「さすが王都の高級店だったね。本当に珍しくておいしい料理ばかりだったよ」
ベルナさんとフェリーさんが案内してくれたレストランはとても大きくて豪勢なレストランだった。屋台などで出しているような簡単な料理ではなく、様々な工夫を加えて、香辛料をたっぷりと使った素晴らしい料理の数々だった。
それに加えてアレフレアの街では見たことがない食材を使った料理が次々と運ばれてきた。魔物の魔力や強さが関係あるのかは分からないが、その食材自体の味が、アレフレアの街付近で取れる食材よりも美味なものが多かったな。
そして当然のことながら、そのお値段もかなりのもので、お会計は一人あたりなんと金貨5枚を超えていた。王都の物価がものすごく高いこともあるが、それにしても高すぎるだろ……
王都では収入も多くなるのだろうけれど、それでも王都で生活していくのが大変だということがよく分かったよ。
「ああ。あれほど高級な料理を食べたのは初めてだ。さすが王都の高級料理店だな」
「ええ、とってもおいしかったです。テツヤさん、本当にご馳走さまでした」
「テツヤお兄ちゃん、とってもおいしかったよ!」
今回の食事代はすべて俺が支払った。ベルナさんとフェリーさんたちは自分たちで出すと言ってくれたのだが、王都の案内までしてもらっているからな。まあ、Aランク冒険者の二人にとっては大したお金ではないとは思うのだが、そこは男の意地ということで。
「王都に来られたのも、みんながアレフレアの街で頑張って働いてくれたおかげだからね。たまにはこういったご褒美がなくちゃな」
それに方位磁石の作り方を教えたことにより、また大金を得たのでこれくらいの支払いなら問題ない。とはいえ、ベルナさんとフェリーさんが言うには、このお店以上の高級店も王都には存在するらしい。
冗談で考えていたのだが、本当に一人あたり金貨100枚を超える店があってもおかしくはなさそうだ……
「満足してくださったようでよかったですわ。それでもあちらのお店の料理と比較しても、テツヤさんが作ってくれたカレーやラーメンという料理は本当においしいです。王都のどんなお店でも味わえない料理ですからね!」
「それにチョコバーとようかんみたいな甘いお菓子もないから、テツヤの能力は偉大」
2人ともよほどアウトドアショップで購入した商品を気に入ってくれたみたいだ。確かにこのレストランで食べた料理はどれも素晴らしかったが、レトルトカレーや棒状ラーメンは文字通り違う世界の料理だし。
「それほど気に入ってくれたならよかったよ。それじゃあ午後は二手に分かれて王都を見て回ろうか」
午後からは王都の観光を中心に回る組と、先ほど回ってきた市場を中心に回る2組に分かれた。どちらにも興味のあるところだが、やはりここは王都の市場をじっくりと回ってみたかったので、俺は市場を回ることにした。
俺と一緒に市場を回るのはリリアとフェリーさんの3人だ。やはり観光の方が人気あるようで、他の5人は王都の有名な場所を観光してくる。ベルナさんとフェリーさんは基本的には王都を拠点にしているから、二手に分かれて案内してくれることになった。
今日の夜も昨日泊まった高級宿に泊まるので、夕方までに宿に集合という流れだ。
「この辺りが食材の売っているお店」
「確かに見たことがない食材がいっぱいだね!」
「ああ。アレフレアの市場とは規模も売っているものも全然違うようだな」
3人で午前中に一度訪れた王都で一番大きな市場へとやってきて、フェリーさんに案内をしてもらった。
「フェリーさんたちは普段もここで買い物をしているの?」
「ベルナと私は普段料理をしないから、このあたりのお店には来ない」
「2人は料理が全然できないものな」
……そうだった。そういえば2人は冒険者だけれど、自分たちで料理を作らないんだったな。まあフェリーさんの大きな収納魔法があればそれでもなんとかなるのかな。
「それじゃあさっそく見て回ろうか」
「ほら、そこのお兄ちゃん、見ていってくれよ!」
「そこの綺麗なお姉さん、ちょっくら見ていってくださいな!」
王都の市場はとても盛況なようで、お客さんがとても多く、お店の人たちも必死でお客さんを呼び込んでいる。お客さんが多い分、お店も多いわけだから、お店同士でお客さんの奪い合いがとても激しいんだろうな。
確かに王都の方で商売がうまくいけば、かなりのお金持ちになれるかもしれないが、その分大変なのは間違いないだろう。やはり俺は駆け出し冒険者の街であるアレフレアの街でまったりと商売している方があっているよ。
「おっ、そこのお兄ちゃん! 綺麗どころを2人もつれて羨ましい限りだぜ! ……って、蒼翠嵐のフェリー様じゃないですか!」
「………………」
とあるお店の前で、40代くらいのおっちゃんに呼び止められる。それにしてもフェリーさんって本当に有名なんだな。声をかけられたフェリーさんは特に返事をしない。そういえばフェリーさんは少し人見知りするんだったっけ。
「こりゃ驚いた。こんな店にようこそ、いらっしゃいました。ささ、なんでも見ていってください!」
どうやらこのお店は香辛料なんかを中心に販売しているようだ。ちょうどそのあたりは見ておきたかったところだし、何があるのか見せてもらうことにしよう。
