翌朝、朝の支度のために世話役メイドであるリアが部屋に入って来る。
リアは椅子に座る私の髪を梳きながらいつものように「リーディア様の御髪はきれいですね~」と呟く。
私が昨日から「ただのわたくし」ではなくなったことに彼女は気づいていない。
私は早速探りをいれるために、リアに声をかける。
「王妃様ってどんな方なのかしら?」
「え?」
「いえ、いつも何をされていらっしゃるのかなと」
「え、えっと。その……」
(口ごもった)
私はその瞬間を見逃さず、そのまま話を続ける。
「王妃様もおしとやかな方だから、きっとお花を愛でたり昔みたいにお茶を楽しんでいらっしゃるのよね」
「え、ええ! そうですわね、そうとお聞きしております」
リアは確か王妃様のもとへも通っていたはずなのに、この落ち着きのなさ、慌て具合、そして「そうとお聞きしています」という他人事のような言葉。
(そうか、リアもグルなのか)
私は少しがっかりしたように一瞬唇を噛みしめるが、すぐにいつもの笑顔で「ありがとう」とリアに伝えて部屋を後にした。
◇◆◇
リアは椅子に座る私の髪を梳きながらいつものように「リーディア様の御髪はきれいですね~」と呟く。
私が昨日から「ただのわたくし」ではなくなったことに彼女は気づいていない。
私は早速探りをいれるために、リアに声をかける。
「王妃様ってどんな方なのかしら?」
「え?」
「いえ、いつも何をされていらっしゃるのかなと」
「え、えっと。その……」
(口ごもった)
私はその瞬間を見逃さず、そのまま話を続ける。
「王妃様もおしとやかな方だから、きっとお花を愛でたり昔みたいにお茶を楽しんでいらっしゃるのよね」
「え、ええ! そうですわね、そうとお聞きしております」
リアは確か王妃様のもとへも通っていたはずなのに、この落ち着きのなさ、慌て具合、そして「そうとお聞きしています」という他人事のような言葉。
(そうか、リアもグルなのか)
私は少しがっかりしたように一瞬唇を噛みしめるが、すぐにいつもの笑顔で「ありがとう」とリアに伝えて部屋を後にした。
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