エルは魔導書の上に左手を翳すと詠唱し始める。
《古より存在し力 我が体内に封印されしもの この場にて解き放たれろ! グリモエステルス!!》
そう言い放つと左手と魔導書の間に、魔法陣が発光しながら浮かび上がってきた。その魔法陣が展開し終えるとエルの頭上に移動する。と同時に、スッと足元まで降下した。
するとエルの全身は、黒っぽい赤紫色に発光する。そして、体全体から漆黒のオーラが放たれた。
「グッ、あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ーー……」
エルは余りの激痛に叫び、頭を抱え蹲った。それと同時に、左肩の紋章が発光しエルの表情が一変する。
そう優しい顔から、キツい顔へと変わったのだ。それと左側の額には、赤紫色の炎の紋章らしきものが浮かび上がっている。
そしてエルは、目を見開いた。すると両眼が赤紫に発光し魔法陣が浮かび上がる。
「フッ、さて……始めるか」
――口調までもが変わった……。
――……エルの手から魔導書が離れ宙に浮くと、倍に大きくなる。その後エルの肩ぐらいまでくると、パラパラと本が開いた。開いたページは、何も書いておらず真っ白である。
「……なんも書いてねぇ。ってことは、あの能力を使うしかねぇな」
そう言うと大剣を握り目の前に翳した。
《こいっ! グリモエステルス!!》
そう言い放つと、大剣が赤紫に発光し黒いオーラに包まれる。
ドラゴホースが待ってくれる訳もなく。赤く目を光らせながら大きく口を開けた。すると魔法陣が展開され、大きく開けた口の中が激しく光る。
エルはそれに気づくも、なぜか冷静だ。
大剣が黒く染まったのを視認するとエルは、ドラゴホースを見据えた。
そしてすかさず切っ先を下に向け大剣を持ち直すと、思いっきり地面に突き刺す。すると地面が、ゴゴゴゴゴ……っと揺れ始め漆黒の魔法陣が現れる。
「ふぅ~、面倒だ。サッサと終わらせるか」
そう言いエルは地面に突き刺さった大剣から手を離すと、即座に後退し左手を宙に浮いている魔導書へ手を翳した。
《古の書 知恵なる根源 光と闇 裁きの力 解き放て!!》
そう言いながらドラゴホースを見据える。
すると魔導書が漆黒に染まり、黒く発光し魔法陣が展開された。
それを確認すると……。
《目の前の敵を駆逐せよ! ギルティック・クエイクバースト!!》
そう言い放ちエルは、両手をドラゴホースへと向ける。それに反応して、大剣の真下に展開されている魔法陣から途轍もなく眩しい黒い光が放たれた。
それに反応した訳でもないがドラゴホースは、口の中の光を放とうとする。
更に地面、いや洞窟内が轟音を立て激しく揺れた。その揺れと同時に、もの凄いスピードで漆黒の刃が地面を這いドラゴホースへと向かう。
その漆黒の刃は、瞬時にドラゴホースを捕らえ真っ二つにする。辺りには、奇妙な声が響き渡った。するとドラゴホースは、ボンッと大きな音を立て粉々になり吹っ飛んだ。
そしてドラゴホースの残った破片の一部が、ドサドサと地面に落ちる。勿論、アイテムなども落ちていた。
「フゥー……意外にあっけなかった。流石に、これじゃ物足りねぇ。そういえば、アッチにも得物がいたっけな」
そう言い漆黒に染まっている大剣を地面から抜くと、エルはシルフィアが居る方へと視線を向ける。
そしてアイテムとドラゴホースの欠片を回収するとエルは、シルフィアがいる方に歩きだしたのだった。
《古より存在し力 我が体内に封印されしもの この場にて解き放たれろ! グリモエステルス!!》
そう言い放つと左手と魔導書の間に、魔法陣が発光しながら浮かび上がってきた。その魔法陣が展開し終えるとエルの頭上に移動する。と同時に、スッと足元まで降下した。
するとエルの全身は、黒っぽい赤紫色に発光する。そして、体全体から漆黒のオーラが放たれた。
「グッ、あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ーー……」
エルは余りの激痛に叫び、頭を抱え蹲った。それと同時に、左肩の紋章が発光しエルの表情が一変する。
そう優しい顔から、キツい顔へと変わったのだ。それと左側の額には、赤紫色の炎の紋章らしきものが浮かび上がっている。
そしてエルは、目を見開いた。すると両眼が赤紫に発光し魔法陣が浮かび上がる。
「フッ、さて……始めるか」
――口調までもが変わった……。
――……エルの手から魔導書が離れ宙に浮くと、倍に大きくなる。その後エルの肩ぐらいまでくると、パラパラと本が開いた。開いたページは、何も書いておらず真っ白である。
「……なんも書いてねぇ。ってことは、あの能力を使うしかねぇな」
そう言うと大剣を握り目の前に翳した。
《こいっ! グリモエステルス!!》
そう言い放つと、大剣が赤紫に発光し黒いオーラに包まれる。
ドラゴホースが待ってくれる訳もなく。赤く目を光らせながら大きく口を開けた。すると魔法陣が展開され、大きく開けた口の中が激しく光る。
エルはそれに気づくも、なぜか冷静だ。
大剣が黒く染まったのを視認するとエルは、ドラゴホースを見据えた。
そしてすかさず切っ先を下に向け大剣を持ち直すと、思いっきり地面に突き刺す。すると地面が、ゴゴゴゴゴ……っと揺れ始め漆黒の魔法陣が現れる。
「ふぅ~、面倒だ。サッサと終わらせるか」
そう言いエルは地面に突き刺さった大剣から手を離すと、即座に後退し左手を宙に浮いている魔導書へ手を翳した。
《古の書 知恵なる根源 光と闇 裁きの力 解き放て!!》
そう言いながらドラゴホースを見据える。
すると魔導書が漆黒に染まり、黒く発光し魔法陣が展開された。
それを確認すると……。
《目の前の敵を駆逐せよ! ギルティック・クエイクバースト!!》
そう言い放ちエルは、両手をドラゴホースへと向ける。それに反応して、大剣の真下に展開されている魔法陣から途轍もなく眩しい黒い光が放たれた。
それに反応した訳でもないがドラゴホースは、口の中の光を放とうとする。
更に地面、いや洞窟内が轟音を立て激しく揺れた。その揺れと同時に、もの凄いスピードで漆黒の刃が地面を這いドラゴホースへと向かう。
その漆黒の刃は、瞬時にドラゴホースを捕らえ真っ二つにする。辺りには、奇妙な声が響き渡った。するとドラゴホースは、ボンッと大きな音を立て粉々になり吹っ飛んだ。
そしてドラゴホースの残った破片の一部が、ドサドサと地面に落ちる。勿論、アイテムなども落ちていた。
「フゥー……意外にあっけなかった。流石に、これじゃ物足りねぇ。そういえば、アッチにも得物がいたっけな」
そう言い漆黒に染まっている大剣を地面から抜くと、エルはシルフィアが居る方へと視線を向ける。
そしてアイテムとドラゴホースの欠片を回収するとエルは、シルフィアがいる方に歩きだしたのだった。