ここは、スイル大草原の北西部に位置する、レインライムの街。
この街の北側が海なので、この世界の魚介類など豊富に採れそれらは特産品として市場に出まわっている。
そして、島と島を結ぶ船がこの街から出ているため、行き交う人々でにぎわっていた。
そのためか治安がいいとは言い難く、この街を領土としているゲルマイズ国の警備隊が派遣されており管理している。
__あれから美鈴たちは、レインライムの街付近にあるカリンの森まで来ていた。
現在この世界のハサミらしき物で美鈴が、エリュードの長い髪を耳ぐらいまで切り、前髪も短めにそろえ整えている。
「こんなとこかな?」
美鈴がそう言うとエリュードは、切られた自分の髪を手にとり名残惜しそうにみた。
「はぁ、俺の髪がぁ」
髪を切ったエリュードを脇で見ていたライルは、あまりにも見慣れない姿だったため笑いをこらえている。
「プッ、エリュード。だいぶ、スッキリしたな」
「俺は前の髪がたよりも、まだそのほうが男らしくていいとおもうんだがな」
ゴルイドは腕を組み、エリュードをみながら口角をあげ笑った。
「ボクは、どっちでもいいニャ」
フワフワ浮きながらヴァウロイは、美鈴たちの周りを飛んでいる。
「ねぇ、エリュード。自分で切っておいてなんだけど。ウチも短いほうが、カッコいいと思うよ!」
美鈴にそう言われエリュードは顔を赤らめた。
「そ、そうか? それなら、伸ばすのはやめようかなぁ」
エリュードはそう言い声が裏返る。
それを見たヴァウロイとライルとゴルイドは、必死に笑いをこらえていた。
「うん。そのほうが、断然いいとおもうよ」
だが美鈴だけは、満面の笑顔でうなずく。
そんな美鈴をみてエリュードは、ドキッとし胸に矢が刺さったような感覚が襲う。
(な、なんなんだ? 今までに感じたことのない。この胸が射抜かれたような感覚は?)
エリュードは、急に胸を抑え苦しそうな表情を浮かべた。そのため美鈴は、心配になりエリュードの顔をのぞき込んだ。
「どうしたのエリュード?」
「い、いやなんでもな、い。だ、大丈夫だ」
そう言いエリュードは、美鈴から視線を逸らした。
「んーでも、顔が赤いよ。熱でもあるのかな?」
美鈴はエリュードのおでこを触り、熱があるかどうか確認する。するとエリュードは、ゆでダコのような顔になり頭から湯気を出し倒れた。
「えっ!? エリュード! だ、大丈夫? ど、どうしよぉ〜」
エリュードが熱を出し倒れたため美鈴は、どうしたらいいか分からなくなり混乱しあたふたする。
(エリュード。これは、かなり重症ねぇ。だけどこんな光景を、妹にみせたら大変なことになりそうね)
そう思いライルは、どうしようかと頭を抱えた。
(こりゃ、いいネタになりそうじゃねぇか)
ゴルイドはそう思い、不敵な笑みを浮かべる。
(ムッ! エリュードが、ミスズのことをニャ? ボクは反対だけど。
うまくいけば、ヴァンディロード様の思惑通りに、エリュードを引き入れることができるのニャ。だけど……でもニャァ)
そう思いヴァウロイは、心の中で自問自答していた。
そしてその後、このままでは日が暮れると思い、ライルが仕方なくエリュードを起こしたのだった。
この街の北側が海なので、この世界の魚介類など豊富に採れそれらは特産品として市場に出まわっている。
そして、島と島を結ぶ船がこの街から出ているため、行き交う人々でにぎわっていた。
そのためか治安がいいとは言い難く、この街を領土としているゲルマイズ国の警備隊が派遣されており管理している。
__あれから美鈴たちは、レインライムの街付近にあるカリンの森まで来ていた。
現在この世界のハサミらしき物で美鈴が、エリュードの長い髪を耳ぐらいまで切り、前髪も短めにそろえ整えている。
「こんなとこかな?」
美鈴がそう言うとエリュードは、切られた自分の髪を手にとり名残惜しそうにみた。
「はぁ、俺の髪がぁ」
髪を切ったエリュードを脇で見ていたライルは、あまりにも見慣れない姿だったため笑いをこらえている。
「プッ、エリュード。だいぶ、スッキリしたな」
「俺は前の髪がたよりも、まだそのほうが男らしくていいとおもうんだがな」
ゴルイドは腕を組み、エリュードをみながら口角をあげ笑った。
「ボクは、どっちでもいいニャ」
フワフワ浮きながらヴァウロイは、美鈴たちの周りを飛んでいる。
「ねぇ、エリュード。自分で切っておいてなんだけど。ウチも短いほうが、カッコいいと思うよ!」
美鈴にそう言われエリュードは顔を赤らめた。
「そ、そうか? それなら、伸ばすのはやめようかなぁ」
エリュードはそう言い声が裏返る。
それを見たヴァウロイとライルとゴルイドは、必死に笑いをこらえていた。
「うん。そのほうが、断然いいとおもうよ」
だが美鈴だけは、満面の笑顔でうなずく。
そんな美鈴をみてエリュードは、ドキッとし胸に矢が刺さったような感覚が襲う。
(な、なんなんだ? 今までに感じたことのない。この胸が射抜かれたような感覚は?)
エリュードは、急に胸を抑え苦しそうな表情を浮かべた。そのため美鈴は、心配になりエリュードの顔をのぞき込んだ。
「どうしたのエリュード?」
「い、いやなんでもな、い。だ、大丈夫だ」
そう言いエリュードは、美鈴から視線を逸らした。
「んーでも、顔が赤いよ。熱でもあるのかな?」
美鈴はエリュードのおでこを触り、熱があるかどうか確認する。するとエリュードは、ゆでダコのような顔になり頭から湯気を出し倒れた。
「えっ!? エリュード! だ、大丈夫? ど、どうしよぉ〜」
エリュードが熱を出し倒れたため美鈴は、どうしたらいいか分からなくなり混乱しあたふたする。
(エリュード。これは、かなり重症ねぇ。だけどこんな光景を、妹にみせたら大変なことになりそうね)
そう思いライルは、どうしようかと頭を抱えた。
(こりゃ、いいネタになりそうじゃねぇか)
ゴルイドはそう思い、不敵な笑みを浮かべる。
(ムッ! エリュードが、ミスズのことをニャ? ボクは反対だけど。
うまくいけば、ヴァンディロード様の思惑通りに、エリュードを引き入れることができるのニャ。だけど……でもニャァ)
そう思いヴァウロイは、心の中で自問自答していた。
そしてその後、このままでは日が暮れると思い、ライルが仕方なくエリュードを起こしたのだった。