書き殴りになってしまうため文章が拙くなること、許してほしい。
今これを読んでいるあなたは、一体どのような社会や環境で。
どのような生活をしているだろうか。
こちらは人間社会でありながら、捕食者として上位の存在と歪み合っているかの様な世界で生を全うしている。
こちらには、ある時からドラゴンに似た何かが現れるようになった。
「ドラヴァリン」と政府から命名されたそいつは、人間の数倍はある大きな身体を持ち。
口も大きく牙は鋭く。図太くも五月蝿い鳴き声が空まで響く。
そんな社会と環境に身を置いてしまっている俺は。
ある日、僕は奇妙な卵を拾った———
ーーーーーーーーーー
「ありがとうございましたー。」
「……」
ロボットかのような棒読みとも言える声音で店員から挨拶を受け。
家の近くに位置しているコンビニから退店した俺は、明かりの灯っていない暗い自宅を目指し歩いていた。
視界に映るは一面真っ白な景色。
おまけに俺自身の吐息もまた真っ白だ。
「はぁ、さっぶ」
鼻水がじゅるじゅると嫌な音を出しては垂れそうで、慌てて少し足を早める。
季節は冬。
上半身は何気気に入っているパーカーを。
下半身には半ズボンにサンダル。
靴下はもちろん履いてはいない。
俺はそう、言ってしまえば頭がバグっていた。
折角高校に進学したのにも関わらず、早速不登校になった。
それは俺ではなく、環境に問題がある。
「あぁ〜……、クソだ。」
気持ちが落ち込むのを自覚しながら俺の足は、気付けば自宅の敷地へと差し掛かっていた。
柵を開閉して、庭を横切り玄関の戸へと足を進める。
「あれ、俺鍵どうしたっけ」
鍵が無い、どこへ入れたかすら覚えていない。
手探りでポケットというポケットを探し、最後に後方。
半ズボンのポケットに手を突っ込んでは金属音と共に鍵を取り出した。
無くしてなかったことに安堵しつつ、鍵を開けて暖かな空気が外へ漏れないようにすぐ扉を閉じる、その瞬間だった。
「ボフッ」
と、庭の方から鈍いような雪の音がした。
「うぉっ、なんだびっくりした」
なんだなんだと焦っては、急ぎ扉を閉め鍵をかける。
買った食料を一旦リビングのテーブルへと置いて、窓から音がしたであろう方を覗く。
「泥棒とかじゃねぇだろうな」
そんな不安を抱きつつも、結局人影はどこにもなかった。
「よかった、誰もいない」
そう安堵したのも束の間。
音がした所には木が植えられており、根元には中々に見慣れないものが落ちていた。
なんと形容すれば良いか、ゲームにでも出てくるそれはまるで。
「卵、か?」
模様が入り組んだ卵のようなそれは、根元に横たわっていた。
加えて、そいつが唯一考えられる音の正体だった。
まぁ、放置すれば良い話なのだが。
そう、このまま外に放っておけば卵であった場合勝手にこの寒さ故に死ぬだろう。
だから別に気にせず夕飯を食って歯磨いて寝れば良いだけの話だ、そうだろ?
