「いやっ!! 自分は確かにお慕いしておりますが、その……あまりにも身分が違いすぎますし。王女殿下は俺のことただの部下にしか……」
「リュディーさんっ!!!」
「はいっ!!」
あまりのコルネリアの圧力に屈して肩をビクリとさせながら、返事をしてしまう。
「想いを伝えたらどうですか?」
「…………」
そう促す彼女に対して、リュディーは諭すように言った。
「いいえ、あの方にはふさわしいお方がいます。隣国の第二王子との婚約も決まりました。その邪魔をすることは、自分自身で許せません」
「リュディーさん……」
(想いあっているのに……本当にいいの? こんなことで二人が会えなくなってしまって……)
コルネリアは虚しい思いを抱えながら、カフェを後にした──
帰り道の途中で、道の向こうから馬車が見えてきた。
(あれ……もしかしてあの馬車は確か、ヒュートン侯爵家のものじゃないかしら)
そう思っていると、馬車はゆっくりと止まって窓から一人のご夫人が声をかけて挨拶をした。
「ヴァイス公爵夫人、ご無沙汰しております」
「まあ、やっぱりヒュートン侯爵夫人でしたか」
「リュディーさんっ!!!」
「はいっ!!」
あまりのコルネリアの圧力に屈して肩をビクリとさせながら、返事をしてしまう。
「想いを伝えたらどうですか?」
「…………」
そう促す彼女に対して、リュディーは諭すように言った。
「いいえ、あの方にはふさわしいお方がいます。隣国の第二王子との婚約も決まりました。その邪魔をすることは、自分自身で許せません」
「リュディーさん……」
(想いあっているのに……本当にいいの? こんなことで二人が会えなくなってしまって……)
コルネリアは虚しい思いを抱えながら、カフェを後にした──
帰り道の途中で、道の向こうから馬車が見えてきた。
(あれ……もしかしてあの馬車は確か、ヒュートン侯爵家のものじゃないかしら)
そう思っていると、馬車はゆっくりと止まって窓から一人のご夫人が声をかけて挨拶をした。
「ヴァイス公爵夫人、ご無沙汰しております」
「まあ、やっぱりヒュートン侯爵夫人でしたか」