ここはギルドの従業員用の休憩室。あれからエリュード達はここに来ていた。
ルイドは部屋にいた者たちに、今から重要な話し合いをするので、別の場所で休憩するように言いこの場から出て行くように指示する。
その後エリュード達は、部屋の鍵をかけると美鈴が消えた場所の近くまでいく。
そしてヴァウロイが姿を現した。
「微かにミスズの匂いが残ってるけど。ここが消えた場所なのかニャ?」
フワフワ浮きながら美鈴が消えた場所をみている。
「ああ、そうだ。ここで話してたら、いつの間にかミスズの姿が消えてた」
「なるほどニャ。ミスズほどじゃないけど、微妙に女神の嫌な匂いもするのニャ」
「ほう、そこまで分かるとはなぁ。やはり普通の使い魔じゃないな。お前、上位種の使い魔か?」
そう言われヴァウロイはルイドを鋭い目でみた。
「ルイドっ! ヴァウロイが、上位種の使い魔ってどういう事だ!?」
「エリュード、コイツと一緒にいてなんも感じなかったのか?」
「言われてみれば、確かに普通の使い魔より頭がいいとは思ってたが。それは単に上位魔族の使い魔だからなんじゃ……」
そう言うとエリュードは、ヴァウロイに視線を向ける。
「確かにそうねぇ。ただの使い魔にしてはやたらと物知りだし」
ライルもまた不思議に思い首を傾げヴァウロイの方を向いた。
三人にみつめられヴァウロイは、どうしようかと困り果てたじろいでしまう。
「ん? まさか、エリュードにライル、気づいてなかったのか。俺は、ヴァウロイが上位種の使い魔だって気づいてたぞ」
それを聞いた三人とヴァウロイは驚き一斉にゴルイドをみる。
「ま、待つニャ。今、気づいたなら分かるけど。なんで……」
「確かに、ヴァウロイの言う通りだ。ゴルイド、まさか嘘じゃないだろうなっ!」
エリュードはゴルイドを疑いの目でみた。
「おい、なんで俺が嘘つく必要があるっ!」
「どうだかぁ。だけど、気づいてたとして、いつから?」
ライルはジト目でゴルイドをみながらそう問いかける。
「いつからって。んー、エリュードを檻に閉じ込めた辺りか」
「でも、なんでそれだけで分かったのニャっ!? それに、ルイドも……」
「うむ。そりゃあ、俺とゴルイドがドワーフだからだろうな」
ルイドがそう言うとゴルイドは首を傾げた。
「ルイド、そうなのか?」
「まさか、自分で気づいてなかったのか?」
呆れ果てルイドは頭を抱える。
「なるほど、そう言うことニャ。確かにボクは上位種。だから、なんなのニャっ!」
「いやなぁ、上位種の中には擬人化できる使い魔がいるって聞いたことがある。もしそうだとしたら、本来の姿になった方がいいんじゃないかと思ってな」
「……そこまで気づいてたとは思わなかったニャ。ふぅ〜仕方ない。確かに、今のこの姿よりもその方がいいのニャ」
そう言うとヴァウロイは、床に降り立ち自分の黒い両翼で全身を覆った。と同時に「ニャールンパッ!!」と叫んだ。
すると、ヴァウロイの姿が徐々に人の形になっていく。
その姿は、黒と白のメッシュがまばらに入った灰色のショートヘアー、くりっとした目、大きめの猫耳と可愛い顔だちに背丈である。
姿が完全に人型になり、指をパチンと鳴らし服を出すとそれを一瞬で体に纏った。
その後ゆっくりと立ち上がり、それと同時に黒い翼が徐々に小さくなり消える。
そしてヴァウロイは四人を見回した。
するとなぜか四人が笑いを堪えていたため、ヴァウロイはムッとする。
「なっ、なんで笑いを堪えてるんだニャっ!」
「いや、悪い悪い。随分、可愛い姿になったなと思ってな。それに魔族の使い魔が……これじゃ、どうみても猫の獣人と変わらん」
そう言われたのでヴァウロイはキョトンとした。
「可愛いって……子供っぽいじゃなくてニャ?」
「んー、子供っぽいねぇ。外見はそうなんだろうけど、内面がしっかりしてるし。可愛いでいいんじゃないのかな」
ライルにそう言われヴァウロイは、急に上機嫌になり満面の笑顔になる。
「……そっか、可愛いかぁ。なんか嬉しいのニャっ!」
「可愛いで喜ぶって……」
エリュードは、一瞬ヴァウロイに『子供っぽい』と言いそうになった。
だがこれ以上、余計な話しをしている暇はないと思い言うのをやめる。
「それよりも、早くミスズを探さないと」
「エリュード、そうだな。悪いヴァウロイ、ミスズを探してくれ」
「そうだったのニャっ! じゃ調べてみる。ボクの側から少し離れてニャ」
そう言われると四人はヴァウロイから少し遠ざかった。
それを確認したヴァウロイは、ミスズが消えた場所に両手を翳しながら探り始める。
(ミスズは、どこに飛ばされたのニャ? ……心配なのもあるけど。
もしこのことがヴァンディロード様に知られたら……自ら屋敷を抜け出し……。あー厄介なことになる可能性大だニャっ!)
