「私は第一王子の婚約者として過ごしてきました」

 その言葉にユリウスは目を逸らさずに私を見つめて聞く。

「しかし、同時に別の世界で生きていた本当の18年間の記憶もあります」
「──っ!」

 私はユリウスを真っすぐに見つめ、18年間の現代の記憶とここで過ごした1年の記憶を語り始める。

 その日からユリウス様と私の共闘生活が始まった──





【ちょっと一言コーナー】
執事長が出した極上の一杯は第二王子ユリウスの好きなダージリンティーでした。
あまり紅茶は飲まなかったゆりえちゃんですが、これ以降紅茶が好きになったとか・・・


【次回予告】
王子ユリウスとの共闘生活が始まる中、ユリエはエリクも共犯者なのかの調べに入る。
エリクとの一年の婚約生活とは。。。
次回、『第5話 疑いの目と王宮』