エル達は奥へと進み歩き出す。
そのあとを六人の男女が物陰に隠れながら追いかける。
そのことに気づいていてもエル達は振り返らず先に進んだ。
「やっぱり、付いて来てるな」
「そうなんだね。私には分からないけど……。でも、なんのために……」
「さあな。俺たちに用があるのは間違いない。ただ……なんで付けてるのか、気になる」
そう小声で話しながらエル達は、慎重に通路を調べ歩く。
「この通路は、明らかに上の階と違うな。岩壁の色も、上の階は赤い感じだった。だが、この階は黄緑か。下の階はどうなってるんだ?」
「地下三階層は、上の階と同じ赤い岩壁よ」
「なるほど……。ここだけ黄緑の岩壁……やっぱり、この階に何かありそうだな」
そう言いエルは、ジーッと岩壁をみた。
「まぁ、そうかもね。普通じゃないのは確かだし」
「兄貴は、どこに居るんだろう?」
ログスはそう言い、キョロキョロする。
「ログスとララファのお兄さんが、どこまで奥に行ったのか分かればいいんだけどね」
「そうだな。今は、なんの手がかりもない。それに、この地図に載っていない場所が多すぎる。特定するのは、難しいだろう」
「早く……兄を……」
そう言いかけララファは涙ぐんだ。
「フウ~、先に進むか」
「そうだね。早く二人のお兄さんを探さないと」
それを聞きエルとログスとララファは頷いた。
その後四人は、更に奥へ向かい歩みを進める。
一方エル達のあとを付けている者たちは、遺跡の柱の物陰に隠れていた。
「ダスカ、この先って地図に載ってない所よね?」
そう赤紫のショートヘアの女性が言うとダスカは頷く。
この女性はマキア・ルゼス、年齢不詳。見た目は、ケバイ……いやもとい、派手な化粧でキツめの顔だちだ。
「そうだな……この先は危険だ。どうする、追うのか?」
「……ダスカ。オレは、まだ死にたくねえ。先に進むってんなら、お前たちだけで行ってくれ」
そう言い金に白が混じっている短髪のガタイのいい男性は、ダスカ達に背を向けた。
この男性はバルゼブ・ザバガ、三十一歳。眠そうな顔つきをしている。だがその見た目とは反し、体格がいいせいか岩をも砕く破壊力を持っている。
「そうね……アタシも、こんな所で死にたくないわ。それにアタシたちが手を下さなくても、シルフィア達は無事にここから出てこれるか」
「確かに、そうだな。ってことは、シルフィア達を追うのをやめて出るか」
そうダスカが言うと五人は頷いた。
その後ダスカ達は、ダグル迷宮の出口へと向かう。
エルはシルフィアとログスとララファと奥に進みながら、ダスカ達の気配が消えたことに気づき立ちどまる。
「俺たちのあとを付けて来た連中の……気配が消えた」
「それって、追うのをやめたってこと?」
「多分そうだろう。命が大事だと思ったのかもな」
そう言いエルは呆れた顔をした。
「そうだね。じゃあこれで、余計なことを心配しないで探せる」
それを聞きエルは頷く。
そしてその後エル達は奥に進み、地図にない未知なる場所へと向かったのだった。
そのあとを六人の男女が物陰に隠れながら追いかける。
そのことに気づいていてもエル達は振り返らず先に進んだ。
「やっぱり、付いて来てるな」
「そうなんだね。私には分からないけど……。でも、なんのために……」
「さあな。俺たちに用があるのは間違いない。ただ……なんで付けてるのか、気になる」
そう小声で話しながらエル達は、慎重に通路を調べ歩く。
「この通路は、明らかに上の階と違うな。岩壁の色も、上の階は赤い感じだった。だが、この階は黄緑か。下の階はどうなってるんだ?」
「地下三階層は、上の階と同じ赤い岩壁よ」
「なるほど……。ここだけ黄緑の岩壁……やっぱり、この階に何かありそうだな」
そう言いエルは、ジーッと岩壁をみた。
「まぁ、そうかもね。普通じゃないのは確かだし」
「兄貴は、どこに居るんだろう?」
ログスはそう言い、キョロキョロする。
「ログスとララファのお兄さんが、どこまで奥に行ったのか分かればいいんだけどね」
「そうだな。今は、なんの手がかりもない。それに、この地図に載っていない場所が多すぎる。特定するのは、難しいだろう」
「早く……兄を……」
そう言いかけララファは涙ぐんだ。
「フウ~、先に進むか」
「そうだね。早く二人のお兄さんを探さないと」
それを聞きエルとログスとララファは頷いた。
その後四人は、更に奥へ向かい歩みを進める。
一方エル達のあとを付けている者たちは、遺跡の柱の物陰に隠れていた。
「ダスカ、この先って地図に載ってない所よね?」
そう赤紫のショートヘアの女性が言うとダスカは頷く。
この女性はマキア・ルゼス、年齢不詳。見た目は、ケバイ……いやもとい、派手な化粧でキツめの顔だちだ。
「そうだな……この先は危険だ。どうする、追うのか?」
「……ダスカ。オレは、まだ死にたくねえ。先に進むってんなら、お前たちだけで行ってくれ」
そう言い金に白が混じっている短髪のガタイのいい男性は、ダスカ達に背を向けた。
この男性はバルゼブ・ザバガ、三十一歳。眠そうな顔つきをしている。だがその見た目とは反し、体格がいいせいか岩をも砕く破壊力を持っている。
「そうね……アタシも、こんな所で死にたくないわ。それにアタシたちが手を下さなくても、シルフィア達は無事にここから出てこれるか」
「確かに、そうだな。ってことは、シルフィア達を追うのをやめて出るか」
そうダスカが言うと五人は頷いた。
その後ダスカ達は、ダグル迷宮の出口へと向かう。
エルはシルフィアとログスとララファと奥に進みながら、ダスカ達の気配が消えたことに気づき立ちどまる。
「俺たちのあとを付けて来た連中の……気配が消えた」
「それって、追うのをやめたってこと?」
「多分そうだろう。命が大事だと思ったのかもな」
そう言いエルは呆れた顔をした。
「そうだね。じゃあこれで、余計なことを心配しないで探せる」
それを聞きエルは頷く。
そしてその後エル達は奥に進み、地図にない未知なる場所へと向かったのだった。