ヴァウロイは、美鈴が信じられないような特殊能力を持っていたのでどう使えばいいか考えていた。
(そもそも、こんなチートすぎる能力。もしこの女が、この能力を使いこなしたとしたらどうなるニャ?
……ってその前にボクの役目は、勇者をみつけ次第ヴァンディロード様に報告することだニャ。
んー……ん? そういえば、さっき確か女神のことを『クソ女神』って言ってたのニャ。
でもなんで勇者として召喚された者が、そんなことを言うんだニャ?)
ヴァウロイの表情が険しくなっていたので、美鈴はなんとなく不安になる。
(黙っちゃったけど。ウチの能力って、そんなに悩むほど酷いのかな?)
そう思い美鈴は自分の手のひらをみた。
(このまま時を止めておくわけにもいかないニャ。聞いてみて、その反応次第で決めるのニャ)
ヴァウロイは美鈴の方へ視線を向け話し始める。
「聞きたいことがあるニャ」
「聞きたいこと?」
美鈴は改まってなんだろうと思い聞き返した。
「君の能力について話す前に、このことだけはハッキリさせておいた方がいいと思ったのニャ」
そう言われ美鈴は、何を聞かれるんだろうとドキドキしながら耳を傾ける。
「君は、さっき女神スイクラムのことを『クソ女神』って言ってたけど。召喚された勇者が、なんでそんなことを言うんだニャ?」
「あっ! なるほどそのことかぁ。それはね--」
ヴァウロイに美鈴は、ここまでの経緯を話した。
「そういう事だったのかニャ。そうなると君は召喚した女神を恨んでいる。ってことで間違いないかニャ?」
「うん! 恨んでるっていうか、なんで処分されなきゃいけないのか納得がいかないんだよね」
美鈴はあの時の事を思いだし、ムッとした表情になる。
「んー、女神がそんなことをするなんて信じられないのニャ。だけど、君が嘘を言っているようにもみえないしニャ」
「一応この世界を創った女神だろうから、信じられないだろうけど。実際、酷い仕打ちを受けたのは間違いないし」
美鈴は、更に怒りが込み上げてきた。
「それが本当なら、君に手を貸しても大丈夫かもしれないニャ。だけど、ご主人様に連絡して確認したいから待ってて欲しいのニャ」
そう言われ美鈴は床に座り直すと、ヴァウロイの方をみる。
(確認って、まだ時間がかかるのかな? いい加減、時を戻さないとまずいんじゃ。ん? そういえば時が止まってるのに連絡できるの?)
そう美鈴が思っていると、ヴァウロイは時を戻した。と同時に野獣が動きだし美鈴に襲いかかろうとする。
それをみた美鈴は「ギャャー!!」と悲鳴をあげた。
するとヴァウロイは、即座に指を鳴らし野獣だけを静止させる。
「ねぇ、ヴァウロイ。これって、戦わないでこのまま逃げた方が早いんじゃ?」
「確かにそうだニャ。だけどそれだと、ボクが君を助けたことになるニャ。勝手に勇者を助けたってことがご主人様に知られるとまずいのニャ」
「なるほど。それで確認するってわけね」
そう言われ美鈴はすんなりと納得した。
その後ヴァウロイはヴァンディロードに連絡をする。
そして美鈴は、何もすることがなかったので、ただボーっと待機していたのだった。
(そもそも、こんなチートすぎる能力。もしこの女が、この能力を使いこなしたとしたらどうなるニャ?
……ってその前にボクの役目は、勇者をみつけ次第ヴァンディロード様に報告することだニャ。
んー……ん? そういえば、さっき確か女神のことを『クソ女神』って言ってたのニャ。
でもなんで勇者として召喚された者が、そんなことを言うんだニャ?)
ヴァウロイの表情が険しくなっていたので、美鈴はなんとなく不安になる。
(黙っちゃったけど。ウチの能力って、そんなに悩むほど酷いのかな?)
そう思い美鈴は自分の手のひらをみた。
(このまま時を止めておくわけにもいかないニャ。聞いてみて、その反応次第で決めるのニャ)
ヴァウロイは美鈴の方へ視線を向け話し始める。
「聞きたいことがあるニャ」
「聞きたいこと?」
美鈴は改まってなんだろうと思い聞き返した。
「君の能力について話す前に、このことだけはハッキリさせておいた方がいいと思ったのニャ」
そう言われ美鈴は、何を聞かれるんだろうとドキドキしながら耳を傾ける。
「君は、さっき女神スイクラムのことを『クソ女神』って言ってたけど。召喚された勇者が、なんでそんなことを言うんだニャ?」
「あっ! なるほどそのことかぁ。それはね--」
ヴァウロイに美鈴は、ここまでの経緯を話した。
「そういう事だったのかニャ。そうなると君は召喚した女神を恨んでいる。ってことで間違いないかニャ?」
「うん! 恨んでるっていうか、なんで処分されなきゃいけないのか納得がいかないんだよね」
美鈴はあの時の事を思いだし、ムッとした表情になる。
「んー、女神がそんなことをするなんて信じられないのニャ。だけど、君が嘘を言っているようにもみえないしニャ」
「一応この世界を創った女神だろうから、信じられないだろうけど。実際、酷い仕打ちを受けたのは間違いないし」
美鈴は、更に怒りが込み上げてきた。
「それが本当なら、君に手を貸しても大丈夫かもしれないニャ。だけど、ご主人様に連絡して確認したいから待ってて欲しいのニャ」
そう言われ美鈴は床に座り直すと、ヴァウロイの方をみる。
(確認って、まだ時間がかかるのかな? いい加減、時を戻さないとまずいんじゃ。ん? そういえば時が止まってるのに連絡できるの?)
そう美鈴が思っていると、ヴァウロイは時を戻した。と同時に野獣が動きだし美鈴に襲いかかろうとする。
それをみた美鈴は「ギャャー!!」と悲鳴をあげた。
するとヴァウロイは、即座に指を鳴らし野獣だけを静止させる。
「ねぇ、ヴァウロイ。これって、戦わないでこのまま逃げた方が早いんじゃ?」
「確かにそうだニャ。だけどそれだと、ボクが君を助けたことになるニャ。勝手に勇者を助けたってことがご主人様に知られるとまずいのニャ」
「なるほど。それで確認するってわけね」
そう言われ美鈴はすんなりと納得した。
その後ヴァウロイはヴァンディロードに連絡をする。
そして美鈴は、何もすることがなかったので、ただボーっと待機していたのだった。