立花雪は案外簡単に見つかった。到着口の、すぐ横に置いてあるソファに座っていた。空港には不似合いな、制服を着て縮こまっていた。
「あんた、立花雪?」
声をかけたら俯いていた顔が上がって、俺の顔を見ると少しだけ首を傾げた。から、名乗る。
「瀬名聡。2組の」
「あ、瀬名くん。髪色違うから気づかなかった」
「俺のこと認知してたの?」
話したこともない人間に存在を知られていたことに驚く。
「知ってるよ。隣のクラスだけど、派手な髪してるもん。でも今日は黒い」
「ああ、スプレーで染めてる」
「先生に言われたの?」
「金髪で修旅はNGだって」
「そっか」
見つけてくれてありがとう、って言われた。
その笑った笑顔がかわいかった。けど、行こって取った手が微かに震えていたことのほうが気になって。迷子になったことに余程の不安を感じていたんだと思うと、守ってあげたいなって感情が芽生えた。
俺はそんなんで簡単に恋に堕ちた。
「あんた、立花雪?」
声をかけたら俯いていた顔が上がって、俺の顔を見ると少しだけ首を傾げた。から、名乗る。
「瀬名聡。2組の」
「あ、瀬名くん。髪色違うから気づかなかった」
「俺のこと認知してたの?」
話したこともない人間に存在を知られていたことに驚く。
「知ってるよ。隣のクラスだけど、派手な髪してるもん。でも今日は黒い」
「ああ、スプレーで染めてる」
「先生に言われたの?」
「金髪で修旅はNGだって」
「そっか」
見つけてくれてありがとう、って言われた。
その笑った笑顔がかわいかった。けど、行こって取った手が微かに震えていたことのほうが気になって。迷子になったことに余程の不安を感じていたんだと思うと、守ってあげたいなって感情が芽生えた。
俺はそんなんで簡単に恋に堕ちた。