「……よし、じゃあこれでいいね?」
「うん、オッケーだよ」
そのあとランジェさんと依頼内容の詳細を決めていく。基本的には月に1〜2回、こちらが指定した場所へ仕入れにいってもらう。ランジェさんは普段いろんな街で依頼を受けて、様々な場所を回っているらしい。なのでその合間に仕入れの場所に寄ってもらうことになった。
「……最終的に依頼を受けてもらう前に、3人には伝えなくちゃいけないことがあるんだ」
「ん、なに?」
「私にもか?」
「フィアにもですか?」
「リリアとフィアちゃんには今までずっと黙っていて悪いと思っている。実は俺は別の世界からこの世界にやってきたんだ」
「別の世界?」
「別の世界とはどういうことだ?」
……そうか、異世界といってもこちらの世界の人達にはピンとこないのか。この世界の人達に異世界ものってどうやって説明すればいいんだ?
「……簡単に言うと、ものすごく遠い場所からやって来たってことなんだ。本当はとても遠い別の場所にいたんだけれど、気が付いたらいきなりこの街の近くの森にいたんだよ」
「へえ〜そんなことがあるんだ」
「フィアには少し難しいです……」
「他に同じような話を聞いたことはない? 勇者とか賢者とかが別の世界からやってきたとか」
俺もこの街に来てから、俺と同じように異世界転移した人物がいないかを調べてみたのだが、特にそんな情報は見つからなかった。Bランク冒険者であるリリアやランジェさんなら、異世界転移や異世界召喚された人物などに心当たりがあるかもしれない。
「……いや、私は聞いたことがないな」
「僕もないね。そんな面白そうな話があるんなら絶対に調べているよ」
2人とも心当たりはないということか。やはり今のところ元の世界に帰る情報についてはなさそうだ。
「簡単に言うと前にテツヤが話していたように、とても遠い場所から来たということだけじゃないか」
「テツヤお兄ちゃんはテツヤお兄ちゃんですよ!」
……どうやら異世界からやってきたということはそれほど重要ではないらしい。結構重大な発表をしたつもりだったんだけどな。まあこの世界にはエルフやドワーフみたいな種族がいるし、故郷とかはそれほど関係ないのかもしれない。むしろ大事なのはこれからか。
「2人ともありがとう。それでこの街にやってきた時に特別な能力を得ることができたんだ。ちょっと見てて」
手の平に乗せた1枚の金貨をみんなに見せてからアウトドアショップの能力を使って金貨をチャージする。
「お、お金が消えちゃった!?」
「これは収納魔法……テツヤも収納魔法が使えたのか!」
「……いや、今テツヤには魔力の流れがなかったから、魔法は使っていないよ。なんだこれ?」
確かにパッと見は収納魔法に見える。それにしてもランジェさんは魔力の流れとかわかるのか。
そしてアウトドアショップの能力を使って、ウインドウから方位磁石を購入した。
「収納魔法に見えたかもしれないけれど、俺の能力はお金と引き換えに俺の世界の物を購入できる能力なんだ。方位磁石や他の商品もこの能力で購入した物なんだよ」
「……なるほど、アウトドアショップという能力なのか。それでこの店の名前もアウトドアショップというのだな」
俺の能力を見せたあと、アウトドアショップの能力について詳しい説明をした。俺にしか見えないウインドウから商品を選び購入できたり、それによって能力のレベルが上がり、購入できる商品の数が増えることも伝えた。
「……いいね、最高に面白いじゃん! そんな能力初めて聞いたよ! 魔法とは違うみたいし、能力もレベルアップするなんてマジすごいじゃん!」
何度かお金を出し入れしたり、商品を購入するところを見せてあげたら、なぜかランジェさんのテンションが上がりまくっていた。
「すごいよ、テツヤお兄ちゃん!」
フィアちゃんはお金を出し入れしたり、購入した商品が突然出てくることに驚いていた。
「この能力のことを他の人には絶対に秘密にしておいてほしいんだ。方位磁石や浄水器みたいに、この能力でしか購入できない物が多くあるから、商人や貴族とかにバレると絶対に面倒なことになるからね」
「もちろん! こんな面白いこと他の人に教えるわけないよ!」
「わ、わかった。フィアも絶対誰にも言わないよ!」
「ああ、もちろんだ! 私の命にかけても秘密は守ると誓おう」
「リリアも命まではかけないでいいからね……」
さすがに俺の能力の秘密よりもみんなの命のほうが大事だからな。
「そういうわけで、実際の仕入れは俺の能力でするから、ランジェさんは人があまり立ち入らない場所へ行って仕入れをしているフリをしてほしいんだ。俺の能力だけで仕入れをしていることがバレないように、収納魔法を使えるランジェさんがこの店に出入りしていることに意味があるんだよね」
「……なるほどね。ということは、僕は多少の商品をダミーとして持っておいて、森の中とか山の奥とか人の来ないところで、この店の商品を仕入れているように見せかければいいんだね!」
「話が早くて助かるよ。冒険者ギルドで依頼した内容とは違うけれど、引き受けてほしいんだ」
「もちろんだよ、これからよろしくね!」
「うん、オッケーだよ」
そのあとランジェさんと依頼内容の詳細を決めていく。基本的には月に1〜2回、こちらが指定した場所へ仕入れにいってもらう。ランジェさんは普段いろんな街で依頼を受けて、様々な場所を回っているらしい。なのでその合間に仕入れの場所に寄ってもらうことになった。
「……最終的に依頼を受けてもらう前に、3人には伝えなくちゃいけないことがあるんだ」
「ん、なに?」
「私にもか?」
「フィアにもですか?」
「リリアとフィアちゃんには今までずっと黙っていて悪いと思っている。実は俺は別の世界からこの世界にやってきたんだ」
「別の世界?」
「別の世界とはどういうことだ?」
……そうか、異世界といってもこちらの世界の人達にはピンとこないのか。この世界の人達に異世界ものってどうやって説明すればいいんだ?
