ここは地下第二階層。周辺の雰囲気は、明らかに一階層と地下一階層と違っていた。
そうエル達が通ってきた階層は、どちらかと言うと洞窟の通路のような場所だ。
だがこの階層は、遺跡と岩壁が融合している感じである。それだけではなく、この階層だけ異様な不気味さが漂っていた。
あれからエル達は魔物や魔獣を倒しながら、この地下二階層までくる。そして四人は、地下一階層に続く通路の出入口付近にいた。
「ここが地下二階層か。なんか不思議な感じがする」
「そうね。とりあえず地図に書かれている場所は問題ないけど。まだ空白になってる部分は、慎重に進まないと危険よ」
「そうだな。ログスとララファ、俺とシルフィアから離れるなよ」
そうエルが言うとログスとララファは頷く。
「この先のどこかに俺の兄貴とララファの兄貴がいるんだよな」
「断言はできない。だが……」
エルは言おうとしたが……。
(ん? なんだろう……俺たち以外の人の気配が、背後からする。四人……いや、六人か。動く気配がない。俺たちを監視してるのか? でもなんで……。
もしかして……さっきログスとララファを、いじめてたヤツの仲間か? だとしたら、なんで二人にここまで執着するんだ。
まぁそうじゃないかもしれない。どっちにしても……気をつけないとな)
そう思い気づかないフリをする。
「エル、どうしたの?」
「ああ、なんでもない。ちょっと……考えごとをな」
「そうなのね。それならいいけど……急に黙ったから、どうしたのかと思っちゃった」
シルフィアはそう言い、ニコリと笑った。
「そういえば、この階層って結構冒険者がくるのか?」
「くるけど。殆ど下の階層へ行くために、通り抜ける程度ね」
「なるほど……じゃあ、ずっとこの階層にとどまってるヤツは……」
そう言いエルは考え込む。
「そうね……この階層の探査の依頼を受けた者だけになるわ」
「この階層の依頼を受けるヤツって、結構いるのか?」
「んーそうでもないかな。ここの探査の依頼は危険だから、強くて命知らずじゃないと引き受けないのよ」
それを聞きエルは、更に考え込んだ。
(じゃあ、やっぱり後ろにいるヤツらって……)
エルの様子がおかしいことに気づきシルフィアは、キョロキョロと周囲を見渡す。
「エル、誰かいるの?」
「シルフィア……ああ、いる。だから、余り大きいリアクションをするな。さっきから俺たちをみてるヤツらがいる」
「それって……まさか……」
そう言いララファは不安になる。
「多分そうだろうな。だけど、なんでこんなに二人を?」
「知らない。だけど……いつも、俺とララファに難癖つけてくるんだ」
「それは、あのダスカってヤツだけか?」
そうエルが問うと三人は首を横に振った。
「違うわ。ダスカ以外にも五人ね」
「なるほどな。じゃあ、数が合う。後ろにいるヤツらも、六人だ」
それを聞きシルフィアとログスとララファは驚く。
「という事は、私たちのあとを追って来たってこと?」
「そうなるな。だけど……気づかないフリをしていた方がいいかもしれない」
「そうだね。難癖付けられるのもやだし」
シルフィアがそう言うとエルは頷いた。
「相手の出方も伺いたいしな。ってことで、先に進もう」
そうエルが言うと三人は頷く。
それを確認するとエルは、この階の奥へ向かい歩き出した。
そのあとをシルフィアとログスとララファは追う。
そして物陰に隠れていた六人は、エル達のあとを追ったのだった。
そうエル達が通ってきた階層は、どちらかと言うと洞窟の通路のような場所だ。
だがこの階層は、遺跡と岩壁が融合している感じである。それだけではなく、この階層だけ異様な不気味さが漂っていた。
あれからエル達は魔物や魔獣を倒しながら、この地下二階層までくる。そして四人は、地下一階層に続く通路の出入口付近にいた。
「ここが地下二階層か。なんか不思議な感じがする」
「そうね。とりあえず地図に書かれている場所は問題ないけど。まだ空白になってる部分は、慎重に進まないと危険よ」
「そうだな。ログスとララファ、俺とシルフィアから離れるなよ」
そうエルが言うとログスとララファは頷く。
「この先のどこかに俺の兄貴とララファの兄貴がいるんだよな」
「断言はできない。だが……」
エルは言おうとしたが……。
(ん? なんだろう……俺たち以外の人の気配が、背後からする。四人……いや、六人か。動く気配がない。俺たちを監視してるのか? でもなんで……。
もしかして……さっきログスとララファを、いじめてたヤツの仲間か? だとしたら、なんで二人にここまで執着するんだ。
まぁそうじゃないかもしれない。どっちにしても……気をつけないとな)
そう思い気づかないフリをする。
「エル、どうしたの?」
「ああ、なんでもない。ちょっと……考えごとをな」
「そうなのね。それならいいけど……急に黙ったから、どうしたのかと思っちゃった」
シルフィアはそう言い、ニコリと笑った。
「そういえば、この階層って結構冒険者がくるのか?」
「くるけど。殆ど下の階層へ行くために、通り抜ける程度ね」
「なるほど……じゃあ、ずっとこの階層にとどまってるヤツは……」
そう言いエルは考え込む。
「そうね……この階層の探査の依頼を受けた者だけになるわ」
「この階層の依頼を受けるヤツって、結構いるのか?」
「んーそうでもないかな。ここの探査の依頼は危険だから、強くて命知らずじゃないと引き受けないのよ」
それを聞きエルは、更に考え込んだ。
(じゃあ、やっぱり後ろにいるヤツらって……)
エルの様子がおかしいことに気づきシルフィアは、キョロキョロと周囲を見渡す。
「エル、誰かいるの?」
「シルフィア……ああ、いる。だから、余り大きいリアクションをするな。さっきから俺たちをみてるヤツらがいる」
「それって……まさか……」
そう言いララファは不安になる。
「多分そうだろうな。だけど、なんでこんなに二人を?」
「知らない。だけど……いつも、俺とララファに難癖つけてくるんだ」
「それは、あのダスカってヤツだけか?」
そうエルが問うと三人は首を横に振った。
「違うわ。ダスカ以外にも五人ね」
「なるほどな。じゃあ、数が合う。後ろにいるヤツらも、六人だ」
それを聞きシルフィアとログスとララファは驚く。
「という事は、私たちのあとを追って来たってこと?」
「そうなるな。だけど……気づかないフリをしていた方がいいかもしれない」
「そうだね。難癖付けられるのもやだし」
シルフィアがそう言うとエルは頷いた。
「相手の出方も伺いたいしな。ってことで、先に進もう」
そうエルが言うと三人は頷く。
それを確認するとエルは、この階の奥へ向かい歩き出した。
そのあとをシルフィアとログスとララファは追う。
そして物陰に隠れていた六人は、エル達のあとを追ったのだった。