そうだろ?と、自分自身に問うているはずが釈然とはしなかった。
数分悩み、俺は
「あー、クソッ。寒いってのに」
と、頭をぐしゃぐしゃとしながら舌打ちをお供に庭へ再び出ることを決めた。
当然それは卵を取る為である。
ガチャッ。と音を鳴らし先程閉めた鍵と扉を開けては冷える空気が家の中へ流れ込む。
「さっむ」
と溢しながら俺は半ズボンのまま再び真っ白な世界へ繰り出した。
卵の落ちている木は家の庭に植えるにしてはやや大きいものの、俺の住む家の敷地が無駄に広かったために違和感なく伸び伸びとこの木は存在することが許されていた。
そんな木の根元にある卵に俺は手を伸ばす。
改めて模様が特殊で。なんか見覚えがあるような……。
そう感じつつ、次第に俺は嫌な予感がしてならなくなった。
「おいおい、嘘だろ。この卵……。」
思い出した。思い出してしまった。
その知りたくもなかった現それを。受け止められない現状を前に空を見上げる。
上空も変わらず、雪で真っ白。そして、1羽の鳥が空を泳いでいるのが見えた。
微かに、がなりの効いているような。そんな鳴き声のようなものが聞こえた。
その鳥は翼の形が他の鳥とは違い、尻尾もまた違う。
そこで俺は嫌な予感が確実のものであると確信してしまう。
「あーやっぱ、これ。ドラヴァリンの卵かよ。」
そこからは1分、思考と体が動かなかった。
あまりにも突然の出来事だった、がもう今更どうしようもできないのもまた事実。
通報するか否か、考える。
「とりあえず、持ち帰るか。」
これで放置して朝起きれば目覚めも悪いだろうしな。
手に取った卵を抱えたまま、再度家の扉を開け家に入る。
そして戸締りをして、卵と向かい合う。
「んー……」
まぁ、実感が湧かない。
「とりあえず、『ドラヴァリン』についてネットで調べるか。何かわかるかもしれないし。」
そう呟きながら俺はデスクトップパソコンを起動させる。
ウィーンとモーター音を立てながらモニターには起動画面が表示され。
カタカタとパスワードを打ち込みログインが完了されたことを確認して、すぐネットの検索ページへとアクセスした。
《ドラヴァリン 卵》
と検索バーに打ち込みエンターキーを強めに指で叩く。
検索結果が表示され、一番上のサイトを開く。
♢ ♢ ♢
【ドラヴァリン】
突如現れた『ドラゴン』に似ている生物であり、一部の人からはドラゴンであるとされている。白い体が特徴であり、口も大きく牙は鋭い。
幼いドラヴァリンは鳴き声や見た目が一部からは高い人気を誇っている。
しかしドラヴァリンが大人まで成長すると、図太い鳴き声へと変化する。
鳴き声も大きくなり近距離で鳴かれたことで鼓膜が破れた事例もある。
危険性の観点からも、現在は全世界の各政府が飼育並びに保護を禁じている生物種の一種。
♢ ♢ ♢
ふむふむ。
なるほどなるほど。
想定通り。
非常にまずい。
いや待て、飼育並びに保護を禁じている生物種の一種?
「あー、、、」
俺もしかしなくても詰んでね……?
状況は最悪。
この問題が誰かにバレればおそらく通報され俺は捕まる。
こんなのすぐ放した方が良いに決まっている。
そう思いながらも、物珍しさ故なのか卵に視線を落とす。
そう、ややひび割れたこの災厄の卵に———-。
今これを読んでいるあなたは、一体どのような社会や環境で。
どのような生活をしているだろうか。
こちらは人間社会でありながら、捕食者として上位の存在と歪み合っているかの様な世界で生を全うしている。
こちらには、ある時からドラゴンに似た何かが現れるようになった。
「ドラヴァリン」と政府から命名されたそいつは、人間の数倍はある大きな身体を持ち。
口も大きく牙は鋭く。図太くも五月蝿い鳴き声が空まで響く。
そんな社会と環境に身を置いてしまっている俺は。
ある日、僕は奇妙な卵を拾った———
ーーーーーーーーーー
「ありがとうございましたー。」
「……」
ロボットかのような棒読みとも言える声音で店員から挨拶を受け。
家の近くに位置しているコンビニから退店した俺は、明かりの灯っていない暗い自宅を目指し歩いていた。
視界に映るは一面真っ白な景色。
おまけに俺自身の吐息もまた真っ白だ。
「はぁ、さっぶ」
鼻水がじゅるじゅると嫌な音を出しては垂れそうで、慌てて少し足を早める。
季節は冬。
上半身は何気気に入っているパーカーを。
下半身には半ズボンにサンダル。
靴下はもちろん履いてはいない。
俺はそう、言ってしまえば頭がバグっていた。
折角高校に進学したのにも関わらず、早速不登校になった。
それは俺ではなく、環境に問題がある。
「あぁ〜……、クソだ。」
気持ちが落ち込むのを自覚しながら俺の足は、気付けば自宅の敷地へと差し掛かっていた。
柵を開閉して、庭を横切り玄関の戸へと足を進める。
「あれ、俺鍵どうしたっけ」
鍵が無い、どこへ入れたかすら覚えていない。
手探りでポケットというポケットを探し、最後に後方。
半ズボンのポケットに手を突っ込んでは金属音と共に鍵を取り出した。
無くしてなかったことに安堵しつつ、鍵を開けて暖かな空気が外へ漏れないようにすぐ扉を閉じる、その瞬間だった。
「ボフッ」
と、庭の方から鈍いような雪の音がした。
「うぉっ、なんだびっくりした」
なんだなんだと焦っては、急ぎ扉を閉め鍵をかける。
買った食料を一旦リビングのテーブルへと置いて、窓から音がしたであろう方を覗く。
「泥棒とかじゃねぇだろうな」
そんな不安を抱きつつも、結局人影はどこにもなかった。
「よかった、誰もいない」
そう安堵したのも束の間。
音がした所には木が植えられており、根元には中々に見慣れないものが落ちていた。
なんと形容すれば良いか、ゲームにでも出てくるそれはまるで。
「卵、か?」
模様が入り組んだ卵のようなそれは、根元に横たわっていた。
加えて、そいつが唯一考えられる音の正体だった。
まぁ、放置すれば良い話なのだが。
そう、このまま外に放っておけば卵であった場合勝手にこの寒さ故に死ぬだろう。
だから別に気にせず夕飯を食って歯磨いて寝れば良いだけの話だ、そうだろ?
