「私がいつかあなたを自由にし、そして……絶対に本当の笑顔が出せるようにしてみせます」
「ユリウス様……」
そして、少しの沈黙の後に私をそっと自分から離すと、目を見て真剣な顔で言う。
「もし人目もはばからずに会うことができたら、その時はあなたと──────」
「え?」
ユリウス様が少し照れて告げた言葉の最後は、風の声で私には届かなかった──
【ちょっと一言コーナー】
ゆりえちゃんの自室は裏庭がちらっと見える場所で、この日庭師さんがめっちゃ刈り取った影響で見晴らしがよくなって見えやすくなってました(笑)
【次回予告】
寂しさを慰めてもらったユリエ。
そしてついに王妃との決戦の日が訪れる。
次回、『第8話 さて、覚悟はいいか』