長らく婚約者がいませんでしたが、なぜ今……?」
「理由の一つはコーデリア国へのけん制。エリクがいなくなって王子がユリウスのみとなったこの状況で次期国王に婚約者がいないのはまずい」
「それはそうですが……」
「それに二人ともお互いのことがまんざらでもないそうじゃないか」
「──え?!」
王はニヤニヤと笑いながら、頬杖をついて私たちを眺める。
確かに、私ここまで皆さんによくされているのに何もできてないし、もし役に立てるのならいいのかもしれない。
「ですが、ユリエはいつか帰らなければならないお方です。その方を我が国の事情で縛ってしまうのは……」
「ユリウス様がよろしいのであれば、私は構いません」
「ユリエ?!」