そうだろ?と、自分自身に問うているはずが釈然とはしなかった。
数分悩み、俺は
「あー、クソッ。寒いってのに」
と、頭をぐしゃぐしゃとしながら舌打ちをお供に庭へ再び出ることを決めた。
当然それは卵を取る為である。
ガチャッ。と音を鳴らし先程閉めた鍵と扉を開けては冷える空気が家の中へ流れ込む。
「さっむ」
と溢しながら俺は半ズボンのまま再び真っ白な世界へ繰り出した。
卵の落ちている木は家の庭に植えるにしてはやや大きいものの、俺の住む家の敷地が無駄に広かったために違和感なく伸び伸びとこの木は存在することが許されていた。
そんな木の根元にある卵に俺は手を伸ばす。
改めて模様が特殊で。なんか見覚えがあるような……。
そう感じつつ、次第に俺は嫌な予感がしてならなくなった。
「おいおい、嘘だろ。この卵……。」
思い出した。思い出してしまった。
その知りたくもなかった現それを。受け止められない現状を前に空を見上げる。
上空も変わらず、雪で真っ白。そして、1羽の鳥が空を泳いでいるのが見えた。
微かに、がなりの効いているような。そんな鳴き声のようなものが聞こえた。
その鳥は翼の形が他の鳥とは違い、尻尾もまた違う。
そこで俺は嫌な予感が確実のものであると確信してしまう。
「あーやっぱ、これ。ドラヴァリンの卵かよ。」
そこからは1分、思考と体が動かなかった。
あまりにも突然の出来事だった、がもう今更どうしようもできないのもまた事実。
通報するか否か、考える。
「とりあえず、持ち帰るか。」
これで放置して朝起きれば目覚めも悪いだろうしな。
手に取った卵を抱えたまま、再度家の扉を開け家に入る。
そして戸締りをして、卵と向かい合う。
「んー……」
まぁ、実感が湧かない。
「とりあえず、『ドラヴァリン』についてネットで調べるか。何かわかるかもしれないし。」
そう呟きながら俺はデスクトップパソコンを起動させる。
ウィーンとモーター音を立てながらモニターには起動画面が表示され。
カタカタとパスワードを打ち込みログインが完了されたことを確認して、すぐネットの検索ページへとアクセスした。
《ドラヴァリン 卵》
と検索バーに打ち込みエンターキーを強めに指で叩く。
検索結果が表示され、一番上のサイトを開く。
♢ ♢ ♢
【ドラヴァリン】
突如現れた『ドラゴン』に似ている生物であり、一部の人からはドラゴンであるとされている。白い体が特徴であり、口も大きく牙は鋭い。
幼いドラヴァリンは鳴き声や見た目が一部からは高い人気を誇っている。
しかしドラヴァリンが大人まで成長すると、図太い鳴き声へと変化する。
鳴き声も大きくなり近距離で鳴かれたことで鼓膜が破れた事例もある。
危険性の観点からも、現在は全世界の各政府が飼育並びに保護を禁じている生物種の一種。
♢ ♢ ♢
ふむふむ。
なるほどなるほど。
想定通り。
非常にまずい。
いや待て、飼育並びに保護を禁じている生物種の一種?
「あー、、、」
俺もしかしなくても詰んでね……?
状況は最悪。
この問題が誰かにバレればおそらく通報され俺は捕まる。
こんなのすぐ放した方が良いに決まっている。
そう思いながらも、物珍しさ故なのか卵に視線を落とす。
そう、ややひび割れたこの災厄の卵に———-。