小銭、落としました。




「いや、俺も、今日、サボらせる時点で、
バレないよーにしてたから、おあいこ」



そう言って笑顔で許してくれた銭さん。



世間は冷たいけど、
銭さんは傍にいてくれるって思って。



「............銭さん、私っ、
これからも、小銭も銭さんも大切にします」



──────私は、思ったことを口にした。



すると、銭さんは........................



「............小銭が先なのムカつくけど、」



そこまで言って言葉を止めると。



「俺は、一生大切大切にする」



まるで、
─────プロポーズのような言葉をくれた。



私は、小銭を拾いました。



それがキッカケで、
素敵な男の子と出会えたキセキ。





fin.