ここは、ドラギドラスの洞窟。
美鈴は、両手を目の前に翳すと現れたメニュー画面を操作する。
(……この場合は、やっぱ攻撃だよね……)
そう思い攻撃を選ぶとスロットを回す。
(大丈夫かなぁ。お願いっ! いい文字が出てっ!)
そう願いながらスロットが停止するのを待つ。
そんな最中、未だにマグドラスの怒りはおさまらず暴れていた。
そのために周囲は、マグドラスが吐く炎により火の海と化し熱せられ、激しく揺れ続け至る所の岩が無造作に崩れ落ちる。
ひたすらドラギドラスは、美鈴を守りながら早くこの状況をなんとかしなければと悩んでいた。
そう一時は、美鈴の能力だけでどうにかなるだろうと思う。
だが、ふとこの状況下で美鈴一人に任せても大丈夫なのかと脳裏をよぎる。
そう思うも、ここで自分の能力を使えば美鈴まで巻き込んでしまう。すると、どうしたらいいのか分からなくなり混乱してきた。
(……やっぱり、分からないドン。とりあえず、ミスズの様子をみてからにするドン)
そう考えが纏まると落ちてくる岩をよけながら辺りを警戒する。
そうこうしていると美鈴の眼前にあるメニュー画面のスロットが止まった。そして『機』と表示される。
(……『機』って。えっと、この状況で『無』と合わせるとなると。んー、そうだなぁ『機械皆無』はなんか違うし……。
それに、そもそもこの世界にはない。あー、他に何があっただろう……)
頭を掻きむしり美鈴は、あれでもないこれでもないとブツブツ言いながら思考を巡らせた。
(なんかないかなぁ。……『無機質』だと違う気が、ってっ!? そうだっ! ウンっ、これならいける)
ある言葉が頭に浮かぶ。そして、再度その言葉を確認しながらどう攻撃するかを考える。
(よし、いける。ただ、スカにならないか心配だけど。それに成功しても何が現れるか分からない。……大丈夫かなぁ)
冷たい汗が頬をつたう。そう不安に思うも、パンっと顔を両手で叩き気合を入れた。
その後、マグドラスの頭上に狙いを定め両手を翳すと。
《無機物を召喚して落下っ!!》
そう叫ぶとマグドラスの真上にある岩壁に魔法陣が描かれた。
それをみた美鈴は、やったーと思い何が召喚されるのかとワクワクする。
ドラギドラスもまた何が起きるのかとその魔法陣をみつめた。
すると魔法陣の中央部分から眩い光が放たれる。と同時に、マグドラスの上に大量の水が降り注いだ。
マグドラスは一瞬何が起きたのか分からず呆然とした。だが、降り続く大量の水により更に怒りが増す。
そう自分の身体から放出される炎を弱められた挙句、大っ嫌いな水をぶっかけられたからだ。
「グオォォォォー……。誰だぁぁ〜、儂に水を……。グヌヌヌヌ、許さんっ! 隠れてないで出てこいっ!!」
そう言いながらマグドラスは、目をギョロギョロさせ水をかけた犯人を探す。
成功したと思った美鈴とドラギドラスだったが、マグドラスにはさほど効かず更に怒らせただけだった。
(どうしよう。成功したけど……。これじゃ、意味ない。……)
そう思い顔中ダラダラ汗を流し美鈴は、ドラギドラスの後ろに隠れながらどうしたらいいのかと悩む。
そしてマグドラスは首を傾げると、ドラギドラスを凝視するのだった。
美鈴は、両手を目の前に翳すと現れたメニュー画面を操作する。
(……この場合は、やっぱ攻撃だよね……)
そう思い攻撃を選ぶとスロットを回す。
(大丈夫かなぁ。お願いっ! いい文字が出てっ!)
そう願いながらスロットが停止するのを待つ。
そんな最中、未だにマグドラスの怒りはおさまらず暴れていた。
そのために周囲は、マグドラスが吐く炎により火の海と化し熱せられ、激しく揺れ続け至る所の岩が無造作に崩れ落ちる。
ひたすらドラギドラスは、美鈴を守りながら早くこの状況をなんとかしなければと悩んでいた。
そう一時は、美鈴の能力だけでどうにかなるだろうと思う。
だが、ふとこの状況下で美鈴一人に任せても大丈夫なのかと脳裏をよぎる。
そう思うも、ここで自分の能力を使えば美鈴まで巻き込んでしまう。すると、どうしたらいいのか分からなくなり混乱してきた。
(……やっぱり、分からないドン。とりあえず、ミスズの様子をみてからにするドン)
そう考えが纏まると落ちてくる岩をよけながら辺りを警戒する。
そうこうしていると美鈴の眼前にあるメニュー画面のスロットが止まった。そして『機』と表示される。
(……『機』って。えっと、この状況で『無』と合わせるとなると。んー、そうだなぁ『機械皆無』はなんか違うし……。
それに、そもそもこの世界にはない。あー、他に何があっただろう……)
頭を掻きむしり美鈴は、あれでもないこれでもないとブツブツ言いながら思考を巡らせた。
(なんかないかなぁ。……『無機質』だと違う気が、ってっ!? そうだっ! ウンっ、これならいける)
ある言葉が頭に浮かぶ。そして、再度その言葉を確認しながらどう攻撃するかを考える。
(よし、いける。ただ、スカにならないか心配だけど。それに成功しても何が現れるか分からない。……大丈夫かなぁ)
冷たい汗が頬をつたう。そう不安に思うも、パンっと顔を両手で叩き気合を入れた。
その後、マグドラスの頭上に狙いを定め両手を翳すと。
《無機物を召喚して落下っ!!》
そう叫ぶとマグドラスの真上にある岩壁に魔法陣が描かれた。
それをみた美鈴は、やったーと思い何が召喚されるのかとワクワクする。
ドラギドラスもまた何が起きるのかとその魔法陣をみつめた。
すると魔法陣の中央部分から眩い光が放たれる。と同時に、マグドラスの上に大量の水が降り注いだ。
マグドラスは一瞬何が起きたのか分からず呆然とした。だが、降り続く大量の水により更に怒りが増す。
そう自分の身体から放出される炎を弱められた挙句、大っ嫌いな水をぶっかけられたからだ。
「グオォォォォー……。誰だぁぁ〜、儂に水を……。グヌヌヌヌ、許さんっ! 隠れてないで出てこいっ!!」
そう言いながらマグドラスは、目をギョロギョロさせ水をかけた犯人を探す。
成功したと思った美鈴とドラギドラスだったが、マグドラスにはさほど効かず更に怒らせただけだった。
(どうしよう。成功したけど……。これじゃ、意味ない。……)
そう思い顔中ダラダラ汗を流し美鈴は、ドラギドラスの後ろに隠れながらどうしたらいいのかと悩む。
そしてマグドラスは首を傾げると、ドラギドラスを凝視するのだった。