「ぅ、確かに、小銭、拾いました。けど、」
銭さんの、言葉に肯定すると。
「小銭にも、心があるんだよ。
でも世の中には、〝たかが小銭〟って、
拾わねーやつも、結構いんだよ」
〝小銭〟のことを説明し始めた銭さん。
「だから、小銭は、拾って貰えなくても、
追いかけて貰えるだけで、嬉しいんだよ」
「.....................、小銭が嬉しい、」
言われたことに復唱するように呟くと。
「だから、誇りに思え。
俺は、明花が好きだから」
まっすぐ、そう伝えられた言葉。
「.....................っ、す、き?」
銭さんの、
言葉の意味が分からなくてって。
首を横に傾げていると。