ベルナさんとフェリーさんが案内してくれたレストランはとても大きくて豪勢なレストランだった。屋台などで出しているような簡単な料理ではなく、様々な工夫を加えて、香辛料をたっぷりと使った素晴らしい料理の数々だった。
それに加えてアレフレアの街では見たことがない食材を使った料理が次々と運ばれてきた。魔物の魔力や強さが関係あるのかは分からないが、その食材自体の味が、アレフレアの街付近で取れる食材よりも美味なものが多かったな。
そして当然のことながら、そのお値段もかなりのもので、お会計は一人あたりなんと金貨5枚を超えていた。王都の物価がものすごく高いこともあるが、それにしても高すぎるだろ……
王都では収入も多くなるのだろうけれど、それでも王都で生活していくのが大変だということがよく分かったよ。
「ああ。あれほど高級な料理を食べたのは初めてだ。さすが王都の高級料理店だな」
「ええ、とってもおいしかったです。テツヤさん、本当にご馳走さまでした」
「テツヤお兄ちゃん、とってもおいしかったよ!」
今回の食事代はすべて俺が支払った。ベルナさんとフェリーさんたちは自分たちで出すと言ってくれたのだが、王都の案内までしてもらっているからな。まあ、Aランク冒険者の二人にとっては大したお金ではないとは思うのだが、そこは男の意地ということで。
「王都に来られたのも、みんながアレフレアの街で頑張って働いてくれたおかげだからね。たまにはこういったご褒美がなくちゃな」
それに方位磁石の作り方を教えたことにより、また大金を得たのでこれくらいの支払いなら問題ない。とはいえ、ベルナさんとフェリーさんが言うには、このお店以上の高級店も王都には存在するらしい。
冗談で考えていたのだが、本当に一人あたり金貨100枚を超える店があってもおかしくはなさそうだ……
「満足してくださったようでよかったですわ。それでもあちらのお店の料理と比較しても、テツヤさんが作ってくれたカレーやラーメンという料理は本当においしいです。王都のどんなお店でも味わえない料理ですからね!」
「それにチョコバーとようかんみたいな甘いお菓子もないから、テツヤの能力は偉大」
2人ともよほどアウトドアショップで購入した商品を気に入ってくれたみたいだ。確かにこのレストランで食べた料理はどれも素晴らしかったが、レトルトカレーや棒状ラーメンは文字通り違う世界の料理だし。
「それほど気に入ってくれたならよかったよ。それじゃあ午後は二手に分かれて王都を見て回ろうか」
午後からは王都の観光を中心に回る組と、先ほど回ってきた市場を中心に回る2組に分かれた。どちらにも興味のあるところだが、やはりここは王都の市場をじっくりと回ってみたかったので、俺は市場を回ることにした。
俺と一緒に市場を回るのはリリアとフェリーさんの3人だ。やはり観光の方が人気あるようで、他の5人は王都の有名な場所を観光してくる。ベルナさんとフェリーさんは基本的には王都を拠点にしているから、二手に分かれて案内してくれることになった。
今日の夜も昨日泊まった高級宿に泊まるので、夕方までに宿に集合という流れだ。
「この辺りが食材の売っているお店」
「確かに見たことがない食材がいっぱいだね!」
「ああ。アレフレアの市場とは規模も売っているものも全然違うようだな」
3人で午前中に一度訪れた王都で一番大きな市場へとやってきて、フェリーさんに案内をしてもらった。
「フェリーさんたちは普段もここで買い物をしているの?」
「ベルナと私は普段料理をしないから、このあたりのお店には来ない」
「2人は料理が全然できないものな」
……そうだった。そういえば2人は冒険者だけれど、自分たちで料理を作らないんだったな。まあフェリーさんの大きな収納魔法があればそれでもなんとかなるのかな。
「それじゃあさっそく見て回ろうか」
「ほら、そこのお兄ちゃん、見ていってくれよ!」
「そこの綺麗なお姉さん、ちょっくら見ていってくださいな!」
王都の市場はとても盛況なようで、お客さんがとても多く、お店の人たちも必死でお客さんを呼び込んでいる。お客さんが多い分、お店も多いわけだから、お店同士でお客さんの奪い合いがとても激しいんだろうな。
確かに王都の方で商売がうまくいけば、かなりのお金持ちになれるかもしれないが、その分大変なのは間違いないだろう。やはり俺は駆け出し冒険者の街であるアレフレアの街でまったりと商売している方があっているよ。
「おっ、そこのお兄ちゃん! 綺麗どころを2人もつれて羨ましい限りだぜ! ……って、蒼翠嵐のフェリー様じゃないですか!」
「………………」
とあるお店の前で、40代くらいのおっちゃんに呼び止められる。それにしてもフェリーさんって本当に有名なんだな。声をかけられたフェリーさんは特に返事をしない。そういえばフェリーさんは少し人見知りするんだったっけ。
「こりゃ驚いた。こんな店にようこそ、いらっしゃいました。ささ、なんでも見ていってください!」
どうやらこのお店は香辛料なんかを中心に販売しているようだ。ちょうどそのあたりは見ておきたかったところだし、何があるのか見せてもらうことにしよう。