「うわっ、なにこのカツって料理はおいしすぎない! いつものカレーもおいしいけれど、カレーと一緒にこのカツを食べるとさらにおいしいね。それにベヒーモスの肉なんて初めて食べたよ。ベルナさん、フェリーさん、ありがとうね!」
「いえ、お気に召していただけてよかったですわ」
「………………」
さすがにベルナさんもフェリーさんも先ほどのランジェさんの言葉を聞いて、若干ランジェさんから距離をとっている。
ランジェさんはランジェさんで2人の前で紳士的な態度を取るのはあきらめたらしく、いつもの態度で接するようになったみたいだ。
「ランジェさん、おかわりはいる?」
「うん、頼むよ!」
「テツヤ、私も頼む」
「テツヤさん、私もお願いしますわ」
「私も!」
「り、了解」
ランジェさんだけじゃなくてみんなもおかわりを所望している。レトルトカレーとアルファ米は一食分が少なくなっているとはいえ、さすがに3杯は結構な量になっていると思うんだけど……
ちなみにベヒーモスのカツは多めに揚げておいて、フェリーさんの収納魔法に収納してもらっている。これでフェリーさんがいる間は揚げたてアツアツのカツがいつでも食べられるわけだ。
しかし収納魔法って本当に便利だよな。冷蔵庫いらずでとても羨ましい。
「はあ~おいしかったあ! やっぱりテツヤの料理はすごいね! 今じゃあ1週間も空けると、どうしても身体が欲しちゃうんだよね」
素直にそれは嬉しいのだが、その言い方だと麻薬みたいに聞こえてしまうから、他の場所では言わないでほしいぞ。
そもそもランジェさんには仕入れのフリをしてもらう対価として、普段の多めに作った料理を収納魔法で収納しているから、依頼の移動の時も俺が作った料理やアウトドアショップで購入した商品を食べているはずなのだが……
「そういえばテツヤさん、これだけご馳走になって厚かましいのですが、以前にお土産でいただいたあのお菓子を売っていただけないでしょうか?」
「私もほしい! お金は払う!」
「ああ、チョコレートバーとようかんですね。ええ、もちろんいいですよ。こんなに良い肉をいたただいたので、お金は大丈夫ですから。下の階にあるのでちょっとだけ待っていてください」
2人には俺の能力のことを伝えていないので、下の階に降りてからこっそりとようかんとチョコレートバーを購入しておく。
というかあの2人はまだ食べられるんだな。すでにカツカレーを3杯も食べているのだが……
特にフェリーさんはあの小柄な体型で、よくカツカレーを3杯も食べたものだよ。お腹に収納魔法でもあるんじゃないかと思ってしまったことはさすがに内緒だ。
「はああ……やはりこのお菓子は素晴らしいです! かすかなほろ苦さと一緒に芳醇な香りと深い甘みが口の中に広がりますわ!」
「……こっちのお菓子も最高! 弾力のある食感と他にはない甘さが同時に味わえる」
ベルナさんもフェリーさんもおいしそうに食べてくれるな。もしかしたらカツカレーを食べている時よりも幸せそうな顔をしているかもしれない。
「王都のほうだと、こういった甘いお菓子は売っていない感じですか?」
「そうですね、パイやクッキーのようなものは販売されておりますが、これほど甘みのあるお菓子はないですわ」
「甘い果物はある。でもテツヤがくれたこのお菓子みたいなものは売っていない」
どうやら王都でもそこまで甘いお菓子はないらしい。とはいえ、クッキーやパイもあるし、砂糖も存在はするようだ。
「テツヤさんのお店でもこのお菓子は販売していないようですが、販売しないのですか? 間違いなくこの街……いえ、王都でも売れると思いますよ」
「大繁盛間違いなし!」
「ちょっと材料が特別なのと、あんまり日持ちしないので今までは販売を控えていたんですけれど、その問題がうまく解決できそうなので、もう少ししたら販売する予定ですよ。まあ、王都のほうはちょっと分からないですけど」
「そうですか……」
「残念……」
とりあえずグレゴさんに頼んでいた保存パックのほうは1週間ほど経っても問題ないことが確認できた。もう少し日数をおいて大丈夫だったら、グレゴさんに大量発注する予定となっている。
「ちなみにみんなはこっちのチョコレートバーとあっちのようかんはどっちが好き?」
「私はこっちのようかんだ。程よい甘さとこの食感がたまらないな」
「僕はこっちのチョコレートバーだね。口の中で優しく溶けていくこの甘さがたまらないよ」
ふむふむ、リリアはようかんでランジェさんはチョコレートバーだな。
「私はこちらのチョコレートバーですね」
「ようかんのほうが好き」
ベルナさんはチョコレートバーでフェリーさんはようかんか。綺麗に票が割れたが、どちらも異世界のみんなに受け入れられそうだ。ちなみに俺はどちらも同じくらいかな。
「なるほど、とても参考になりました」
保存パックができたところで、王都までの道のりを持たせて販売することは難しいが、この世界には収納魔法が存在する。大きな容量のある収納魔法を使える人に王都までの運搬を依頼すれば、問題ないだろう。
もちろん輸送をお願いする人に輸送料を払わなければならないため、この街で販売するよりも高価になってしまうが、それでも売れることは間違いないはずだ。
