ここはギルドのドルバドスさんの部屋。
私はメーメルとムドルさんと、グレイの話に耳を傾け聞いていた。それとドルバドスさんは、その話を黙って聞いている。
グレイの話を聞く限りだと……。そのコルザって人との関係は、城の騎士を目指す前……まだ十六歳ぐらいの頃。
ギルドで冒険者として働いてた時に、色々とお世話になっていたこと。そして城の騎士として志願する時、保証人になってくれたらしい。
「なるほど……ですが、なぜ悩まれているのですか? 恩人であれば依頼を受けても良いのでは……」
そう言われグレイは溜息をつく。
「そうできればする。だがこの依頼書は、な」
グレイは俯き一点をみつめる。
「グレイ、お前が言うにはちときついだろう。その依頼書は、人員要請だが……」
そう言いながらドルバドスさんは、その依頼書の内容を詳しく話し始めた。
そうその依頼書には……。
《条件》
・他の町に行き来できる者
・戦闘に優れてる者
・口が堅い者
・大きな荷物を運ぶため力に自信がある者
・できるだけ身分が低い者
・募集人数は、制限なし。できるだけ多い方がいい
その他にも書かれている。
それらをドルバドスさんは説明し終えた。
「これって、もしかして……」
「ルイ、ああ……。断言はできないが。恐らくメーメルに起きたこと……それと、もう一つは捜索依頼だ」
グレイは、もう一枚の依頼書を持ちみる。
「それは、旅の商人の娘が行方不明になったから探してくれって依頼なんだが」
「ドルバドスさん。この町で、ってこと?」
「嬢ちゃん……いや、ルイ。そうなる。だが、攫われたとは書いてねぇ。だから、コルザの方もだが断言できん」
それを聞き私は、もしかしてと思い口を開いた。
「あのー、もしかしてだけど。私が今日、三人組に声かけられたことと関係あるのかな?」
「そういえば、お前も……」
「グレイ、うん……。違うかもだけど、どうだろう……」
そう問いかけるとグレイは考える。
「あのことですね。私が倒したあの三人……確かに、関係がないとは言えません」
その発言に対しグレイは、なぜかジト目でムドルさんをみた。その後グレイは、プイッとムドルさんから目を逸らし口を開く。
「そうだな。そうなると、まだ被害が出る可能性もある」
「そうじゃな。妾は許せないのじゃ。こんな卑劣なことを平気でする者がな」
「メーメルの言う通りだ。だが、どうする? グレイは、コルザに恩があるだろう。それに顔も割れてる」
そうドルバドスさんが問うとグレイは、深く溜息をついたあと話し始める。
「確かにコルザ様には恩がある。だからと言って、これを見過ごせないだろう。それに、確認したい。なんで……こんなことをしたのかと、な」
「そうだな。まぁ、お前ならそう言うとは思っていた。さて、そうなると……この二枚の依頼書をどう割り当てるかだ」
「そうですね。そうなると俺は顔が割れてる。外から調べられる、捜索依頼の方になるな」
そう言いながらグレイはドルバドスさんの方をみた。
「グレイは、それが良いだろう。あとの割り当てだが……」
ドルバドスさんはそう言いながら割り当てる。
ムドルさんが人員要請の方になり、メーメルはグレイと捜索。そして私は、なぜか囮……。
納得いかない。だけどできそうな者が私しかいなかった。渋々、了承する。
そしてその後、しばらくここで作戦を練っていたのだった。
私はメーメルとムドルさんと、グレイの話に耳を傾け聞いていた。それとドルバドスさんは、その話を黙って聞いている。
グレイの話を聞く限りだと……。そのコルザって人との関係は、城の騎士を目指す前……まだ十六歳ぐらいの頃。
ギルドで冒険者として働いてた時に、色々とお世話になっていたこと。そして城の騎士として志願する時、保証人になってくれたらしい。
「なるほど……ですが、なぜ悩まれているのですか? 恩人であれば依頼を受けても良いのでは……」
そう言われグレイは溜息をつく。
「そうできればする。だがこの依頼書は、な」
グレイは俯き一点をみつめる。
「グレイ、お前が言うにはちときついだろう。その依頼書は、人員要請だが……」
そう言いながらドルバドスさんは、その依頼書の内容を詳しく話し始めた。
そうその依頼書には……。
《条件》
・他の町に行き来できる者
・戦闘に優れてる者
・口が堅い者
・大きな荷物を運ぶため力に自信がある者
・できるだけ身分が低い者
・募集人数は、制限なし。できるだけ多い方がいい
その他にも書かれている。
それらをドルバドスさんは説明し終えた。
「これって、もしかして……」
「ルイ、ああ……。断言はできないが。恐らくメーメルに起きたこと……それと、もう一つは捜索依頼だ」
グレイは、もう一枚の依頼書を持ちみる。
「それは、旅の商人の娘が行方不明になったから探してくれって依頼なんだが」
「ドルバドスさん。この町で、ってこと?」
「嬢ちゃん……いや、ルイ。そうなる。だが、攫われたとは書いてねぇ。だから、コルザの方もだが断言できん」
それを聞き私は、もしかしてと思い口を開いた。
「あのー、もしかしてだけど。私が今日、三人組に声かけられたことと関係あるのかな?」
「そういえば、お前も……」
「グレイ、うん……。違うかもだけど、どうだろう……」
そう問いかけるとグレイは考える。
「あのことですね。私が倒したあの三人……確かに、関係がないとは言えません」
その発言に対しグレイは、なぜかジト目でムドルさんをみた。その後グレイは、プイッとムドルさんから目を逸らし口を開く。
「そうだな。そうなると、まだ被害が出る可能性もある」
「そうじゃな。妾は許せないのじゃ。こんな卑劣なことを平気でする者がな」
「メーメルの言う通りだ。だが、どうする? グレイは、コルザに恩があるだろう。それに顔も割れてる」
そうドルバドスさんが問うとグレイは、深く溜息をついたあと話し始める。
「確かにコルザ様には恩がある。だからと言って、これを見過ごせないだろう。それに、確認したい。なんで……こんなことをしたのかと、な」
「そうだな。まぁ、お前ならそう言うとは思っていた。さて、そうなると……この二枚の依頼書をどう割り当てるかだ」
「そうですね。そうなると俺は顔が割れてる。外から調べられる、捜索依頼の方になるな」
そう言いながらグレイはドルバドスさんの方をみた。
「グレイは、それが良いだろう。あとの割り当てだが……」
ドルバドスさんはそう言いながら割り当てる。
ムドルさんが人員要請の方になり、メーメルはグレイと捜索。そして私は、なぜか囮……。
納得いかない。だけどできそうな者が私しかいなかった。渋々、了承する。
そしてその後、しばらくここで作戦を練っていたのだった。