外は雨が降ってきていたようでコートや髪についていた雨粒を払うようにして雫を取っている。
 そんなレオンハルトには背を向けて立っていたコルネリアが彼のほうに振り向き、言葉を発した。

「いえ、とんでもございません。それよりも私から一つ公爵様によろしいでしょうか?」
「ああ、なんだい」

 レオンハルトはコルネリアから珍しく問いかけが来たことに対して内心少し喜んでしまっていた。
 彼女が感情を表に出すことはほぼないに等しいし、それに彼女のためにできることがあるのであれば、なんでもしてやりたいと思っていたからだ。


「離婚して頂きたいのです」

 コルネリアの冷静で冷たい言葉が、レオンハルトの淡い期待すらも打ち砕いた──