ここはドルムスの屋敷の客間。窓の外では、泪が中を覗いていた。
あれから美咲たちは、屋敷の中で話そうという事になりここにくる。
美咲たちは現在、ソファに座り話をしていた。勿論、ラギルノとサフィアもいる。
「ドルムスさん、大事な話ってなんですか?」
「ツカサ様、貴方はどこまでドルムス様の素性を知っているのでしょうか?」
そうセフィルディに問われて司は首を傾げた。
「んー、ここの村長ってことぐらいです。もしかして、違うんですか?」
「ツカサ、まさか何も知らずに……って……いつものお節介か」
そう言いラギルノは、呆れた表情で司をみる。
「なるほど……では勿論、ミサキ様も知りませんね」
「はい、ですが……セフィルディさんのドルムスさんへの対応をみていると……偉い人なのかと思いました」
「そうですね。ドルムス様の本来の名は、ドルムス・A・ファルゼア。アドバルド帝国の第一王子であらせられます」
そうセフィルディが言うと美咲と司は驚いた。
「待ってください! なんで帝都の王子さまが、こんな村に居るんですか?」
「ツカサ様が驚かれるのは当たり前ですね。私も探しあてた当初は、なぜ? と困惑しましたので」
そう言うとセフィルディは、ドルムスのことについて詳しく説明する。
「……じゃあ、ドルムスさんは……王位を放棄して家でした。そしてこの村に辿り着いて、色々あって村長に……」
司はそう言いドルムスをみた。
「ああ、しかし……弟に譲ったのだが借金で国は傾きかけているらしい。……恥ずかしい話なのだがな」
「それで、ツカサ様にお願いがあるのです」
「俺に?」
不思議に思い司は首を傾げる。
「はい、ツカサ様にはドルムス様の代わりに村長をお願いしたいのですが」
「……」
それを聞き司は驚き過ぎて言葉にならず絶句した。
「待て、セフィルディ。私は、そんなことなど言っておらんぞ」
「ドルムス様、ですが……城に戻って頂かなければなりません。そうでなければ城は……」
「そうかもしれんが、ツカサ様にお願いするのは違うだろう」
それを聞きセフィルディは首を横に振る。
「いいえ、ツカサ様だから信用できるのです」
「ちょっと待ってくれ。なんで、俺が信用できると思うんだ?」
「それは、貴方は嘘を付けないと云うのが一つ。もう一つは、他人のことを第一に考えることができます」
そう言いセフィルディは、真剣な表情で司を見据えた。
「……買い被り過ぎだ。俺は、別に人のことを常に考えている訳じゃない」
「ああ、そうだな。ツカサ……ただお前は目の前で困っているヤツをみると、敵だって助けちまう。ただの馬鹿でお人好しだ」
「おい、それって褒めてんのか貶してるのか……どっちなんだよ!」
司はそう言い、ジト目でラギルノをみる。
「ん? 俺は褒めてるつもりだぞ」
そう言いラギルノは、ニヤッと笑った。
「そうですね……ラギルノの言う通り、だからツカサ様が適任なのですよ」
「セフィルディ、そういう事か。嘘はつけない……裏切らないとも捉えられるな。それなら任せても問題ない」
司はそう言われ悩んだ。だが、考えたあと口を開く。
「分かりました。ただ、条件があります」
「条件? うむ……聞けることであればいいが」
そうドルムスに言われ司は、その条件を話したのだった。
あれから美咲たちは、屋敷の中で話そうという事になりここにくる。
美咲たちは現在、ソファに座り話をしていた。勿論、ラギルノとサフィアもいる。
「ドルムスさん、大事な話ってなんですか?」
「ツカサ様、貴方はどこまでドルムス様の素性を知っているのでしょうか?」
そうセフィルディに問われて司は首を傾げた。
「んー、ここの村長ってことぐらいです。もしかして、違うんですか?」
「ツカサ、まさか何も知らずに……って……いつものお節介か」
そう言いラギルノは、呆れた表情で司をみる。
「なるほど……では勿論、ミサキ様も知りませんね」
「はい、ですが……セフィルディさんのドルムスさんへの対応をみていると……偉い人なのかと思いました」
「そうですね。ドルムス様の本来の名は、ドルムス・A・ファルゼア。アドバルド帝国の第一王子であらせられます」
そうセフィルディが言うと美咲と司は驚いた。
「待ってください! なんで帝都の王子さまが、こんな村に居るんですか?」
「ツカサ様が驚かれるのは当たり前ですね。私も探しあてた当初は、なぜ? と困惑しましたので」
そう言うとセフィルディは、ドルムスのことについて詳しく説明する。
「……じゃあ、ドルムスさんは……王位を放棄して家でした。そしてこの村に辿り着いて、色々あって村長に……」
司はそう言いドルムスをみた。
「ああ、しかし……弟に譲ったのだが借金で国は傾きかけているらしい。……恥ずかしい話なのだがな」
「それで、ツカサ様にお願いがあるのです」
「俺に?」
不思議に思い司は首を傾げる。
「はい、ツカサ様にはドルムス様の代わりに村長をお願いしたいのですが」
「……」
それを聞き司は驚き過ぎて言葉にならず絶句した。
「待て、セフィルディ。私は、そんなことなど言っておらんぞ」
「ドルムス様、ですが……城に戻って頂かなければなりません。そうでなければ城は……」
「そうかもしれんが、ツカサ様にお願いするのは違うだろう」
それを聞きセフィルディは首を横に振る。
「いいえ、ツカサ様だから信用できるのです」
「ちょっと待ってくれ。なんで、俺が信用できると思うんだ?」
「それは、貴方は嘘を付けないと云うのが一つ。もう一つは、他人のことを第一に考えることができます」
そう言いセフィルディは、真剣な表情で司を見据えた。
「……買い被り過ぎだ。俺は、別に人のことを常に考えている訳じゃない」
「ああ、そうだな。ツカサ……ただお前は目の前で困っているヤツをみると、敵だって助けちまう。ただの馬鹿でお人好しだ」
「おい、それって褒めてんのか貶してるのか……どっちなんだよ!」
司はそう言い、ジト目でラギルノをみる。
「ん? 俺は褒めてるつもりだぞ」
そう言いラギルノは、ニヤッと笑った。
「そうですね……ラギルノの言う通り、だからツカサ様が適任なのですよ」
「セフィルディ、そういう事か。嘘はつけない……裏切らないとも捉えられるな。それなら任せても問題ない」
司はそう言われ悩んだ。だが、考えたあと口を開く。
「分かりました。ただ、条件があります」
「条件? うむ……聞けることであればいいが」
そうドルムスに言われ司は、その条件を話したのだった。