「出来損ないの妻」とはっきり言われた気がした。
申し訳ございませんと何度も謝るしかなく、その様子を痛々しそうに執事も見て合間合間にコルネリアを擁護してくれるが、アスマン公爵の嫌味は止まらない。
「あの有名な聖女様だったと伺いましたが、思ったほどでなく普通のご令嬢のようで」
コルネリアは何も言い返せず、黙って俯きがちになりながら、公爵の口攻撃が止まるのをただひたすらに待つ。
「ああ、ヴァイス公爵も落ちましたな」
その言葉を聞いた途端にドクンとコルネリアの鼓動がはね、そして血の気が引いていく。
もうそこから彼女の意識はほぼなく、何度も繰り返されるレオンハルトへの悪口や嫌味を聞いて手を震わせていた。
◇◆◇
アスマン公爵が帰って数時間後、レオンハルトが邸宅に戻ってきた。
執事から仔細を聞き、その足でコルネリアがいる部屋へと向かう。
「悪かったね、アスマン公爵が来ていたんだって?」
「はい、後日またいらっしゃるとのことでした」
「そうか、突然の対応を任せて申し訳なかったね」
申し訳ございませんと何度も謝るしかなく、その様子を痛々しそうに執事も見て合間合間にコルネリアを擁護してくれるが、アスマン公爵の嫌味は止まらない。
「あの有名な聖女様だったと伺いましたが、思ったほどでなく普通のご令嬢のようで」
コルネリアは何も言い返せず、黙って俯きがちになりながら、公爵の口攻撃が止まるのをただひたすらに待つ。
「ああ、ヴァイス公爵も落ちましたな」
その言葉を聞いた途端にドクンとコルネリアの鼓動がはね、そして血の気が引いていく。
もうそこから彼女の意識はほぼなく、何度も繰り返されるレオンハルトへの悪口や嫌味を聞いて手を震わせていた。
◇◆◇
アスマン公爵が帰って数時間後、レオンハルトが邸宅に戻ってきた。
執事から仔細を聞き、その足でコルネリアがいる部屋へと向かう。
「悪かったね、アスマン公爵が来ていたんだって?」
「はい、後日またいらっしゃるとのことでした」
「そうか、突然の対応を任せて申し訳なかったね」