問題は輸送を引き受けてくれる人がいるかと、輸送費がどれくらいかかってしまうか次第だな。
「いえ、お気に召していただけてよかったですわ」
「………………」
さすがにベルナさんもフェリーさんも先ほどのランジェさんの言葉を聞いて、若干ランジェさんから距離をとっている。
ランジェさんはランジェさんで2人の前で紳士的な態度を取るのはあきらめたらしく、いつもの態度で接するようになったみたいだ。
「ランジェさん、おかわりはいる?」
「うん、頼むよ!」
「テツヤ、私も頼む」
「テツヤさん、私もお願いしますわ」
「私も!」
「り、了解」
ランジェさんだけじゃなくてみんなもおかわりを所望している。レトルトカレーとアルファ米は一食分が少なくなっているとはいえ、さすがに3杯は結構な量になっていると思うんだけど……
ちなみにベヒーモスのカツは多めに揚げておいて、フェリーさんの収納魔法に収納してもらっている。これでフェリーさんがいる間は揚げたてアツアツのカツがいつでも食べられるわけだ。
しかし収納魔法って本当に便利だよな。冷蔵庫いらずでとても羨ましい。
「はあ~おいしかったあ! やっぱりテツヤの料理はすごいね! 今じゃあ1週間も空けると、どうしても身体が欲しちゃうんだよね」
素直にそれは嬉しいのだが、その言い方だと麻薬みたいに聞こえてしまうから、他の場所では言わないでほしいぞ。
そもそもランジェさんには仕入れのフリをしてもらう対価として、普段の多めに作った料理を収納魔法で収納しているから、依頼の移動の時も俺が作った料理やアウトドアショップで購入した商品を食べているはずなのだが……
「そういえばテツヤさん、これだけご馳走になって厚かましいのですが、以前にお土産でいただいたあのお菓子を売っていただけないでしょうか?」
「私もほしい! お金は払う!」
「ああ、チョコレートバーとようかんですね。ええ、もちろんいいですよ。こんなに良い肉をいたただいたので、お金は大丈夫ですから。下の階にあるのでちょっとだけ待っていてください」
2人には俺の能力のことを伝えていないので、下の階に降りてからこっそりとようかんとチョコレートバーを購入しておく。
というかあの2人はまだ食べられるんだな。すでにカツカレーを3杯も食べているのだが……
特にフェリーさんはあの小柄な体型で、よくカツカレーを3杯も食べたものだよ。お腹に収納魔法でもあるんじゃないかと思ってしまったことはさすがに内緒だ。
「はああ……やはりこのお菓子は素晴らしいです! かすかなほろ苦さと一緒に芳醇な香りと深い甘みが口の中に広がりますわ!」
「……こっちのお菓子も最高! 弾力のある食感と他にはない甘さが同時に味わえる」
ベルナさんもフェリーさんもおいしそうに食べてくれるな。もしかしたらカツカレーを食べている時よりも幸せそうな顔をしているかもしれない。
「王都のほうだと、こういった甘いお菓子は売っていない感じですか?」
「そうですね、パイやクッキーのようなものは販売されておりますが、これほど甘みのあるお菓子はないですわ」
「甘い果物はある。でもテツヤがくれたこのお菓子みたいなものは売っていない」
どうやら王都でもそこまで甘いお菓子はないらしい。とはいえ、クッキーやパイもあるし、砂糖も存在はするようだ。
「テツヤさんのお店でもこのお菓子は販売していないようですが、販売しないのですか? 間違いなくこの街……いえ、王都でも売れると思いますよ」
「大繁盛間違いなし!」
「ちょっと材料が特別なのと、あんまり日持ちしないので今までは販売を控えていたんですけれど、その問題がうまく解決できそうなので、もう少ししたら販売する予定ですよ。まあ、王都のほうはちょっと分からないですけど」
「そうですか……」
「残念……」
とりあえずグレゴさんに頼んでいた保存パックのほうは1週間ほど経っても問題ないことが確認できた。もう少し日数をおいて大丈夫だったら、グレゴさんに大量発注する予定となっている。
「ちなみにみんなはこっちのチョコレートバーとあっちのようかんはどっちが好き?」
「私はこっちのようかんだ。程よい甘さとこの食感がたまらないな」
「僕はこっちのチョコレートバーだね。口の中で優しく溶けていくこの甘さがたまらないよ」
ふむふむ、リリアはようかんでランジェさんはチョコレートバーだな。
「私はこちらのチョコレートバーですね」
「ようかんのほうが好き」
ベルナさんはチョコレートバーでフェリーさんはようかんか。綺麗に票が割れたが、どちらも異世界のみんなに受け入れられそうだ。ちなみに俺はどちらも同じくらいかな。
「なるほど、とても参考になりました」
保存パックができたところで、王都までの道のりを持たせて販売することは難しいが、この世界には収納魔法が存在する。大きな容量のある収納魔法を使える人に王都までの運搬を依頼すれば、問題ないだろう。
もちろん輸送をお願いする人に輸送料を払わなければならないため、この街で販売するよりも高価になってしまうが、それでも売れることは間違いないはずだ。
問題は輸送を引き受けてくれる人がいるかと、輸送費がどれくらいかかってしまうか次第だな。