「……簡単に言うと、ものすごく遠い場所からやって来たってことなんだ。本当はとても遠い別の場所にいたんだけれど、気が付いたらいきなりこの街の近くの森にいたんだよ」
「へえ〜そんなことがあるんだ」
「フィアには少し難しいです……」
「他に同じような話を聞いたことはない? 勇者とか賢者とかが別の世界からやってきたとか」
俺もこの街に来てから、俺と同じように異世界転移した人物がいないかを調べてみたのだが、特にそんな情報は見つからなかった。Bランク冒険者であるリリアやランジェさんなら、異世界転移や異世界召喚された人物などに心当たりがあるかもしれない。
「……いや、私は聞いたことがないな」
「僕もないね。そんな面白そうな話があるんなら絶対に調べているよ」
2人とも心当たりはないということか。やはり今のところ元の世界に帰る情報についてはなさそうだ。
「簡単に言うと前にテツヤが話していたように、とても遠い場所から来たということだけじゃないか」
「テツヤお兄ちゃんはテツヤお兄ちゃんですよ!」
……どうやら異世界からやってきたということはそれほど重要ではないらしい。結構重大な発表をしたつもりだったんだけどな。まあこの世界にはエルフやドワーフみたいな種族がいるし、故郷とかはそれほど関係ないのかもしれない。むしろ大事なのはこれからか。
「2人ともありがとう。それでこの街にやってきた時に特別な能力を得ることができたんだ。ちょっと見てて」
手の平に乗せた1枚の金貨をみんなに見せてからアウトドアショップの能力を使って金貨をチャージする。
「お、お金が消えちゃった!?」
「これは収納魔法……テツヤも収納魔法が使えたのか!」
「……いや、今テツヤには魔力の流れがなかったから、魔法は使っていないよ。なんだこれ?」
確かにパッと見は収納魔法に見える。それにしてもランジェさんは魔力の流れとかわかるのか。
そしてアウトドアショップの能力を使って、ウインドウから方位磁石を購入した。
「収納魔法に見えたかもしれないけれど、俺の能力はお金と引き換えに俺の世界の物を購入できる能力なんだ。方位磁石や他の商品もこの能力で購入した物なんだよ」
「……なるほど、アウトドアショップという能力なのか。それでこの店の名前もアウトドアショップというのだな」
俺の能力を見せたあと、アウトドアショップの能力について詳しい説明をした。俺にしか見えないウインドウから商品を選び購入できたり、それによって能力のレベルが上がり、購入できる商品の数が増えることも伝えた。
「……いいね、最高に面白いじゃん! そんな能力初めて聞いたよ! 魔法とは違うみたいし、能力もレベルアップするなんてマジすごいじゃん!」
何度かお金を出し入れしたり、商品を購入するところを見せてあげたら、なぜかランジェさんのテンションが上がりまくっていた。
「すごいよ、テツヤお兄ちゃん!」
フィアちゃんはお金を出し入れしたり、購入した商品が突然出てくることに驚いていた。
「この能力のことを他の人には絶対に秘密にしておいてほしいんだ。方位磁石や浄水器みたいに、この能力でしか購入できない物が多くあるから、商人や貴族とかにバレると絶対に面倒なことになるからね」
「もちろん! こんな面白いこと他の人に教えるわけないよ!」
「わ、わかった。フィアも絶対誰にも言わないよ!」
「ああ、もちろんだ! 私の命にかけても秘密は守ると誓おう」
「リリアも命まではかけないでいいからね……」
さすがに俺の能力の秘密よりもみんなの命のほうが大事だからな。
「そういうわけで、実際の仕入れは俺の能力でするから、ランジェさんは人があまり立ち入らない場所へ行って仕入れをしているフリをしてほしいんだ。俺の能力だけで仕入れをしていることがバレないように、収納魔法を使えるランジェさんがこの店に出入りしていることに意味があるんだよね」
「……なるほどね。ということは、僕は多少の商品をダミーとして持っておいて、森の中とか山の奥とか人の来ないところで、この店の商品を仕入れているように見せかければいいんだね!」
「話が早くて助かるよ。冒険者ギルドで依頼した内容とは違うけれど、引き受けてほしいんだ」
「もちろんだよ、これからよろしくね!」