司と美咲はハバスから話を聞いていた。……勿論、泪も籠の中から話を聞いている。
「実は、依頼というかたちでいいので引き受けて頂きたいのですが」
「と……いう事は、元々それが目的ですね」
「はい……そうなります。ですが、ツカサ様とミサキ様にとっても悪い話じゃないはず」
そう言いハバスは、司を見据えた。
「ああ……そうなるな。俺たちは城に行ってやることがある」
「それは、ご自由におやりください。恐らく私が依頼しようとしていることと、ツカサ様たちのしようとしていることは同じかもしれません」
「それはなんなんですか?」
ハバスはそう問われ、クスッと笑う。
「そちらの目的は言わない……警戒していますね。まあそれでいいのですが、では……依頼内容を話したいと思います」
そう言いハバスは、依頼内容を話し始める。
「……そういう事か。要は、この国の財政難がバイゼグフ王子のせいで……その証拠を探って来てほしい。ってことか……」
「そういう事です。それで……受けて頂けますよね?」
「……受ける前提で話していたんじゃないのか?」
そう司が言うとハバスは、ニヤリと口角を上げた。
「ええ、そうですね。ですが、確認はしておいた方がいいかと思いましたので」
「依頼ってことは勿論、依頼料ってもらえるんだよな?」
「ええ、そのつもりです」
それを聞き司は、少し考えたあと話し始める。
「そうだな……依頼を受けるか。その代わり手配の方は大丈夫なのか?」
「はい、ですが……少し時間をください。大臣に話をつけたいと思いますので」
そう言われ司と美咲は頷いた。
「それで、待ってる間はどうすればいい?」
「もしかして、泊まる所は決まっていないのでしょうか?」
「はい、まだ決まってません。本当は、宿を決めてからにしようって言ったんですけどね」
美咲はそう言い、プクッと頬を膨らませ司をみる。
「分かりました。私の方で手配いたしますので、しばらくこの部屋をお使いください」
「……なるほど。できるだけ、ウロウロするなってことか」
「そうなりますね。それに、ツカサ様にミサキ様も目立たない方が……このあとの仕事をやるのにしやすいかと」
そう言われ司は、コクリと頷いた。
「そうだな。確かに、その方がいい」
「では、私は色々と手続きを済ませてきます。ああ……そうそう、食事の準備をさせます。それと、廊下にギルドの者を配置させておきますので」
「見張りか?」
そう司が問うとハバスは、ニヤッと笑みを浮かべる。
「そうなります。ですが、ツカサ様とミサキ様に危害を及ぼす者から護るため」
「それが本当かは分からない。だけど、まあいいか……何かあれば逃げるだけだしな」
「逃げられてはかないません。では、早急に泊る所の手配をさせて頂きたいと思います」
そう言いハバスは立ち上がり部屋を出ていった。
それを確認すると司は、ハァーっと溜息をつく。
「行ったな」
「うん、だけど……なんか大変なことになってきたね」
「……元々が、そうだったよな」
そう言い司は、ジト目で美咲をみる。
そう言われ美咲は、テヘッと舌を出した。
そしてその後も司と美咲は、色々と話をしながらじゃれている。それを泪は、羨ましそうにみていた。
「実は、依頼というかたちでいいので引き受けて頂きたいのですが」
「と……いう事は、元々それが目的ですね」
「はい……そうなります。ですが、ツカサ様とミサキ様にとっても悪い話じゃないはず」
そう言いハバスは、司を見据えた。
「ああ……そうなるな。俺たちは城に行ってやることがある」
「それは、ご自由におやりください。恐らく私が依頼しようとしていることと、ツカサ様たちのしようとしていることは同じかもしれません」
「それはなんなんですか?」
ハバスはそう問われ、クスッと笑う。
「そちらの目的は言わない……警戒していますね。まあそれでいいのですが、では……依頼内容を話したいと思います」
そう言いハバスは、依頼内容を話し始める。
「……そういう事か。要は、この国の財政難がバイゼグフ王子のせいで……その証拠を探って来てほしい。ってことか……」
「そういう事です。それで……受けて頂けますよね?」
「……受ける前提で話していたんじゃないのか?」
そう司が言うとハバスは、ニヤリと口角を上げた。
「ええ、そうですね。ですが、確認はしておいた方がいいかと思いましたので」
「依頼ってことは勿論、依頼料ってもらえるんだよな?」
「ええ、そのつもりです」
それを聞き司は、少し考えたあと話し始める。
「そうだな……依頼を受けるか。その代わり手配の方は大丈夫なのか?」
「はい、ですが……少し時間をください。大臣に話をつけたいと思いますので」
そう言われ司と美咲は頷いた。
「それで、待ってる間はどうすればいい?」
「もしかして、泊まる所は決まっていないのでしょうか?」
「はい、まだ決まってません。本当は、宿を決めてからにしようって言ったんですけどね」
美咲はそう言い、プクッと頬を膨らませ司をみる。
「分かりました。私の方で手配いたしますので、しばらくこの部屋をお使いください」
「……なるほど。できるだけ、ウロウロするなってことか」
「そうなりますね。それに、ツカサ様にミサキ様も目立たない方が……このあとの仕事をやるのにしやすいかと」
そう言われ司は、コクリと頷いた。
「そうだな。確かに、その方がいい」
「では、私は色々と手続きを済ませてきます。ああ……そうそう、食事の準備をさせます。それと、廊下にギルドの者を配置させておきますので」
「見張りか?」
そう司が問うとハバスは、ニヤッと笑みを浮かべる。
「そうなります。ですが、ツカサ様とミサキ様に危害を及ぼす者から護るため」
「それが本当かは分からない。だけど、まあいいか……何かあれば逃げるだけだしな」
「逃げられてはかないません。では、早急に泊る所の手配をさせて頂きたいと思います」
そう言いハバスは立ち上がり部屋を出ていった。
それを確認すると司は、ハァーっと溜息をつく。
「行ったな」
「うん、だけど……なんか大変なことになってきたね」
「……元々が、そうだったよな」
そう言い司は、ジト目で美咲をみる。
そう言われ美咲は、テヘッと舌を出した。
そしてその後も司と美咲は、色々と話をしながらじゃれている。それを泪は、羨ましそうにみていた。