ルイドは部屋にいた者たちに、今から重要な話し合いをするので、別の場所で休憩するように言いこの場から出て行くように指示する。
その後エリュード達は、部屋の鍵をかけると美鈴が消えた場所の近くまでいく。
そしてヴァウロイが姿を現した。
「微かにミスズの匂いが残ってるけど。ここが消えた場所なのかニャ?」
フワフワ浮きながら美鈴が消えた場所をみている。
「ああ、そうだ。ここで話してたら、いつの間にかミスズの姿が消えてた」
「なるほどニャ。ミスズほどじゃないけど、微妙に女神の嫌な匂いもするのニャ」
「ほう、そこまで分かるとはなぁ。やはり普通の使い魔じゃないな。お前、上位種の使い魔か?」
そう言われヴァウロイはルイドを鋭い目でみた。
「ルイドっ! ヴァウロイが、上位種の使い魔ってどういう事だ!?」
「エリュード、コイツと一緒にいてなんも感じなかったのか?」
「言われてみれば、確かに普通の使い魔より頭がいいとは思ってたが。それは単に上位魔族の使い魔だからなんじゃ……」
そう言うとエリュードは、ヴァウロイに視線を向ける。
「確かにそうねぇ。ただの使い魔にしてはやたらと物知りだし」
ライルもまた不思議に思い首を傾げヴァウロイの方を向いた。
三人にみつめられヴァウロイは、どうしようかと困り果てたじろいでしまう。
「ん? まさか、エリュードにライル、気づいてなかったのか。俺は、ヴァウロイが上位種の使い魔だって気づいてたぞ」
それを聞いた三人とヴァウロイは驚き一斉にゴルイドをみる。
「ま、待つニャ。今、気づいたなら分かるけど。なんで……」
「確かに、ヴァウロイの言う通りだ。ゴルイド、まさか嘘じゃないだろうなっ!」
エリュードはゴルイドを疑いの目でみた。
「おい、なんで俺が嘘つく必要があるっ!」
「どうだかぁ。だけど、気づいてたとして、いつから?」
ライルはジト目でゴルイドをみながらそう問いかける。
「いつからって。んー、エリュードを檻に閉じ込めた辺りか」
「でも、なんでそれだけで分かったのニャっ!? それに、ルイドも……」
「うむ。そりゃあ、俺とゴルイドがドワーフだからだろうな」
ルイドがそう言うとゴルイドは首を傾げた。
「ルイド、そうなのか?」
「まさか、自分で気づいてなかったのか?」
呆れ果てルイドは頭を抱える。
「なるほど、そう言うことニャ。確かにボクは上位種。だから、なんなのニャっ!」
「いやなぁ、上位種の中には擬人化できる使い魔がいるって聞いたことがある。もしそうだとしたら、本来の姿になった方がいいんじゃないかと思ってな」
「……そこまで気づいてたとは思わなかったニャ。ふぅ〜仕方ない。確かに、今のこの姿よりもその方がいいのニャ」
そう言うとヴァウロイは、床に降り立ち自分の黒い両翼で全身を覆った。と同時に「ニャールンパッ!!」と叫んだ。
すると、ヴァウロイの姿が徐々に人の形になっていく。
その姿は、黒と白のメッシュがまばらに入った灰色のショートヘアー、くりっとした目、大きめの猫耳と可愛い顔だちに背丈である。
姿が完全に人型になり、指をパチンと鳴らし服を出すとそれを一瞬で体に纏った。
その後ゆっくりと立ち上がり、それと同時に黒い翼が徐々に小さくなり消える。
そしてヴァウロイは四人を見回した。
するとなぜか四人が笑いを堪えていたため、ヴァウロイはムッとする。
「なっ、なんで笑いを堪えてるんだニャっ!」
「いや、悪い悪い。随分、可愛い姿になったなと思ってな。それに魔族の使い魔が……これじゃ、どうみても猫の獣人と変わらん」
そう言われたのでヴァウロイはキョトンとした。
「可愛いって……子供っぽいじゃなくてニャ?」
「んー、子供っぽいねぇ。外見はそうなんだろうけど、内面がしっかりしてるし。可愛いでいいんじゃないのかな」
ライルにそう言われヴァウロイは、急に上機嫌になり満面の笑顔になる。
「……そっか、可愛いかぁ。なんか嬉しいのニャっ!」
「可愛いで喜ぶって……」
エリュードは、一瞬ヴァウロイに『子供っぽい』と言いそうになった。
だがこれ以上、余計な話しをしている暇はないと思い言うのをやめる。
「それよりも、早くミスズを探さないと」
「エリュード、そうだな。悪いヴァウロイ、ミスズを探してくれ」
「そうだったのニャっ! じゃ調べてみる。ボクの側から少し離れてニャ」
そう言われると四人はヴァウロイから少し遠ざかった。
それを確認したヴァウロイは、ミスズが消えた場所に両手を翳しながら探り始める。
(ミスズは、どこに飛ばされたのニャ? ……心配なのもあるけど。
もしこのことがヴァンディロード様に知られたら……自ら屋敷を抜け出し……。あー厄介なことになる可能性大だニャっ!)