ここはバールドア城の広場。あれからムドルとベルべスクは、異界の怪物や魔獣と戦っていた。
顔の中央に大きな一つの目がある青鬼のような怪物と、ムドルは戦っている。
「なんなんですか。この奇妙な生物は……。魔族の領土でも、こんな化け物はみたことありません。それが……よりにもよって、何体も……」
そう言いながらその怪物が振り下ろした鉄の棍棒を、猫の如く身軽にジャンプし避けた。即座にその怪物の背後をとる。
それと同時に怪物の頭の位置までジャンプした。
《キャットジャンピング・ハイロールキック!!》
そう魔族語で技名を言い放ち、高速回転をしながら怪物の頭を蹴っていく。……若干、ムドルの顔が赤い。恐らく、技名が恥ずかしいのだろう。
怪物は余りにも強烈な蹴りを頭に受け血を流し、バタンと前に倒れる。その後、動かなくなり息絶えた。
「倒せました。ですが……まだまだ、居ますね。これじゃ、キリがない……どうしたら」
そう思うも異界の怪物や魔獣は待ってくれるわけもなく……ムドルに攻撃を仕掛けてくる。
だが、なぜか一体ずつだ。
ムドルは不思議に思う。
(なぜでしょう? 私に挑んでくるのは、単体のみ。それも倒される度に、強さが増しているような……。気のせいでしょうか。それなら良いのですが……)
そう考えながらムドルは、目の前の大きな一つ目の赤鬼を鋭い眼光で睨み身構えた。
――場面は、ベルべスクの場所へと変わる――
ベルべスクは異界の怪物や魔獣と戦っていた。と言っても、ムドルが相手にしている異界の怪物や魔獣よりも雑魚である。
だがそれでも、一体一体が普通ではない強さだ。
「クソッ、どんだけ居るんだよおぉっ! 倒しても倒してもキリがねえぇぇ――」
そう叫びながら異界の怪物や魔獣の攻撃を軽快に避ける。そして左手を頭上に翳す。
《闇の輝き 漆黒の光 暗黒の雷 我、命ず 眼前の異界の怪物どもを滅せよ!!》
そう魔族語で詠唱をするとベルべスクの左手が黒く発光した。と同時にその黒い光は、天高く放たれる。
すると空の約二十メートルの範囲には、幾重もの小さな黒紫の魔法陣が展開された。
展開し終えると魔法陣から無数の漆黒の雷が放たれる。そしてその漆黒の雷は、約二十メートルの範囲に居る異界の怪物や魔獣にあたっていった。
漆黒の雷が直撃した異界の怪物や魔獣たちは、消滅したりその場に倒れ息絶える。
「ふぅ~、倒した。だが、まだ居るのかよ。ハァ……もう勘弁してくれ、流石に魔力がなくなってきた。コリャ……あと、どれだけもつか分からねぇぞ」
そう言いながらベルべスクは、目の前の異界の怪物や魔獣たちを見据えていたのだった。
顔の中央に大きな一つの目がある青鬼のような怪物と、ムドルは戦っている。
「なんなんですか。この奇妙な生物は……。魔族の領土でも、こんな化け物はみたことありません。それが……よりにもよって、何体も……」
そう言いながらその怪物が振り下ろした鉄の棍棒を、猫の如く身軽にジャンプし避けた。即座にその怪物の背後をとる。
それと同時に怪物の頭の位置までジャンプした。
《キャットジャンピング・ハイロールキック!!》
そう魔族語で技名を言い放ち、高速回転をしながら怪物の頭を蹴っていく。……若干、ムドルの顔が赤い。恐らく、技名が恥ずかしいのだろう。
怪物は余りにも強烈な蹴りを頭に受け血を流し、バタンと前に倒れる。その後、動かなくなり息絶えた。
「倒せました。ですが……まだまだ、居ますね。これじゃ、キリがない……どうしたら」
そう思うも異界の怪物や魔獣は待ってくれるわけもなく……ムドルに攻撃を仕掛けてくる。
だが、なぜか一体ずつだ。
ムドルは不思議に思う。
(なぜでしょう? 私に挑んでくるのは、単体のみ。それも倒される度に、強さが増しているような……。気のせいでしょうか。それなら良いのですが……)
そう考えながらムドルは、目の前の大きな一つ目の赤鬼を鋭い眼光で睨み身構えた。
――場面は、ベルべスクの場所へと変わる――
ベルべスクは異界の怪物や魔獣と戦っていた。と言っても、ムドルが相手にしている異界の怪物や魔獣よりも雑魚である。
だがそれでも、一体一体が普通ではない強さだ。
「クソッ、どんだけ居るんだよおぉっ! 倒しても倒してもキリがねえぇぇ――」
そう叫びながら異界の怪物や魔獣の攻撃を軽快に避ける。そして左手を頭上に翳す。
《闇の輝き 漆黒の光 暗黒の雷 我、命ず 眼前の異界の怪物どもを滅せよ!!》
そう魔族語で詠唱をするとベルべスクの左手が黒く発光した。と同時にその黒い光は、天高く放たれる。
すると空の約二十メートルの範囲には、幾重もの小さな黒紫の魔法陣が展開された。
展開し終えると魔法陣から無数の漆黒の雷が放たれる。そしてその漆黒の雷は、約二十メートルの範囲に居る異界の怪物や魔獣にあたっていった。
漆黒の雷が直撃した異界の怪物や魔獣たちは、消滅したりその場に倒れ息絶える。
「ふぅ~、倒した。だが、まだ居るのかよ。ハァ……もう勘弁してくれ、流石に魔力がなくなってきた。コリャ……あと、どれだけもつか分からねぇぞ」
そう言いながらベルべスクは、目の前の異界の怪物や魔獣たちを見据えていたのだった。