ここはギルドマスターの部屋。ルイドに美鈴を連れてくると言われ、エリュードとゴルイドは部屋で待機していた。

 いまだにエリュードは顔を赤らめ俯いている。だが、さっきより少し気持ちが落ち着いているようだ。

(……。そういえばあのあとミスズは、ちゃんとここまで辿り着けたのか?)

 そう美鈴を思い浮かべた瞬間、また苦しくなり胸を両手で押さえる。

(クッ、まただっ! さっきルイドが、ミスズのことを好きだからこうなるって言ってた。だが本当にそうなのか?
 俺がミスズを……。でも自覚がない、どうしてだ? 恋煩いってこういうものなのか?)


 __いや、ただ単に超鈍感なだけだと思います。__


 一方ゴルイドは、真向かいに座りエリュードをチラチラとみながら考えていた。

(コリャ、かなり重症かもしれねぇな。だがまさか、今まで恋愛をしたことがなかったとはなぁ)

 そう思い腕を組みながら難しい顔をする。



 場所は移り、ここはスイラジュンムの遥か上空を漂う天空城。

 スイクラムは、宙にプカプカと浮く透明な球体を覗き美鈴たちの動きを観察していた。

「ほう。エリュードが、ダサ女(美鈴)のことを、」

 そう言いながら顔を歪める。その後、手を翳しエリュードの方から美鈴がいる部屋へと視点を移した。

 と同時に「まさか、あれが美鈴だというの!?」

 驚きそう叫ぶと凍ったように動かなくなる。


 そう美鈴はリムに髪を綺麗に整えてもらったおかげで、見違えるように可愛らしくなっていたからだ。


 するとスイクラムの目の前に、いきなり文字が浮かび上がり書き込まれる。

 その気配に気づき我に返るとその文字を読んでいった。

「これは――」


【あたしのお城でお茶会を開きたいと思いまぁす。良ければ皆さんも――】


 その文字を読み終えるとワナワナと体を震わせ顔を引きつらせる。

(リアスから、お茶会の誘い……どうしましょう。恐らく誘ったのは妾だけではないはず。他の神も参加するとなれば行かないわけにも……ですが、)

 そう思い試行錯誤するも断る理由が考えつかない。

(お茶会はまだ先のようですし。そうねぇ、参加する神の顔ぶれ次第ということで、もう少し様子をみようかしら。それに今は美鈴たちを監視しなければいけないようですしね)

 そう納得するとスイクラムは、浮かび上がる文字の方に手を翳し『今は手が離せないので返事はあとでします――』と、思念を送った。

「リアスの方はこれで大丈夫でしょう。ですが、問題はイレギュラーになるかもしれない美鈴の存在。……さて、どうしようかしら?」

 そう言うと再び宙に浮かぶ球体を覗き込み美鈴たちを監視し始める。