side玲夜
仮面の男

摩天楼の最上階から、見慣れた街を見下ろす。



今日はなぜか胸騒ぎがする。何かが起こりそうな予感だ。



そんな事を考えていると、机の上のスマホが鳴り。



「玲夜様。例の仮面の男が出現したとの情報です。」



「分かった。すぐに行く。」



街に違和感を感じたのはこのせいか。



なんで今日に限って、と心の中で悪態をついた。



この頃、黒仮面を着けた男が街に出現しており、奴のせいで怪我人が出ているらしい。俺の部下も何人か被害に遭った。



はっきり言って面倒だが、この街の治安の為にも、そう言う奴は潰しておいた方がいい。



護衛を数十人つけ、バイクで現場に向かうと、俺の部下らしき人の背中を殴っている"奴"がいた。



護衛に混じって奴と戦う。



コイツは拘束するだけで、殺してはいけないらしい。



いっその事殺していいのならまだ楽なんだが。