ここは、スイラジュンムの遥か上空に位置する女神スイクラムが住まう天空城。
スイクラムは、やっと自分好みの勇者を召喚することができたため上機嫌になり浮かれていた。
「一時は、どうなるかと思いましたが。クスッ、なんとか勇者を召喚することができましたわ」
いつになく清々しい笑顔でスイクラムは、宙に浮く透明な球体を通しスイラジュンムの様子を覗きみる。
「今の所、魔族どもは怖いくらい動きをみせないわ、ね!? って、これはどうなっている? 誰が勝手に時を止めたっ!」
スイラジュンムの時間が止まっていることに気づき怒りを露にした。
「この禍々しい気は、魔族のものか? ですが、どこから?」
顔をピクピク引きつらせながら透明な球体を自分の側近くに寄せ更に覗きみる。
「あらぁ。これは、なかなか可愛い使い魔ねぇ。だけど何ゆえ時を止めている? ……あれは、まさかっ!? でもあの女は、野獣の餌にしたはず」
時間を止めている者をみつけるとそこに美鈴がいたので不思議に思った。
その頃、地上では……。以前、時が止まったままの状態である。スイクラムに気づかれたとも知らず美鈴たちは、どうしたらいいか考えていた。
「いい加減に時を戻さないと、女神にみつかると面倒なことになるニャ」
「確かにヴァウロイの言う通りだ。時が止まったままにしておくのは、まずいな」
「そうなんだね。でも、なんでかな?」
美鈴は、なんで時間が止まったままじゃダメなのかと思い首を傾げる。
ヴァウロイとエリュードは、こんなことも分からないのかと頭を抱え呆れた表情になった。
「ハァ……。まぁいいニャ。なんで知られたらまずいのか、それはニャ。誰だって自分の世界の時間の流れを、勝手に止められたら怒るのニャ」
「ああ、そういう事だ。それにヴァウロイは魔族の使い魔だろうから余計、女神は怒るだろうな」
「なるほど、そういう事かぁ。じゃ、急いで決めないとね」
そう言うとエリュードとヴァウロイは、呆れながらも頷きどうしたらいいのかと思考を巡らせる。
「それでだが。どのみち俺は、逃げられない。ゴルイドのことだ、恐らく自分が納得しない限りどこまでも追ってくる」
「じゃ、どうするの? それにエリュード、ごめん。今、気がついたんだけど。そんなに酷い怪我してて戦えるの?」
今になり美鈴は気づいた。そうエリュードは傷だらけで痛いのを我慢しながら、無理になんとか立って話をしていたのだ。
エリュードは美鈴が自分の心配をしてくれたので、表情に出さなかったが心の中で喜んでいた。
「ミスズ。俺の心配をしてくれるのか? そう言ってくれるのは、凄く嬉しいのだが大丈夫だ。今、なんとかする方法を思いついたからな」
「大丈夫ならいいんだけどね。それで、その方法って?」
「ん〜エリュード。無理するのは良くないけど、止める気もないニャ。でも、その思いついた方法次第では手をかすのニャ」
そう言いヴァウロイは、フワフワ浮きながら美鈴とエリュードの間に割り込んだ。
そしてその後エリュードは、美鈴とヴァウロイにその方法を説明した。
スイクラムは、やっと自分好みの勇者を召喚することができたため上機嫌になり浮かれていた。
「一時は、どうなるかと思いましたが。クスッ、なんとか勇者を召喚することができましたわ」
いつになく清々しい笑顔でスイクラムは、宙に浮く透明な球体を通しスイラジュンムの様子を覗きみる。
「今の所、魔族どもは怖いくらい動きをみせないわ、ね!? って、これはどうなっている? 誰が勝手に時を止めたっ!」
スイラジュンムの時間が止まっていることに気づき怒りを露にした。
「この禍々しい気は、魔族のものか? ですが、どこから?」
顔をピクピク引きつらせながら透明な球体を自分の側近くに寄せ更に覗きみる。
「あらぁ。これは、なかなか可愛い使い魔ねぇ。だけど何ゆえ時を止めている? ……あれは、まさかっ!? でもあの女は、野獣の餌にしたはず」
時間を止めている者をみつけるとそこに美鈴がいたので不思議に思った。
その頃、地上では……。以前、時が止まったままの状態である。スイクラムに気づかれたとも知らず美鈴たちは、どうしたらいいか考えていた。
「いい加減に時を戻さないと、女神にみつかると面倒なことになるニャ」
「確かにヴァウロイの言う通りだ。時が止まったままにしておくのは、まずいな」
「そうなんだね。でも、なんでかな?」
美鈴は、なんで時間が止まったままじゃダメなのかと思い首を傾げる。
ヴァウロイとエリュードは、こんなことも分からないのかと頭を抱え呆れた表情になった。
「ハァ……。まぁいいニャ。なんで知られたらまずいのか、それはニャ。誰だって自分の世界の時間の流れを、勝手に止められたら怒るのニャ」
「ああ、そういう事だ。それにヴァウロイは魔族の使い魔だろうから余計、女神は怒るだろうな」
「なるほど、そういう事かぁ。じゃ、急いで決めないとね」
そう言うとエリュードとヴァウロイは、呆れながらも頷きどうしたらいいのかと思考を巡らせる。
「それでだが。どのみち俺は、逃げられない。ゴルイドのことだ、恐らく自分が納得しない限りどこまでも追ってくる」
「じゃ、どうするの? それにエリュード、ごめん。今、気がついたんだけど。そんなに酷い怪我してて戦えるの?」
今になり美鈴は気づいた。そうエリュードは傷だらけで痛いのを我慢しながら、無理になんとか立って話をしていたのだ。
エリュードは美鈴が自分の心配をしてくれたので、表情に出さなかったが心の中で喜んでいた。
「ミスズ。俺の心配をしてくれるのか? そう言ってくれるのは、凄く嬉しいのだが大丈夫だ。今、なんとかする方法を思いついたからな」
「大丈夫ならいいんだけどね。それで、その方法って?」
「ん〜エリュード。無理するのは良くないけど、止める気もないニャ。でも、その思いついた方法次第では手をかすのニャ」
そう言いヴァウロイは、フワフワ浮きながら美鈴とエリュードの間に割り込んだ。
そしてその後エリュードは、美鈴とヴァウロイにその方法を説明した。