「今日は集まってくれてありがとう。みんなのおかげでこのお店も今のところ順調だ。これからも引き続きみんなの力を貸してほしい。それじゃあ今日は楽しんでいってくれ。乾杯!」
「「「乾杯!」」」
アウトドアショップの裏庭、そこに今は店の従業員4人とランジェさん、アンジュさん、レーアさんの合計7人がいる。
普段裏庭に置いてあるポータブルシャワーを片付けて、テーブルを外に出し、椅子を追加で購入してきた。さすがにそこまで広い裏庭ではないので、これくらいの人数が限界だな。
こっちの世界では堅苦しい挨拶なんて必要ない。とりあえず食べながら交流していけばいいだろう。
「今日は俺の故郷のバーベキューという形式でいく。薄く切った肉や野菜をどんどん焼いて持っていくから、各自で好きな味をつけて食べてくれ」
テーブルの横に、こちらの世界の市場で購入したバーベキューコンロもどきで火を起こして、どんどん食材を焼いてテーブルまで持っていき、そこから各自で取ってもらう。
親睦会を始める少し前から焼き始めていた肉を皿に乗せてテーブルまで持っていく。
「こっちの皿はアウトドアスパイスを振ってあるから、何も付けないか、こっちの酸味のある果汁を付けて食べてみて。こっちの皿は味をつけていないから、タレつけて食べると美味しいよ」
せっかくなので今回はアウトドアスパイスだけではなく、タレも作ってきた。
「うわあ、こっちのタレはさっぱりとしていて美味しい! ちょっと酸っぱくて、このお肉に合ってるです!」
「おお、こっちの甘辛いタレも美味しいな! アウトドアスパイスも美味しいが、こっちのほうも同じくらい美味しいぞ」
フィアちゃんの付けているタレは、レモンのような酸味のある果汁にネギと油とアウトドアスパイスを加えたタレだ。さっぱりとして爽やかな味が楽しめる。
リリアが使っているのは焼肉のタレである。元の世界でよく使う焼肉のタレはないので、自家製の焼肉のタレを作ってみた。
おろしたニンニク、生姜、リンゴのような果物、酒、砂糖、魚醤、ゴマ、唐辛子などを混ぜ合わせたものになる。
この世界で日々料理をしていると、こちらの世界の食材で元の世界の料理や調味料を再現するのが楽しくなってくるんだよな。もちろん元の世界で市販されている物には及ばないが、そこそこの味は再現できたと思う。
「うん、これはうまいな! タレもそうだが、こっちの肉が柔らかくてうまいぞ!」
「ドルファも気に入ってくれたようでよかったよ。この肉はランジェさんが狩ってきてくれたマルセ羊の肉だよ」
今回はランジェさんにお願いしていた元の世界の調味料や食材などは見つからなかったが、道中で狩ったというマルセ羊の肉をお土産にもらった。
マルセ羊はこの辺りには生息しない高級食材らしい。ランクとしてはダナマベアよりは少し劣るらしいが、それでも十分過ぎるほどうまい。同じ肉でもダナマベアと全然違う肉の味だった。
「へえ〜薄く切ってタレをつけても美味しいんだね。それに普通の塩で食べるよりも、このアウトドアスパイスで食べると本当に美味しいよ!」
「美味しい肉をありがとうね。こっちはランジェさん。うちのお店の仕入れを担当してもらっているんだ。うちの商品は特殊な場所から仕入れをしている。ランジェさんは収納魔法を使えるから、荷馬車とかを使わずに持ち運べるんだよね」
「ドルファだ。今週からここで働かせてもらっている。これからよろしく頼む」
「ランジェだよ。こちらこそよろしく。といっても僕は毎日ここで働いているわけじゃないけどね。はい、お近付きに一杯。テツヤの分も」
「ああ、ありがたくいただこう」
「おっ、ありがとう」
ランジェから氷魔法で少し冷やしたエールを受け取る。女性陣はお酒は飲めないようだが、ドルファはお酒が飲めるようだ。
「ぷはあ! やっぱりエールはうまいな!」
「これはいけるな! 少し冷やしたエールはこれほどうまいのか!」
「美味しいでしょ。これがまたこのお肉に合うんだよねえ! そういえばドルファは元冒険者だったの?」
「ああ、つい先日引退をして、この店に雇ってもらったんだ。ランジェはBランクの冒険者としても有名だから知っているぞ」
「はは、たぶん気に入った依頼しか受けない変わり者のエルフとかかな。僕の方はずっとこの街に滞在しているわけじゃないから、あんまり他の冒険者のことは知らないんだ。でもこれからはここでお世話になる仲間だからよろしくね」
……まあドルファの方はある意味知らないほうが良かったのかもしれない。ふたりとも普通に話せているようだし、うまくやっていけそうかな。
しかしランジェさんも美形のエルフだし、ふたりでいると絵になるな。腐っている女性達がいたら歓声が上がっていてもおかしくはない。いや、腐っている女性がこの世界にいるのか知らんけれど……
