エルは次どんな問題が出されるのかと身構えていた。
“さて、次はどれにしようか。そうそう……これがいい”
(いったい、どんな問題を出すつもりなんだ? それに中々、問題を出してこない。出す素振りはみせているのに……どうなっている)
そう思いイライラしながら辺りを見回す。
“何をイライラしているのかね”
「何って、いつになっても出題されないからだろう」
“そういう事か。まぁいいでしょう。それでは問題をだすよ。【右手と左手には絵を持っている。持つ手から口絵を取り十にしてください】どうだ! これが解けるかい”
そう聞かれエルは考える。
(んー……右手と左手、持っている手から口絵を取って十にする。なんなんだこの問題は? 多分普通の問題じゃない。……口絵……右と左……)
そうこう悩んでいると「ハッ!?」とし、あることに気づく。
「なるほど、そうか。右手の口と左手のエを取ると十になる!」
“ムムッ、正解だ。よくこの問題が解けたな。まぁいいだろう。ならこの問題は……”
そう言い問題を次々と出す。エルはその問題を難なく答えていく。
流石のグリモエステルスも、出す問題が尽きてきた。
“仕方ない。これが最後だよ。答えられるかな”
「どんな問題でもこい!」
“剣と魔法、手に入るとしたら欲しいのは?”
そう問われエルは悩む。
(どっちか選べってことなのか? でもこれは、恐らくそんな簡単な問題じゃない。そうなると……待てよ! もしかしてこれって……)
あることが書かれていないことに気づいた。
「そういう事か。どっちも手に入るから、欲しいのは両方だ!」
“……ほう、これも解くとはな。普通なら答えられず断念する。そうでなければ、どちらかを選ぶ。うむ、本当に君は面白い。だが、なんでこの問題が解けたのかね?”
「なんでって、どっちも手で扱える。だから手に入る、と思った。それに、どちらか片方って書いてない。それなら両方選んでも、大丈夫だと思ったんだ」
そうエルは説明する。
“なるほど、君は知恵者のようだ。それに度胸もある。儂を使い熟す器として、申し分ないようだな”
「器って、どういう意味なんだ?」
“要は儂の力を、君の体内に宿せるってことだよ”
それを聞きエルは嬉しくなった。
「じゃあ、力が手に入るってことなんだよな」
“そうなるな。まさか、儂の力を手にする者が現れるとは思わなかった。ではそれに伴い、君の名前を聞かせてもらおうか”
そう聞かれエルは悩む。言っていいのかと。そして問い返す。
「名前って、調べることできないのか?」
“……”
そう問われグリモエステルスは黙ってしまった。
「どうしたんだ? 答えられないのか」
“調べられるよ。本当に君には叶わないな。君は、エル・ラルギエだね”
「調べることができるなら聞く必要ないだろう」
エルはジト目で辺りをみる。
“そうだね。これなら、本当に大丈夫そうだ”
そう言うと周囲が眩く発光した。と同時に、エルの体に異変が生じる。
「うわあぁぁぁあああああ――」
全身を痛みが襲う。そしてエルは、意識を失った。
“儂をどう使い熟すか楽しみじゃ”
そうグリモエステルスが言うと辺りは、パッと暗くなる。
“さて、次はどれにしようか。そうそう……これがいい”
(いったい、どんな問題を出すつもりなんだ? それに中々、問題を出してこない。出す素振りはみせているのに……どうなっている)
そう思いイライラしながら辺りを見回す。
“何をイライラしているのかね”
「何って、いつになっても出題されないからだろう」
“そういう事か。まぁいいでしょう。それでは問題をだすよ。【右手と左手には絵を持っている。持つ手から口絵を取り十にしてください】どうだ! これが解けるかい”
そう聞かれエルは考える。
(んー……右手と左手、持っている手から口絵を取って十にする。なんなんだこの問題は? 多分普通の問題じゃない。……口絵……右と左……)
そうこう悩んでいると「ハッ!?」とし、あることに気づく。
「なるほど、そうか。右手の口と左手のエを取ると十になる!」
“ムムッ、正解だ。よくこの問題が解けたな。まぁいいだろう。ならこの問題は……”
そう言い問題を次々と出す。エルはその問題を難なく答えていく。
流石のグリモエステルスも、出す問題が尽きてきた。
“仕方ない。これが最後だよ。答えられるかな”
「どんな問題でもこい!」
“剣と魔法、手に入るとしたら欲しいのは?”
そう問われエルは悩む。
(どっちか選べってことなのか? でもこれは、恐らくそんな簡単な問題じゃない。そうなると……待てよ! もしかしてこれって……)
あることが書かれていないことに気づいた。
「そういう事か。どっちも手に入るから、欲しいのは両方だ!」
“……ほう、これも解くとはな。普通なら答えられず断念する。そうでなければ、どちらかを選ぶ。うむ、本当に君は面白い。だが、なんでこの問題が解けたのかね?”
「なんでって、どっちも手で扱える。だから手に入る、と思った。それに、どちらか片方って書いてない。それなら両方選んでも、大丈夫だと思ったんだ」
そうエルは説明する。
“なるほど、君は知恵者のようだ。それに度胸もある。儂を使い熟す器として、申し分ないようだな”
「器って、どういう意味なんだ?」
“要は儂の力を、君の体内に宿せるってことだよ”
それを聞きエルは嬉しくなった。
「じゃあ、力が手に入るってことなんだよな」
“そうなるな。まさか、儂の力を手にする者が現れるとは思わなかった。ではそれに伴い、君の名前を聞かせてもらおうか”
そう聞かれエルは悩む。言っていいのかと。そして問い返す。
「名前って、調べることできないのか?」
“……”
そう問われグリモエステルスは黙ってしまった。
「どうしたんだ? 答えられないのか」
“調べられるよ。本当に君には叶わないな。君は、エル・ラルギエだね”
「調べることができるなら聞く必要ないだろう」
エルはジト目で辺りをみる。
“そうだね。これなら、本当に大丈夫そうだ”
そう言うと周囲が眩く発光した。と同時に、エルの体に異変が生じる。
「うわあぁぁぁあああああ――」
全身を痛みが襲う。そしてエルは、意識を失った。
“儂をどう使い熟すか楽しみじゃ”
そうグリモエステルスが言うと辺りは、パッと暗くなる。