「............取れるわけないけど、取れたらね、」
私もいつも通り答えると。
「よっしゃ!」
高貴はガッツポーズをしてから。
夢中でラムネの瓶と格闘し始めた。
その、夢中で、
格闘する横顔は相変わらずカッコよくて。
その笑顔を独り占め出来たらいいな............
そう思うのは私のわがままだけど。
でももう、
そう思っちゃうぐらいには。
高貴のこと、
大好きなんだって思っていると。
──────ポンッ!と、音が聞こえて。
「うっし、取れたぞ!結子!」
そう言って、ビー玉を、
親指と人差し指で挟んで持っている高貴。