さて、新しく肉を焼きつつ、女性陣の様子を見てくるか。
「「「乾杯!」」」
アウトドアショップの裏庭、そこに今は店の従業員4人とランジェさん、アンジュさん、レーアさんの合計7人がいる。
普段裏庭に置いてあるポータブルシャワーを片付けて、テーブルを外に出し、椅子を追加で購入してきた。さすがにそこまで広い裏庭ではないので、これくらいの人数が限界だな。
こっちの世界では堅苦しい挨拶なんて必要ない。とりあえず食べながら交流していけばいいだろう。
「今日は俺の故郷のバーベキューという形式でいく。薄く切った肉や野菜をどんどん焼いて持っていくから、各自で好きな味をつけて食べてくれ」
テーブルの横に、こちらの世界の市場で購入したバーベキューコンロもどきで火を起こして、どんどん食材を焼いてテーブルまで持っていき、そこから各自で取ってもらう。
親睦会を始める少し前から焼き始めていた肉を皿に乗せてテーブルまで持っていく。
「こっちの皿はアウトドアスパイスを振ってあるから、何も付けないか、こっちの酸味のある果汁を付けて食べてみて。こっちの皿は味をつけていないから、タレつけて食べると美味しいよ」
せっかくなので今回はアウトドアスパイスだけではなく、タレも作ってきた。
「うわあ、こっちのタレはさっぱりとしていて美味しい! ちょっと酸っぱくて、このお肉に合ってるです!」
「おお、こっちの甘辛いタレも美味しいな! アウトドアスパイスも美味しいが、こっちのほうも同じくらい美味しいぞ」
フィアちゃんの付けているタレは、レモンのような酸味のある果汁にネギと油とアウトドアスパイスを加えたタレだ。さっぱりとして爽やかな味が楽しめる。
リリアが使っているのは焼肉のタレである。元の世界でよく使う焼肉のタレはないので、自家製の焼肉のタレを作ってみた。
おろしたニンニク、生姜、リンゴのような果物、酒、砂糖、魚醤、ゴマ、唐辛子などを混ぜ合わせたものになる。
この世界で日々料理をしていると、こちらの世界の食材で元の世界の料理や調味料を再現するのが楽しくなってくるんだよな。もちろん元の世界で市販されている物には及ばないが、そこそこの味は再現できたと思う。
「うん、これはうまいな! タレもそうだが、こっちの肉が柔らかくてうまいぞ!」
「ドルファも気に入ってくれたようでよかったよ。この肉はランジェさんが狩ってきてくれたマルセ羊の肉だよ」
今回はランジェさんにお願いしていた元の世界の調味料や食材などは見つからなかったが、道中で狩ったというマルセ羊の肉をお土産にもらった。
マルセ羊はこの辺りには生息しない高級食材らしい。ランクとしてはダナマベアよりは少し劣るらしいが、それでも十分過ぎるほどうまい。同じ肉でもダナマベアと全然違う肉の味だった。
「へえ〜薄く切ってタレをつけても美味しいんだね。それに普通の塩で食べるよりも、このアウトドアスパイスで食べると本当に美味しいよ!」
「美味しい肉をありがとうね。こっちはランジェさん。うちのお店の仕入れを担当してもらっているんだ。うちの商品は特殊な場所から仕入れをしている。ランジェさんは収納魔法を使えるから、荷馬車とかを使わずに持ち運べるんだよね」
「ドルファだ。今週からここで働かせてもらっている。これからよろしく頼む」
「ランジェだよ。こちらこそよろしく。といっても僕は毎日ここで働いているわけじゃないけどね。はい、お近付きに一杯。テツヤの分も」
「ああ、ありがたくいただこう」
「おっ、ありがとう」
ランジェから氷魔法で少し冷やしたエールを受け取る。女性陣はお酒は飲めないようだが、ドルファはお酒が飲めるようだ。
「ぷはあ! やっぱりエールはうまいな!」
「これはいけるな! 少し冷やしたエールはこれほどうまいのか!」
「美味しいでしょ。これがまたこのお肉に合うんだよねえ! そういえばドルファは元冒険者だったの?」
「ああ、つい先日引退をして、この店に雇ってもらったんだ。ランジェはBランクの冒険者としても有名だから知っているぞ」
「はは、たぶん気に入った依頼しか受けない変わり者のエルフとかかな。僕の方はずっとこの街に滞在しているわけじゃないから、あんまり他の冒険者のことは知らないんだ。でもこれからはここでお世話になる仲間だからよろしくね」
……まあドルファの方はある意味知らないほうが良かったのかもしれない。ふたりとも普通に話せているようだし、うまくやっていけそうかな。
しかしランジェさんも美形のエルフだし、ふたりでいると絵になるな。腐っている女性達がいたら歓声が上がっていてもおかしくはない。いや、腐っている女性がこの世界にいるのか知らんけれど……
さて、新しく肉を焼きつつ、女性陣の様子を見てくるか。