ここはサイアル城の二階。そして通路だ。
あれからラギルノは通路の見回りをしながら時折、聞こえてくる会話を物陰に隠れて聞いていた。
そして現在、ラギルノは通路の窓から外を眺めている。
(今のところは有用な情報が聞こえてこない。昔は俺も上司が何をしていようと逆らわず指示通り動いていた。まあ、それが当たり前だと思っていたからな)
そう思いながらラギルノは遠くをみていた。
(さてと、ずっとこの場所には居られない。そろそろ巡回するか……遊んでいると思われたくないしな)
ラギルノはそう考えると歩き出し周囲を警戒する。
しばらく通路を歩いているとラギルノは偶然ガルディスと遭ってしまった。
「ラギルノ……お前もこの階か?」
「ああ、そうだが……悪いか」
「いや、上が決めたのなら何も言うつもりはない。だが、お前と馴れ合うつもりはないからな」
そう言いガルディスはラギルノを睨みつける。
「安心しろ俺も、その気はない」
「そうか、それならよかった。じゃあ俺は行く……まだ見回りが終わっていないんでな」
ガルディスはそう言いこの場を離れていった。
それを見送るようにラギルノは目で追っている。
(相変わらずだな……ガルディスは……)
そう思いラギルノは再び見回りを始めた。
▼△★△▼☆▼△
ここは司と美咲の仮の屋敷。
美咲は現在、部屋の壁紙を貼り終えたあと次することを考えている。
「この部屋の壁は、これでいいかなぁ。あとは……移動できる物を動かすか」
そう言い美咲はソファやテーブルに椅子、家具類などを好きな所に移動していった。
(大丈夫かな? なんかみてるとヒヤヒヤするんだけど……でも、すごいなぁ。誰にも頼らずに一人でやってる。多分……私じゃ無理だね)
そう思いながら泪は美咲をみている。
――場所は変わり、屋敷の外側――
司は壁の修理をしていた。
「フゥー……結構、至る所に穴が開いてる。塞ぐだけで一日、終わりそうだ」
そう言い司は能力で出した物で、ひたすら穴を埋めたりして補修をしている。
(引き受けたはいいけど……本当に大丈夫なのか? 考えても仕方ないのは分かっている……だけど、どうしても不安だ)
そう考え司は空を見上げた。
「不安だけどやらないとな。さてと……屋根の修理でもするか。壁の修理ばかりじゃ疲れるし」
司はそう言うとハシゴを創造し具現化させる。
「……それにしても相変わらず俺の頭の中ってどうなってるんだ? いつも思った以上の物が現れるよな」
そう言い司は地面に置かれている、カラフルな鉄のハシゴをみていた。
(カラフル……意味不明。鉄でできている……そこまで丈夫な物が必要か? それに、これを立てかけるとなると……一苦労だ。んー……どうする?)
そう悩み司は思考を巡らせる。
そして司は、その後なんとか息を切らせながらもハシゴを立てかけ屋根に登ったのだった。
あれからラギルノは通路の見回りをしながら時折、聞こえてくる会話を物陰に隠れて聞いていた。
そして現在、ラギルノは通路の窓から外を眺めている。
(今のところは有用な情報が聞こえてこない。昔は俺も上司が何をしていようと逆らわず指示通り動いていた。まあ、それが当たり前だと思っていたからな)
そう思いながらラギルノは遠くをみていた。
(さてと、ずっとこの場所には居られない。そろそろ巡回するか……遊んでいると思われたくないしな)
ラギルノはそう考えると歩き出し周囲を警戒する。
しばらく通路を歩いているとラギルノは偶然ガルディスと遭ってしまった。
「ラギルノ……お前もこの階か?」
「ああ、そうだが……悪いか」
「いや、上が決めたのなら何も言うつもりはない。だが、お前と馴れ合うつもりはないからな」
そう言いガルディスはラギルノを睨みつける。
「安心しろ俺も、その気はない」
「そうか、それならよかった。じゃあ俺は行く……まだ見回りが終わっていないんでな」
ガルディスはそう言いこの場を離れていった。
それを見送るようにラギルノは目で追っている。
(相変わらずだな……ガルディスは……)
そう思いラギルノは再び見回りを始めた。
▼△★△▼☆▼△
ここは司と美咲の仮の屋敷。
美咲は現在、部屋の壁紙を貼り終えたあと次することを考えている。
「この部屋の壁は、これでいいかなぁ。あとは……移動できる物を動かすか」
そう言い美咲はソファやテーブルに椅子、家具類などを好きな所に移動していった。
(大丈夫かな? なんかみてるとヒヤヒヤするんだけど……でも、すごいなぁ。誰にも頼らずに一人でやってる。多分……私じゃ無理だね)
そう思いながら泪は美咲をみている。
――場所は変わり、屋敷の外側――
司は壁の修理をしていた。
「フゥー……結構、至る所に穴が開いてる。塞ぐだけで一日、終わりそうだ」
そう言い司は能力で出した物で、ひたすら穴を埋めたりして補修をしている。
(引き受けたはいいけど……本当に大丈夫なのか? 考えても仕方ないのは分かっている……だけど、どうしても不安だ)
そう考え司は空を見上げた。
「不安だけどやらないとな。さてと……屋根の修理でもするか。壁の修理ばかりじゃ疲れるし」
司はそう言うとハシゴを創造し具現化させる。
「……それにしても相変わらず俺の頭の中ってどうなってるんだ? いつも思った以上の物が現れるよな」
そう言い司は地面に置かれている、カラフルな鉄のハシゴをみていた。
(カラフル……意味不明。鉄でできている……そこまで丈夫な物が必要か? それに、これを立てかけるとなると……一苦労だ。んー……どうする?)
そう悩み司は思考を巡らせる。
そして司は、その後なんとか息を切らせながらもハシゴを立てかけ屋根に登ったのだった。