ここはカロムの屋敷の門の前。私はトラットを抱くと、門の前に立っている人に声をかけた。

 そしてメイドの依頼で来たことを伝える。

 すると屋敷の中へと案内してくれた。

 その後、私とメーメルは屋敷の中に入る。すると可愛いメイドさんが、カロムの書斎まで案内してくれた。


 現在、私とメーメルはカロムの書斎にいる。

 私とメーメルの目の前にはカロムが居て、机の前で立ったまま二通の紹介状を持ち交互にみていた。痒いのか首筋とか手の甲を、ポリポリとたまにかいている。

 そして私とメーメルが挨拶を済ませると……。

 「私は、カロム・キョセル。……なるほど、これは中々ですね」

 そう言い私とメーメルを順にみながら笑みを浮かべた。

 「それで二人共、メイドの経験は?」

 「いえ、ありません」

 「アタシも、ないです」

 そう私とメーメルが言うとカロムは、少し考えた。

 「まぁ、他のメイドに聞けばなんとかなるでしょう。……それはそうと、ルイ。貴女が抱いているのは、猫ですよね?」

 カロムは、いかにも嫌そうな顔でトラットをみる。

 だけど、変だと思った。なんでトラットが、猫だと分かったのか。そもそも、この世界に猫の類は存在しない。

 「えっと……猫? なんのことですか。私が抱いているトラットのことでしたら、この町にくる途中で拾いました。怪我をしていたので」

 「そ、うなのか。いや、すまない。以前……読んだ書物に書いてあったのでな。そうだな……部屋から、出さないのであれば一緒に居てもいいだろう」

 そう言うもカロムの様子が明らかに変だ。何かを誤魔化している。

 「あ、ありがとうございます!」

 そう言い私は軽く頭を下げた。

 「そうだな……あとのことは、現メイド長のマリリサに聞くといい。私は、このあと用がある」

 「はい、分かりました。よろしくお願いします」

 「承知しました。よろしくお願いいたします」

 そう私とメーメルは言い頭を下げる。

 その後カロムは、扉の所に待機しているメイドさんを呼んだ。そして、そのメイドさんのことを紹介した。

 「初めまして、メイド長のマリリサ・レイルと申します」

 「あ、初めまして! ルイ・メイノです」

 「初めまして、メーメル・ラニアムです!」

 そう私とメーメルが挨拶するとマリリサはニコリと微笑む。

 「では、お部屋を案内いたします」

 そう言われ私とメーメルは頷いた。

 その後、私たちは書斎をでる。

 そしてマリリサの案内で部屋に向かい、三人で色々と話す。

 その間、私は……。トラットをみたあとのカロムの不可解な態度が気になった。そのため、色々と考える。

 そうカロムがトラットが猫だと、なんで分かったのか。本当に書物を読んだだけで、猫だと分かるのかと……。

 そう思考を巡らせていたのだった。