エルとシルフィアは、青白く光っている左側の岩壁へと急ぎ向かう。
徐々に壁が両側から二人を挟み迫りくる。
(邪魔な岩石や蔦があるお陰で、壁の進みが遅い。これならなんとか間に合うか?)
そう思いながらエルは、青白く発光している岩壁の近くまできた。とその時、壁の移動スピードが上がる。
「エルっ!? 急がないと壁が!」
「ああ……なんで急に? クソッ……」
そう言いエルは、即座に青白く発光している岩壁へ向け左手を翳した。
《エステルス・サーチ!!》
そう魔法を唱えると手を翳している岩壁に魔法陣が現れる。それと同時に、エルの脳裏に岩壁の情報が入ってきた。
「大丈夫そうだ……罠はない」
エルは左手で青白く発光している壁に触れる。
二人に迫りくる壁は、もうすぐそばまで来ていた。
蒼白く光っている壁が「ゴゴゴゴゴォォーー……」と音を立てながら、上へスライドしていく。
「急がないと潰されちゃう!!」
そう言われエルは頷きシルフィアの腕を掴んだ。
「まだ完全に開いてないけど、行くぞ!」
エルはシルフィアを無理やり引きずりながら、僅かに開く隙間に向かった。
それと同時に「ドンッ!!」そう大きな音を周囲に響かせ両壁が合わさる。
∞✦∞✧∞✦∞
ここは地下第二階層の休憩施設。
その頃ログスとララファは不安になりながら、ここで待機していた。
「ねぇ、ログス。二人共、大丈夫かな?」
「うん、どうだろう。二人共、強いから大丈夫だと思うけど……心配だな」
そう言いログスは、二人が向かったであろう方角をみる。
「本当に良かったのかなぁ。私たちが、ここに残って?」
「そうだな。だけど、エルとシルフィアさんが言うように……ここに残って良かったのかもしれない。俺たちじゃ、足手まといになるだけだし」
「……そうだね。私がもっと強力な補助魔法や回復魔法が使えれば……」
ララファはそう言い俯いた。
「ララファだけじゃない。俺だって、もっと強ければ……一緒に行けた。ここを出たら、もっと強くなる。エルの足手まといにならない程度に……いや、それ以上にな!」
「うん、私も……もっと色々覚える!」
二人はそう思い心に刻む。
「ねぇ、ここでできることってないかな?」
「ここでかぁ……どうだろう。俺のバッグには、余計な物って入ってないしなぁ」
「そっかぁ。私のリュックには、途中で手に入れたアイテムとか入ってる。それと、あとは本とかかな」
それを聞きログスは考える。
「手に入れたアイテムか。ただここで待ってても退屈だし……四人分を均等に分けたあと、まだ時間がありそうならララファの本を読もう」
「そうしよう。じゃあ、あの広い場所でリュックの中身だすね」
そう言いララファは、部屋の中央の広い場所へと移動した。そのあとをログスが追う。
そして二人はエル達が戻るまでの間、アイテムの仕分けや本を読んでいたのだった。
徐々に壁が両側から二人を挟み迫りくる。
(邪魔な岩石や蔦があるお陰で、壁の進みが遅い。これならなんとか間に合うか?)
そう思いながらエルは、青白く発光している岩壁の近くまできた。とその時、壁の移動スピードが上がる。
「エルっ!? 急がないと壁が!」
「ああ……なんで急に? クソッ……」
そう言いエルは、即座に青白く発光している岩壁へ向け左手を翳した。
《エステルス・サーチ!!》
そう魔法を唱えると手を翳している岩壁に魔法陣が現れる。それと同時に、エルの脳裏に岩壁の情報が入ってきた。
「大丈夫そうだ……罠はない」
エルは左手で青白く発光している壁に触れる。
二人に迫りくる壁は、もうすぐそばまで来ていた。
蒼白く光っている壁が「ゴゴゴゴゴォォーー……」と音を立てながら、上へスライドしていく。
「急がないと潰されちゃう!!」
そう言われエルは頷きシルフィアの腕を掴んだ。
「まだ完全に開いてないけど、行くぞ!」
エルはシルフィアを無理やり引きずりながら、僅かに開く隙間に向かった。
それと同時に「ドンッ!!」そう大きな音を周囲に響かせ両壁が合わさる。
∞✦∞✧∞✦∞
ここは地下第二階層の休憩施設。
その頃ログスとララファは不安になりながら、ここで待機していた。
「ねぇ、ログス。二人共、大丈夫かな?」
「うん、どうだろう。二人共、強いから大丈夫だと思うけど……心配だな」
そう言いログスは、二人が向かったであろう方角をみる。
「本当に良かったのかなぁ。私たちが、ここに残って?」
「そうだな。だけど、エルとシルフィアさんが言うように……ここに残って良かったのかもしれない。俺たちじゃ、足手まといになるだけだし」
「……そうだね。私がもっと強力な補助魔法や回復魔法が使えれば……」
ララファはそう言い俯いた。
「ララファだけじゃない。俺だって、もっと強ければ……一緒に行けた。ここを出たら、もっと強くなる。エルの足手まといにならない程度に……いや、それ以上にな!」
「うん、私も……もっと色々覚える!」
二人はそう思い心に刻む。
「ねぇ、ここでできることってないかな?」
「ここでかぁ……どうだろう。俺のバッグには、余計な物って入ってないしなぁ」
「そっかぁ。私のリュックには、途中で手に入れたアイテムとか入ってる。それと、あとは本とかかな」
それを聞きログスは考える。
「手に入れたアイテムか。ただここで待ってても退屈だし……四人分を均等に分けたあと、まだ時間がありそうならララファの本を読もう」
「そうしよう。じゃあ、あの広い場所でリュックの中身だすね」
そう言いララファは、部屋の中央の広い場所へと移動した。そのあとをログスが追う。
そして二人はエル達が戻るまでの間、アイテムの仕分けや本を読んでいたのだった。