美鈴は半べそをかきながら、このダメダメなステータスでどう戦ったらいいか思考を巡らせていた。

(本当に、どおすんのよぉ〜。ヒクッ、……そもそも特殊能力が『無』ってどういう事?)

 片や野獣たちは、なかなか美鈴を捕まえることができずイライラしている。

「クッ、このアマァ。ちょこまかちょこまかと逃げやがる」

 大柄の野獣がそう言うと細身の野獣が笑みを浮かべ話しだす。

「ケッ! こんなちまちましたやり方じゃ埒が明かねぇ。いっそ、魔法で動けなくした方がいいんじゃねえのか」

「確かにその方が早えかもな。だが、オレは魔法が苦手だ」

「そういやぁ、そうだったな。そんじゃ、オレがやるっ!」

 細身の野獣は手を前に翳すと氷系の魔法を美鈴に向け放った。

 それをみた美鈴は避けようとする。だが細身の野獣が放った氷系の魔法は、美鈴の爪先から膝下までを凍らせた。

 それをみた野獣たちは、今だと思い美鈴の側まで近づいてくる。

「い、いやぁ〜。ちょ、こないでぇ〜。ヒクッ、」

(この状況ぉ。ど、どうすんのよぉ〜。足が凍って動けないし)

 そうこう考えていると野獣たちは美鈴の間近まで来ていた。

 もうダメだと思ったその時、辺りが白黒になり野獣たちは静止する。

(これって、どういう事なの?)

 すると美鈴の目の前に、翼の生えた黒混じりの灰色の三毛猫がボンッと煙とともに現れた。

「もうっ!! みてるとイライラするニャ。いったい、何をやってるニャアッ!」

 そう言われるも美鈴は、目の前で何が起きたのか分からず混乱している。

(えっと、これって……?????)