私は現在、食事を済ませたあと一人で掃除機に似た道具を使い屋敷内の掃除をしていた。
メーメルとマリリサは、各々別のことをしている。
今のところは、何もない。なんか変な気分、わざと捕まるのって。二ケ月前も……同じようなことして、怖い思いをした。でも……そうだね、自分を信じよう。
あっ、そうだった。あとで、プレートの確認しないとね。
そう思いながら通路を掃除していた。
色々と考えながら中庭の近くまでくる。
すると何か異臭がし慌てて口を塞いだ。
「ケホケホッ……何これ、喉が痛い……」
私は薬のような臭いにより喉だけじゃなく、頭が朦朧としてくる。その後、意識がなくなり倒れた。
――視点は、カロムへ変わる――
ここは中庭の出入口付近。カロムは離れた場所から泪の様子をみている。
そうカロムは、一時的にマヒさせ眠らせる薬品が入った容器を通路に仕掛けて置いたのだ。
「さて、これでいい……拘束するか」
そう言い泪の方に向かい歩き出した。
泪のそばまでくるとカロムは、異空間を開き魔法が施された革製のロープを取りだす。
(……ん? 首に指輪を……)
カロムはロープで拘束しようとしたが、ひとまず泪の首から指輪の鎖を外した。その後、なぜか指輪を泪の左小指に着ける。
「指輪は、指に着ける方がいい。それに、ピンキーリングを左の小指に着ける意味は……チャンスや幸運ですからね」
そう言い泪をロープで拘束した。その後、泪の口を布で覆い塞ぐ。
「ふぅ……行くか。あとはメーメルだ。さて、どうする?」
カロムは泪を抱きかかえると倉庫へ向かい歩き始める。
――場所は移り、ティハイドの屋敷――
ティハイドはグレイフェズの部屋に来ていた。
「どうだ、調子は?」
そう言いティハイドは、ベッドに寝ているグレイフェズをみる。
「はい、だいぶいい。治療まで……ありがとうございます。ここまでしてもらったうえ、豪華な食事まで……何でお礼をすれば」
――そう言うも、流石にこれは本心じゃない。
「グレイフェズ、お礼などはいい。それよりも、稼いでもらわないとな」
「ええ、分かっています。俺にどこまでできるか分かりませんが」
「フッ、お前の実力なら問題ないだろう」
そう言われグレイフェズは頷いた。
「勿論、負けるつもりはありません」
「それでいい。開催日まで、まだ日がある。それまでゆっくり休め。それと動けるようになったら、稽古場を用意させる」
「何から何まで感謝します」
そう言われティハイドは頷きグレイフェズに背を向ける。
「私は書斎でやることがある……では、な」
軽く上げ手を振るとティハイドは扉の方に向かい部屋を出ていった。
それを確認するとグレイフェズは上体を起こす。
(ふぅ~行ったかぁ。演技をするってのも、疲れるもんだな。これが、しばらく続くのか……流石にキツい。だが……やるしかねえ、とりあえずは信用させないと)
そう考えながらグレイフェズは、右の拳を握りしめた。その後、握り締めた右拳をみる。
そして、色々と考えていたのだった。
メーメルとマリリサは、各々別のことをしている。
今のところは、何もない。なんか変な気分、わざと捕まるのって。二ケ月前も……同じようなことして、怖い思いをした。でも……そうだね、自分を信じよう。
あっ、そうだった。あとで、プレートの確認しないとね。
そう思いながら通路を掃除していた。
色々と考えながら中庭の近くまでくる。
すると何か異臭がし慌てて口を塞いだ。
「ケホケホッ……何これ、喉が痛い……」
私は薬のような臭いにより喉だけじゃなく、頭が朦朧としてくる。その後、意識がなくなり倒れた。
――視点は、カロムへ変わる――
ここは中庭の出入口付近。カロムは離れた場所から泪の様子をみている。
そうカロムは、一時的にマヒさせ眠らせる薬品が入った容器を通路に仕掛けて置いたのだ。
「さて、これでいい……拘束するか」
そう言い泪の方に向かい歩き出した。
泪のそばまでくるとカロムは、異空間を開き魔法が施された革製のロープを取りだす。
(……ん? 首に指輪を……)
カロムはロープで拘束しようとしたが、ひとまず泪の首から指輪の鎖を外した。その後、なぜか指輪を泪の左小指に着ける。
「指輪は、指に着ける方がいい。それに、ピンキーリングを左の小指に着ける意味は……チャンスや幸運ですからね」
そう言い泪をロープで拘束した。その後、泪の口を布で覆い塞ぐ。
「ふぅ……行くか。あとはメーメルだ。さて、どうする?」
カロムは泪を抱きかかえると倉庫へ向かい歩き始める。
――場所は移り、ティハイドの屋敷――
ティハイドはグレイフェズの部屋に来ていた。
「どうだ、調子は?」
そう言いティハイドは、ベッドに寝ているグレイフェズをみる。
「はい、だいぶいい。治療まで……ありがとうございます。ここまでしてもらったうえ、豪華な食事まで……何でお礼をすれば」
――そう言うも、流石にこれは本心じゃない。
「グレイフェズ、お礼などはいい。それよりも、稼いでもらわないとな」
「ええ、分かっています。俺にどこまでできるか分かりませんが」
「フッ、お前の実力なら問題ないだろう」
そう言われグレイフェズは頷いた。
「勿論、負けるつもりはありません」
「それでいい。開催日まで、まだ日がある。それまでゆっくり休め。それと動けるようになったら、稽古場を用意させる」
「何から何まで感謝します」
そう言われティハイドは頷きグレイフェズに背を向ける。
「私は書斎でやることがある……では、な」
軽く上げ手を振るとティハイドは扉の方に向かい部屋を出ていった。
それを確認するとグレイフェズは上体を起こす。
(ふぅ~行ったかぁ。演技をするってのも、疲れるもんだな。これが、しばらく続くのか……流石にキツい。だが……やるしかねえ、とりあえずは信用させないと)
そう考えながらグレイフェズは、右の拳を握りしめた。その後、握り締めた右拳をみる。
そして、色々と考えていたのだった。