だ、だってき、キスしている時に妹さんがくるなんて思わなかったから……!
「悪いな。小春、人見知りするところあるから……。嫌な思いさせてたらごめん」
「い、いや、大丈夫!全然、大丈夫!」
深呼吸をしていると、遥陽が急に謝ってくる。
また2人きりの空間に戻ったけど、なんだか気まずくて。お互い目を合わせるとすぐに逸らしてしまっていた。
あんなに甘い気持ちになっていたのに、今はなんだか……恥ずかしいやら気まずいやらで気持ちがぐちゃぐちゃ。
妹さんがきたこともあってか、遥陽の様子が少しだけいつもと違うように感じた。
……お母さんに会わないだけまだ良かったような気がする……。
「……勉強、するか」
「うん……そうしよ……」
数分の沈黙の後。
遥陽は気まずそうにシャーペンを手に持つ。だけどもうキスをする前の雰囲気には戻れなくて。
ずっとよそよそしい感じになっていた。