ここはティハイドの屋敷で何処かにある訓練場だ。
この屋敷の使用人の案内でグレイフェズは、この訓練場に来ていた。
先に来ていたカロムは施設内を歩きながら設備の点検をしているようだ。
「来ましたね」
そう言いカロムはグレイフェズの方へ向かい歩きだした。
「なんて凄い設備!! いや、みたことのない物が殆どか」
そう、どうやってつくり出したのか殆どの物がこの世界に存在しない物ばかりである。
「……過去に転移者や転生者が残した文献を参考に作った物ですよ」
これは嘘だ。前世の記憶を頼りに設計してつくったものである。元々前世のカロムは設計関係の仕事をしていたので、こう云う物を作るのが得意なのだ。
因みに全て能力を使わず人を雇って自分の設計通りにつくらせたものばかりである。
カロムの能力はって? それは後ほどってことで……(汗)。
「それでも、ここまでの物をつくるなんて凄い」
そう言いグレイフェズは、みたこともないトレーニングマシンを前にし目を輝かせていた。
どう動くかは当然魔法を使っている。
「そんなことはありませんよ。それよりも使い方などを教えますので」
そう言いカロムは一つひとつ丁寧に説明した。
「そうなると、これらは肉体を強化する道具ってことか」
「そうなります。この魔道機械で、ある程度の体が整ったら対実戦用に鍛えることのできる方での訓練をしていただきますので」
それを聞きグレイフェズは頷くと早く使ってみたくてトレーニングマシンに触れている。
その後カロムからトレーニングメニュー表を渡されグレイフェズは隅々まで目を通し確認した。
「これを一週間以内に熟せばいいのか」
「無理ですか?」
「いや! 問題ないです」
力強く言いグレイフェズは早くトレーニングをしたくてウズウズしている。
それを察してかカロムは「早速、開始してください」と言った。
それを聞きグレイフェズはトレーニングを開始する。
――場所は移り、ラファストル国の王都ファスリア――
ここは城の中にある清美の部屋だ。
この部屋の中には清美とフウルリスクとサクリスが居てソファに座り話をしている。
龍神バウギロスからの手紙を持ち清美は黙読していた。
清美の真向かいには、フウルリスクとサクリスがいる。
「……どうしたらいいの? 何度読んでも、まだ決められない」
「無理をすることはありません。龍神の要求は、キヨミが真の聖女に覚醒しこの世界に残るという事です。普通なら、そのような要求などのめる訳がない」
「フウルリスクの言う通りだと思う。別に龍神と逢うことなんてないよ。そんなことをしなくても調べられるしさ」
そう言われ清美は首を横に振った。
「それだけじゃ足りないわ。実際にみて来た者の言葉を聞く方が確実だもの」
「そうかもしれない……それでも」
「心配してくれてありがとう……二人共。ですが……そうね。迷っている場合じゃない。泪を探す方法も聞きだせるかもしれないし龍神と逢うわ」
そう言うも清美は二人に必死で止められる。だが清美は頑なに龍神バウギロスに逢うと言い張った。
そんな清美の頑なな思いに、フウルリスクとサクリスは折れて自分たちも一緒に行くことにする。
その後、三人は龍神が指定した一週間後に合わせるため明日旅立つ準備を始めた。
待ち合わせ場所は北西にあるルドリアの森と、その北にある鉱山の町エルベアスクの間にある名もなき草原だ。
(泪……待っててね。絶対に探し出すから)
この屋敷の使用人の案内でグレイフェズは、この訓練場に来ていた。
先に来ていたカロムは施設内を歩きながら設備の点検をしているようだ。
「来ましたね」
そう言いカロムはグレイフェズの方へ向かい歩きだした。
「なんて凄い設備!! いや、みたことのない物が殆どか」
そう、どうやってつくり出したのか殆どの物がこの世界に存在しない物ばかりである。
「……過去に転移者や転生者が残した文献を参考に作った物ですよ」
これは嘘だ。前世の記憶を頼りに設計してつくったものである。元々前世のカロムは設計関係の仕事をしていたので、こう云う物を作るのが得意なのだ。
因みに全て能力を使わず人を雇って自分の設計通りにつくらせたものばかりである。
カロムの能力はって? それは後ほどってことで……(汗)。
「それでも、ここまでの物をつくるなんて凄い」
そう言いグレイフェズは、みたこともないトレーニングマシンを前にし目を輝かせていた。
どう動くかは当然魔法を使っている。
「そんなことはありませんよ。それよりも使い方などを教えますので」
そう言いカロムは一つひとつ丁寧に説明した。
「そうなると、これらは肉体を強化する道具ってことか」
「そうなります。この魔道機械で、ある程度の体が整ったら対実戦用に鍛えることのできる方での訓練をしていただきますので」
それを聞きグレイフェズは頷くと早く使ってみたくてトレーニングマシンに触れている。
その後カロムからトレーニングメニュー表を渡されグレイフェズは隅々まで目を通し確認した。
「これを一週間以内に熟せばいいのか」
「無理ですか?」
「いや! 問題ないです」
力強く言いグレイフェズは早くトレーニングをしたくてウズウズしている。
それを察してかカロムは「早速、開始してください」と言った。
それを聞きグレイフェズはトレーニングを開始する。
――場所は移り、ラファストル国の王都ファスリア――
ここは城の中にある清美の部屋だ。
この部屋の中には清美とフウルリスクとサクリスが居てソファに座り話をしている。
龍神バウギロスからの手紙を持ち清美は黙読していた。
清美の真向かいには、フウルリスクとサクリスがいる。
「……どうしたらいいの? 何度読んでも、まだ決められない」
「無理をすることはありません。龍神の要求は、キヨミが真の聖女に覚醒しこの世界に残るという事です。普通なら、そのような要求などのめる訳がない」
「フウルリスクの言う通りだと思う。別に龍神と逢うことなんてないよ。そんなことをしなくても調べられるしさ」
そう言われ清美は首を横に振った。
「それだけじゃ足りないわ。実際にみて来た者の言葉を聞く方が確実だもの」
「そうかもしれない……それでも」
「心配してくれてありがとう……二人共。ですが……そうね。迷っている場合じゃない。泪を探す方法も聞きだせるかもしれないし龍神と逢うわ」
そう言うも清美は二人に必死で止められる。だが清美は頑なに龍神バウギロスに逢うと言い張った。
そんな清美の頑なな思いに、フウルリスクとサクリスは折れて自分たちも一緒に行くことにする。
その後、三人は龍神が指定した一週間後に合わせるため明日旅立つ準備を始めた。
待ち合わせ場所は北西にあるルドリアの森と、その北にある鉱山の町エルベアスクの間にある名もなき草原だ。
(泪……待っててね。絶対に探し出すから)



