お互いの気持ちを確かめ合った二人は額と額を合わせて微笑み合う。

「レオンハルト様」
「なに?」
「ふふ、大好きっ!!」

 コルネリアはそう言って満面の笑みを浮かべた。

「──」
「──」

 どちらからともなく伸ばされた手は互いの身体を引き寄せて、少しずつ唇が近づいていく。

「レオンハルト様……」
「コルネリア……」

 二人のささやきがお互いの耳に届いたその瞬間、コルネリアの手の中からレオンハルトの身体をするりと抜けていく。
 その身体はみるみるうちに小さくなり、服を被せられた状態になってしまう──

「「あっ!」」

 二人揃って声をあげた後、コルネリアは慌ててクローゼットにあったレオンハルトの子供服を持って彼に渡す。
 そして彼女は必死に目を逸らして彼の着替えを見ないようにした。

 しばらくして服が着替え終わったのか、彼は目を必死に閉じて逸らしているコルネリアのドレスをちょんとつまむ。

「こっち、向いていいよ」
「いいのですか?」
「ああ」

 コルネリアが振り向くとそこには新月の夜で子供の姿になった彼の姿があった。

(何度見ても、可愛い……!!)