エリク様が王妃様の共犯者であるとわかった次の日、私はじいじの伝言によって集合をかけられて書庫室へと向かっていった。
 リアの反応的にそろそろ病弱設定も無理がきたわね。
 そう、毎回風邪で休むやら今日は気分が優れないやらいろいろ言ってきたのだが、あまりの頻度にリアもちょっと疑いの目を向けてきた。
 おそらく医師の診察を断ったからだろうけど……。

 そろそろ決着をつける時が近いってことね。
 そう心の中で思いながら、私は書庫室へと歩みを進めた。

「こうして会うのは久しぶりですね」
「ええ、いつも手紙のやり取りでしたから。いつもユリウス様は字がお綺麗だなと思いながら見ております」
「そうでしょうか? 初めて言われました」
「嘘?! とても綺麗で美しい品のある字だと思います」
「あ、ありがとうございます」
「字に関しては左利きなもので癖がある字だと思っていたのですが……」
「そうだったのですね! でも右利きでも左利きでもユリウス様の書く姿は気品あふれるんだろうな~と思っておりました」
「……そ、そこまで褒めていただけると、その、もうおやめくださいっ!」