それから俺の猛アタックで雪とは恋人になって、"瀬名くん"から、"聡くん"に呼び方も変わった。
いろんなとこにデートも行った。その度に雪は迷子になるから、離れないようにずっと手を繋いでた。
ギュッて力を入れれば、嬉しそうに握り返してくれて、たったそれだけのことがなんか嬉しくて。俺はどんどん雪との恋にハマっていった。
恋人として、雪のハジメテももらった。めちゃくちゃ泣いて怖がったけど、抱きしめてキスすれば、空港で見つけたときと同じように安心して笑う。
それがかわいくていじめすぎて嫌われる寸前までいった(アホ)。
「聡くんって、牛乳石鹸みたいな匂いがするね」
ベッドで、お互い衣服を纏ってない状態で、俺を抱きしめながら雪が言った。
「牛乳石鹸?」
「甘い、安心する匂い」
「香水?柔軟剤とか?」
「ううん、そんな人工的なものじゃなくて、もっと優しい…聡くんそのものの匂い」
「なんじゃそりゃ」
笑いながら俺も抱きしめ返す。それが幸せで、当たり前になっていった。
俺は彼氏、なのに。雪の抱えているものに気づけなかったんだ。
いろんなとこにデートも行った。その度に雪は迷子になるから、離れないようにずっと手を繋いでた。
ギュッて力を入れれば、嬉しそうに握り返してくれて、たったそれだけのことがなんか嬉しくて。俺はどんどん雪との恋にハマっていった。
恋人として、雪のハジメテももらった。めちゃくちゃ泣いて怖がったけど、抱きしめてキスすれば、空港で見つけたときと同じように安心して笑う。
それがかわいくていじめすぎて嫌われる寸前までいった(アホ)。
「聡くんって、牛乳石鹸みたいな匂いがするね」
ベッドで、お互い衣服を纏ってない状態で、俺を抱きしめながら雪が言った。
「牛乳石鹸?」
「甘い、安心する匂い」
「香水?柔軟剤とか?」
「ううん、そんな人工的なものじゃなくて、もっと優しい…聡くんそのものの匂い」
「なんじゃそりゃ」
笑いながら俺も抱きしめ返す。それが幸せで、当たり前になっていった。
俺は彼氏、なのに。雪の抱えているものに気づけなかったんだ。