一方の私は、
まさか取れると思ってなかったから。
「...............っ、う、そ?」
そう言って、
口を開けてあんぐり状態。
本来なら、
高貴に見せたくないような顔のままいると。
「ビー玉取れたけど、聞いてくれる?」
私の方に、ビー玉を、
差し出しながら問いかけてくる高貴。
「...............っ、うん。聞く」
高貴の〝お願い〟が何かは分からないけど。
昔からの口ぐせで言ってたから、
よっぽどのことなんだろうなって。
想像しながら、
ビー玉を受け取って、
ほんの少しドキドキしていると。
「結子、驚かないで聞いてくれよ?」
〝本題に入る前だよ?〟
そんなことを言わんばかりの言葉を言われて。
「.........ん。たぶん、大丈夫」
大きなことじゃない。
そう予想して、高貴の言葉を待った。