なぜグレイとムドルさんが争っているのか、私には分からなかった。メーメルにより、投げ飛ばされて来た二人が目の前にいる。
「えっと……これって、どういう事なの?」
「ルイ、これは……。あ、そうそう……さっきは覗いて悪かった!」
謝ってくれたけどグレイは、何か誤魔化しているみたいだ。
「ルイさん、先程は申し訳ありませんでした。これは……そうですね。とあることで意見が合わず、口論になり喧嘩に発展してしまいました」
流石はムドルさん、ちゃんと謝罪したあと何があったか説明してくれた。
「そうなんだ。何があったか分からないけど、喧嘩はよくないよ」
そう私が言うと二人は、ウンウンと頷いている。
「何をしておるのじゃ。いい大人が二人して取っ組み合いの喧嘩とは、流石の妾も呆れたのじゃ」
そう言いながらメーメルはこっちに向かってきた。
「め、メーメル様。申し訳ありません」
「ムドル、まさかお前がなぁ。でも、今はこんなことをしてる場合じゃない。そのくらいは、分かっておるじゃろう」
そう言われムドルさんは、メーメルに深々と頭を下げる。
「まぁ良い。グレイもじゃぞ」
「ああ、そうだな……悪かった。確かにメーメルが言うように、こんなことをしている場合じゃない」
「そういう事じゃ。さて、ルイのことなのじゃが」
何もなかったようにメーメルは話し出した。
「分かったのか?」
グレイフェズがそう問う。
「うむ、腰の方に紋章があったのじゃ」
そう言いメーメルは、私の方にくる。
「ルイ、後ろを向くのじゃ」
私はそれを聞き、ウンと頷き後ろを向いた。
それを確認するとメーメルは、私の服を捲る。
「右側にあるのじゃ」
私はメーメルに腰の右側を触られ、ゾクッとした。
「二本の剣が下向きに交差してる」
「剣の上に竜。剣の下に盾が描かれてますね」
「うむ、紫色の紋章か。この証は、何を意味しているのだ」
そう言いコルザは考え込む。
みんなが確認したのをみるとメーメルは、捲っていた私の服から手を離す。
「誰も知らないの?」
そう言いながら私は、みんなの方を向いた。
「そうみたいだな。そうなるとこれを手掛かりに調べるしかない」
「そのようだな。そういえばルイ、君の能力について聞いていなかったが」
「私の能力……」
コルザに聞かれルイは言ってもいいのか分からず、チラッとグレイをみる。
それに気づいたのかグレイは、私の方をみた。
「ルイの能力は【見極め】です」
「見極め、か。名前からして、探索系のようだな」
そうコルザに聞きグレイは首を横に振る。
「いいえ、それだけじゃないみたいです」
そう言いグレイは、知っている限り私の能力について説明した。
「なるほど、使い方次第では攻撃スキルとしても使えるのか。中々面白い能力だな」
「コルザ様、そうですね。それはそうと、話は終わっていない」
「そうでした。ルイさんの能力で、厄災の発生源が分かったのでしたよね?」
そう言われ私は、コクリと頷く。
「うん、それとデビルミストのことも分かったよ」
「人為的にって言ってたな。誰がやったか分かるか?」
「グレイ、覚えていることしか答えられないけど。デビルミストを召喚したのは【ベルベスク・マキュル】って言う魔族だよ」
私がそう言うと、ムドルさんとメーメルは驚いた。
「ベルベスク……ですか。まさかマルべスウム国の魔道士が、この件に関与しているとは思いませんでした」
「そうじゃな。それに、あの者が単独で動いているとも思えぬのじゃ」
「二人共、ソイツのこと知っているのか?」
そうグレイが問うと、ムドルさんとメーメルは頷く。
そしてムドルさんは、そのことについて話し始めた。
「えっと……これって、どういう事なの?」
「ルイ、これは……。あ、そうそう……さっきは覗いて悪かった!」
謝ってくれたけどグレイは、何か誤魔化しているみたいだ。
「ルイさん、先程は申し訳ありませんでした。これは……そうですね。とあることで意見が合わず、口論になり喧嘩に発展してしまいました」
流石はムドルさん、ちゃんと謝罪したあと何があったか説明してくれた。
「そうなんだ。何があったか分からないけど、喧嘩はよくないよ」
そう私が言うと二人は、ウンウンと頷いている。
「何をしておるのじゃ。いい大人が二人して取っ組み合いの喧嘩とは、流石の妾も呆れたのじゃ」
そう言いながらメーメルはこっちに向かってきた。
「め、メーメル様。申し訳ありません」
「ムドル、まさかお前がなぁ。でも、今はこんなことをしてる場合じゃない。そのくらいは、分かっておるじゃろう」
そう言われムドルさんは、メーメルに深々と頭を下げる。
「まぁ良い。グレイもじゃぞ」
「ああ、そうだな……悪かった。確かにメーメルが言うように、こんなことをしている場合じゃない」
「そういう事じゃ。さて、ルイのことなのじゃが」
何もなかったようにメーメルは話し出した。
「分かったのか?」
グレイフェズがそう問う。
「うむ、腰の方に紋章があったのじゃ」
そう言いメーメルは、私の方にくる。
「ルイ、後ろを向くのじゃ」
私はそれを聞き、ウンと頷き後ろを向いた。
それを確認するとメーメルは、私の服を捲る。
「右側にあるのじゃ」
私はメーメルに腰の右側を触られ、ゾクッとした。
「二本の剣が下向きに交差してる」
「剣の上に竜。剣の下に盾が描かれてますね」
「うむ、紫色の紋章か。この証は、何を意味しているのだ」
そう言いコルザは考え込む。
みんなが確認したのをみるとメーメルは、捲っていた私の服から手を離す。
「誰も知らないの?」
そう言いながら私は、みんなの方を向いた。
「そうみたいだな。そうなるとこれを手掛かりに調べるしかない」
「そのようだな。そういえばルイ、君の能力について聞いていなかったが」
「私の能力……」
コルザに聞かれルイは言ってもいいのか分からず、チラッとグレイをみる。
それに気づいたのかグレイは、私の方をみた。
「ルイの能力は【見極め】です」
「見極め、か。名前からして、探索系のようだな」
そうコルザに聞きグレイは首を横に振る。
「いいえ、それだけじゃないみたいです」
そう言いグレイは、知っている限り私の能力について説明した。
「なるほど、使い方次第では攻撃スキルとしても使えるのか。中々面白い能力だな」
「コルザ様、そうですね。それはそうと、話は終わっていない」
「そうでした。ルイさんの能力で、厄災の発生源が分かったのでしたよね?」
そう言われ私は、コクリと頷く。
「うん、それとデビルミストのことも分かったよ」
「人為的にって言ってたな。誰がやったか分かるか?」
「グレイ、覚えていることしか答えられないけど。デビルミストを召喚したのは【ベルベスク・マキュル】って言う魔族だよ」
私がそう言うと、ムドルさんとメーメルは驚いた。
「ベルベスク……ですか。まさかマルべスウム国の魔道士が、この件に関与しているとは思いませんでした」
「そうじゃな。それに、あの者が単独で動いているとも思えぬのじゃ」
「二人共、ソイツのこと知っているのか?」
そうグレイが問うと、ムドルさんとメーメルは頷く。
そしてムドルさんは、そのことについて話し始めた。