泪たちが紫の怪物に、いとも容易くやられてしまう。
現在……城の者たちは次は自分たちだと絶望し震える者、覚悟を決める者と色々な思いを抱いている。そして、城に向かってくる紫の怪物をみていた。
グレイフェズ、ムドル、メーメル、ベルべスクの四人は意識があるものの動ける状態じゃない。
勿論、泪は意識を失い何もできる訳もなく……。
紫の怪物は、ノッソノッソと城へ歩みを進める。ただ破壊、駆除するという使命のためだけに……。
――城の者や正気でいる民衆たち、そしてグレイフェズ達は……もう駄目なのかと絶望していた。
そんな中、モクモクと空に雲が立ち込めてくる。それと同時に、大きな魔法陣が展開されていく。
その光景をみたその場に居た者たち……グレイフェズ達も含めた者たちは、何が起きるのかと更なる不安に襲われた。
そう思う中その展開された魔法陣は、周囲を埋め尽くすほどの眩い光を放つ。その光は柱となり、泪へと降り立った。
その光は泪の全身を覆い包む。すると泪のプレートが、虹色に発光したまま宙に浮く。それと同時に、泪の右腰にある紋章が光る。
そしてプレートに書き込まれていく……。
【……――《TP、MAXによる臨時覚醒解放》★見極めレベルMAX……現状を見極め裁きを下す者――……】
プレートに書き込まれた文字が、なぜか宙に映し出された。
それをみたグレイフェズ達や城の者、民衆らは泪に何が起きたのかと思う。
(……いったい、ルイに何が……。臨時覚醒ってことは、一時的にか……)
そう思いながら虚ろな目で泪に視線を向ける。
(TPがMAX……そのために、運よく能力が解放された。いえ、それだけじゃないように思えます。これは、神の力……なのかもしれません)
そう考えムドルは、泪をみたあと空に視線を向けた。
(これは……どうなっておるのじゃ? 臨時覚醒、いったい泪は……)
メーメルは困惑する。聖女でもなく勇者でもないであろう泪が、なんの使命でこの世界に召喚されたのかと……。
(……裁きを下す者、か。今のこの現状にもってこいのスキルだ。だが、このスキル……もしこっちに非があれば……。裁かれるのは、オレ達ってことになるんじゃねぇのか?)
そう思った瞬間ベルべスクは、ゾッとし青ざめる。
泪たちの方に向かおうとしていたクレファスとレグノスは、城の出入口の外側の扉の所まで来ていた。だが泪に起きたその光景をみて立ちどまる。
「何が起きている?」
「クレファス、そんなの私にも分かりません。だが、これは……」
「ああ、まだ希望が……」
それを聞きレグノスは、コクリと頷いた。そして二人は、この場の戦況を伺うことにする。
――場面は移り、二階にある広場がみえる場所――
カイルディもその光景をみていた。
(やはり、神は我々を見捨てなかった。ですが裁きを下す者……とは、どういう事なのでしょうか?
考え方次第では、この世界が間違った方に進んでいれば裁かれるかもしれない。……まさかルイ様の使命とは、それら見極め裁きを下す存在。
下手をすれば、この世界をも真っ新にもできる。それが今、発動している能力だとすれば……審議にかけられているかもしれませんね)
そう考えがまとまると、不安な表情で広場を見据える。
――場所は変わり、広場の中央――
そんな皆の思いとは余所に、更に泪の体が変化していく……。と言っても、髪の色が金色に染まった程度だ。
そして泪の全身から、眩い光のオーラが発せられる。と同時に、スクッと起き上がり宙へと浮かび上がった。
現在……城の者たちは次は自分たちだと絶望し震える者、覚悟を決める者と色々な思いを抱いている。そして、城に向かってくる紫の怪物をみていた。
グレイフェズ、ムドル、メーメル、ベルべスクの四人は意識があるものの動ける状態じゃない。
勿論、泪は意識を失い何もできる訳もなく……。
紫の怪物は、ノッソノッソと城へ歩みを進める。ただ破壊、駆除するという使命のためだけに……。
――城の者や正気でいる民衆たち、そしてグレイフェズ達は……もう駄目なのかと絶望していた。
そんな中、モクモクと空に雲が立ち込めてくる。それと同時に、大きな魔法陣が展開されていく。
その光景をみたその場に居た者たち……グレイフェズ達も含めた者たちは、何が起きるのかと更なる不安に襲われた。
そう思う中その展開された魔法陣は、周囲を埋め尽くすほどの眩い光を放つ。その光は柱となり、泪へと降り立った。
その光は泪の全身を覆い包む。すると泪のプレートが、虹色に発光したまま宙に浮く。それと同時に、泪の右腰にある紋章が光る。
そしてプレートに書き込まれていく……。
【……――《TP、MAXによる臨時覚醒解放》★見極めレベルMAX……現状を見極め裁きを下す者――……】
プレートに書き込まれた文字が、なぜか宙に映し出された。
それをみたグレイフェズ達や城の者、民衆らは泪に何が起きたのかと思う。
(……いったい、ルイに何が……。臨時覚醒ってことは、一時的にか……)
そう思いながら虚ろな目で泪に視線を向ける。
(TPがMAX……そのために、運よく能力が解放された。いえ、それだけじゃないように思えます。これは、神の力……なのかもしれません)
そう考えムドルは、泪をみたあと空に視線を向けた。
(これは……どうなっておるのじゃ? 臨時覚醒、いったい泪は……)
メーメルは困惑する。聖女でもなく勇者でもないであろう泪が、なんの使命でこの世界に召喚されたのかと……。
(……裁きを下す者、か。今のこの現状にもってこいのスキルだ。だが、このスキル……もしこっちに非があれば……。裁かれるのは、オレ達ってことになるんじゃねぇのか?)
そう思った瞬間ベルべスクは、ゾッとし青ざめる。
泪たちの方に向かおうとしていたクレファスとレグノスは、城の出入口の外側の扉の所まで来ていた。だが泪に起きたその光景をみて立ちどまる。
「何が起きている?」
「クレファス、そんなの私にも分かりません。だが、これは……」
「ああ、まだ希望が……」
それを聞きレグノスは、コクリと頷いた。そして二人は、この場の戦況を伺うことにする。
――場面は移り、二階にある広場がみえる場所――
カイルディもその光景をみていた。
(やはり、神は我々を見捨てなかった。ですが裁きを下す者……とは、どういう事なのでしょうか?
考え方次第では、この世界が間違った方に進んでいれば裁かれるかもしれない。……まさかルイ様の使命とは、それら見極め裁きを下す存在。
下手をすれば、この世界をも真っ新にもできる。それが今、発動している能力だとすれば……審議にかけられているかもしれませんね)
そう考えがまとまると、不安な表情で広場を見据える。
――場所は変わり、広場の中央――
そんな皆の思いとは余所に、更に泪の体が変化していく……。と言っても、髪の色が金色に染まった程度だ。
そして泪の全身から、眩い光のオーラが発せられる。と同時に、スクッと起き上がり宙へと浮かび上がった。