お爺ちゃんと交代して店番をする柚花。

しかし時刻は午後6時という晩御飯の時間帯でお客さんも多くて大変である。

この喫茶店では午後6時から午後7時30分までが物凄く忙しい。

1人で注文聞いて定食作ってコーヒー入れて、デザートも作って・・・。一応お爺ちゃんが夕方の暇な時間に仕込みをしてくれているから何とかなるけど、それでも大変なもんは大変なのだ。



「はい、ハンバーグ定食ですね!コーヒーもですか?それで食後にデザートですね!分かりました!」

いつも笑顔でニコニコしている柚花も流石にこの忙しさでは笑顔が出せない。忙しさで眉間にシワを寄せてしまう。

多分普通の人ではこの客の数をさばく事は出来ないだろうが、柚花は幼き頃から忍者の厳しい教育を受けて育った為か料理の手際が良く、注文も聞き間違いなど一度も無く、忘れたりも当然したことがない。

だからワンオペでも平気でこの客の数をさばけるのである。

それにもうすぐしたら柚花の妹が塾から帰ってくる。

妹が塾から帰ってきたら妹も一緒にお店の手伝いをするから客への対応がかなり楽になる。



「お、お待たせしましたー!ハンバーグ定食とコーヒーです!」

必死の形相でワンオペしているが妹が帰ってくるまで頑張れ柚花。あともう少ししたら帰ってくる。