そこで初めて自分がユリウス様から預かってた大事なネックレスの存在に気づいて手をやる。
「それで気づいたのよ。あ、そっか。友里恵もかもしれないって」
異世界に行ったことにそれで気づいたんだ。
きっとそれがユリウス様のお母様に、そしてユリウス様にいった……。
そうして、私に戻ってきてた。
「じゃあ、帰れたの? お母さんは」
「ええ、王宮魔術師さんのおかげでね。でも、帰った時から1年が経ってた」
「え……」
「その間に、私が帰る数日前で事故で亡くなってたの。お父さん」
「──っ!」
あまりの事実に私は息が止まるような思いがした。
いや、でもきっと、お母さんはこの何倍も何倍も悲しくて辛かっただろう。
やっとの思いで帰ってきたのに、そこに好きな人はいなかった──
私はなんていっていいかわからず、お母さんの小さな背中を抱きしめた。
なんだかまた細くなったような気がする。
「友里恵……」
だから、お父さんの写真がほとんどない。
ましてや私とお父さんの写真がないのは当たり前だ。
こんな辛い思いをしていたの?
「それで気づいたのよ。あ、そっか。友里恵もかもしれないって」
異世界に行ったことにそれで気づいたんだ。
きっとそれがユリウス様のお母様に、そしてユリウス様にいった……。
そうして、私に戻ってきてた。
「じゃあ、帰れたの? お母さんは」
「ええ、王宮魔術師さんのおかげでね。でも、帰った時から1年が経ってた」
「え……」
「その間に、私が帰る数日前で事故で亡くなってたの。お父さん」
「──っ!」
あまりの事実に私は息が止まるような思いがした。
いや、でもきっと、お母さんはこの何倍も何倍も悲しくて辛かっただろう。
やっとの思いで帰ってきたのに、そこに好きな人はいなかった──
私はなんていっていいかわからず、お母さんの小さな背中を抱きしめた。
なんだかまた細くなったような気がする。
「友里恵……」
だから、お父さんの写真がほとんどない。
ましてや私とお父さんの写真がないのは当たり前だ。
こんな辛い思いをしていたの?