●1話 世界が平和になり勇者を辞めた蒼は今は仲間である元魔王のヨハンと田舎でのんびりと暮らしたいと思いヨハンに手紙で連絡し手紙の中で蒼は、平和な日々を共に過ごし、穏やかなスローライフを楽しむことを提案するとヨハンもまた、魔王としての役割を終えたため新しい生活に興味津々で喜んで応じ、すぐに蒼の元にやってきた。
ヨハンが田舎に到着したと同時に、蒼は彼と一緒に住むための小さな家を建てることを提案した2人は力を合わせて、素朴で居心地の良い家を建て上げて庭には野菜や果樹が植えられ、自給自足の生活が始まり蒼は畑を耕し、ヨハンは木工や料理に興じる日々で彼らのスローライフは穏やかで充実していた。彼らは朝早くから夜遅くまで、畑仕事や木工、調理など様々な仕事に励み、助け合いながら暮らしていた。

●2話 田舎の村人達に元勇者の蒼と元魔王のヨハンが一緒に住んでいることがすぐに広まった。そして人間を苦しめてきた元魔王のヨハンが自分達の村に住み着いたことに不安がる村人がたくさんいることを蒼とヨハンは知り蒼は何とか元魔王であることに対する不安や疑念を無くすことができないか考えていた。
そんな中、この村で勇者、蒼が魔王、ヨハンを降伏させた日を祝してお祭りが開催されることを知りそこで蒼はお祭りで村の人達と交流し信頼を深めればいいと提案しヨハンはお祭りで自信がある料理の店を開くことにした。
それからヨハンはお祭りのための店の準備をしていたがこれで本当に信頼を深められるか心配していてそのことを蒼に告げるとこう言った。
「ヨハン、心配しなくても大丈夫だよ。きっとお祭りで村の人々が君の変わった姿を見て、心を開いてくれるさ。それに、君は本当に素晴らしい料理を作るんだから、きっと喜んでもらえるよ」
 ヨハンは蒼の言葉に励まされ、安心した表情を見せながら頷いた。


●3話 お祭りの日、ヨハンは料理の腕前を披露し、村の食事に手料理を提供することで親しみを深めようとした。最初は彼が元魔王であることに対する不安や疑念が村人たちの中にあったがヨハンは料理の腕前を披露し、村の食事に手料理を提供することで親しみを深めた。元魔王としてのイメージを払拭し、普通の人としての一面を見せることで、村人たちは次第に彼を受け入れるようになった。
 さらに自分が変わりたいという願いを率直に語りながら、村人たちに料理を振る舞った。美味しい食事と共に、ヨハンの素直な言葉が村人たちの心をつかむことに成功した。
 そして夜になると魔王軍による侵略の犠牲者を悼む花火が打ち上げられた。ヨハンは蒼と共に花火を見つめながら、かつての自分の行いに対する後悔が心に広がっていくのを感じており蒼にこう言った。
「蒼、これまで魔王として多くの罪を犯してきた。夜空に咲く花火を見ていると、我々の軍による侵略で失われた命を思い出す。今、自分がどれだけ変わろうとしても許されることではないのかもしれない」
 ヨハンは重く語るとしばらくの沈黙の後、蒼は静かに語りかけた。
「ヨハン、君が変わりたいと願っていること、それが大事なんだ。過去の過ちは変えられないけれど、君の今の姿勢が大切なんだよ。今は新しい人生を築いているんだ。今日のお祭りはそのスタート地点だよ」
ヨハンは蒼の言葉にじっと耳を傾け、そしてゆっくりと頷き彼らは再び夜空の花火を見つめ、そしてお祭りは無事終わりを迎えた。